「おしり筋」を鍛えるメリットは? 正しい姿勢やヒップアップのためのトレーニングを紹介

鏡を見たときや、お気に入りの洋服を着たときなどに「おしりが垂れてきた」「おしりが大きくなった」と感じることはありませんか。それは、おしりを構成する筋肉が衰えてきた可能性があるそうです。おしりは主に、大臀筋・中臀筋・小臀筋という3つの筋肉で形成されています。ここでは、この3つを「おしり筋」と呼びます。これらの筋肉のうち最も大きい筋肉で最表層にあるのが大臀筋です。その下に中臀筋、小臀筋と層をなしています。

おしりは、健康や見た目の美しさに直結する部位である一方で、実は体の部位の中でも衰えやすいという特徴があります。その理由は、おしりを構成する筋肉が「抗重力筋」だからです。抗重力筋とは、地球の重力に負けないように、背中や腹部、太もも、おしり、ふくらはぎなど体の前側(お腹側)と後側(背中側)に張り巡らされ、互いに緊張と弛緩を繰り返しながら立位姿勢を保っている筋肉群です。そして、重力を受けることで発達し、反対に重力を感じないと退化しやすい筋肉とされています。抗重力筋は、立ったり座ったりといった日常生活で常に働いている筋肉ですが、年齢を重ねると立つ、歩く、正しい姿勢で座るなどの動作が減少することで、抗重力筋であるおしり筋は衰えて姿勢が悪くなったりおしりが垂れたりしていくそうです。

おしり筋を鍛えるメリットとしては、まず、基礎代謝の向上と太りにくい身体になることが挙げられます。おしりの大臀筋は、体の中で特に大きな筋肉の一つです。そのため、鍛えることで筋肉量が増えると基礎代謝量がアップし、エネルギー消費量も大きくなるのです。また、おしりを鍛えてヒップアップができると、おしり全体のラインが上がるため、後ろから見たときに脚が長く見える効果も期待できます。

そして、なにより日常生活の動作能力が向上します。おしりの筋肉は歩く・走る・立つ・座るなど、おしりだけでなく脚や骨盤、股関節の動きにも関与しているため、衰えると立ち座りに手の補助が必要になってしまうなどの支障が現れることもあります。おしり筋は、骨盤・下肢を支える要となるため、筋力をつけることによって楽に動けるようになり、日常生活動作の効率も上がります。さらに、おしり筋が発達し、おしり筋を使って立つ歩く階段を上るなどの動作が行えると、おしり以外の太ももやふくらはぎの抗重力筋への負担が軽くなり疲労を感じにくくなるそうです。

では、正しい姿勢やヒップアップ、健康で美しくいるための「おしり筋」トレーニングを紹介します。1つ目は、大臀筋を集中的に鍛える「ヒップリフト」です。重力に逆らうため、おしりが下がらないように注意しましょう。
(1)仰向けになり膝を90度に曲げ、両手は軽く開いてリラックスさせます。
(2)お腹に力を入れながらおしりを上げます(腰が反らないように)。
(3)頭とおしりのラインが一直線になったら30秒キープ。
(4)おしりをゆっくり下げます。
(5)この動作を、30秒×3セット行います。

2つ目は、中臀筋・小臀筋を集中的に鍛える「足の横上げ」です。同時に太ももの内側や外側の筋肉も鍛えることができるため、横方向の転倒を防止する力がつきます。
(1)イスやテーブルなどの安定したものにつかまりまっすぐに立ち、片脚のつま先を前方に向けます。
(2)踵から真横にゆっくり振り上げ、ゆっくり下ろします(高く上げ過ぎずゆっくり正確に行うことがポイント)。
(3)この動作を、左右各20回行います。

抗重力筋である「おしり筋」は、油断するとすぐに衰えてしまいます。休みの日、仕事の合間など時間があるときにこまめにトレーニングをしていきましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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