高齢者に大切な栄養素とは? タンパク質とカルシウムを効率的に補給しよう

年齢を重ねると、活動量とともに食事量も減少したり、消化吸収能力が低下したりする傾向がみられます。しかし、栄養素の必要量はあまり変わらないため、限られた食事量の中で、効率よく補給していくことが大切とされています。そして、さまざまな栄養素の中でも、特に高齢者に摂ってほしいのがタンパク質とカルシウムです。

タンパク質は、筋肉や皮膚、内臓などの重要な構成成分のひとつであり、免疫力にかかわる免疫グロブリンの構成成分でもあります。タンパク質を多く含む食品としては、肉・魚・卵・大豆・乳製品などが挙げられます。タンパク質を構成するアミノ酸の種類やバランスは食品ごとに異なるため、特定の食品に偏ることなく、いろいろな食品を摂取するように心がけましょう。

また、肉や魚と一口に言っても、牛肉・豚肉・鶏肉、赤身魚・白身魚などの多くの種類があります。その調理法も、焼く・煮る・揚げる、和風・洋風・中華風などさまざまなので、飽きないように工夫して、多くの味を楽しむようにするのもポイントです。

なお、体内の栄養状態は、血液検査で血液中のアルブミン濃度を調べるとわかります。アルブミンとは、肝臓で作られるタンパク質の一種で、血液中を流れる多くのタンパク質のうち、60%を占めています。栄養状態が悪くなると、血液中の濃度が低下することがわかっているため、栄養状態の指標として知られています。

一方、カルシウムは、骨や歯などの重要な構成成分のひとつです。不足すると骨がもろくなり、骨折しやすくなる骨粗しょう症を引き起こしやすくなります。特に高齢者は、骨折の治療のために横になって過ごすことがきっかけで、寝たきりになることもあるため、注意が必要です。

カルシウムを多く含む牛乳や乳製品などを摂取する機会が少ない人は、主食をパンにした時のおかずや間食として摂取することをおすすめします。また、カルシウムは、ビタミンDと同時に摂取することで吸収率が高まります。ビタミンDは、鮭やいわし、さんま、まぐろなどの魚や、きくらげ、干しシイタケなどに多く含まれています。さらに、運動をして骨に刺激を与えると、摂取したカルシウムが骨に沈着しやすくなるので、運動不足にならないよう気をつけましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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