- Home&Living2022/11/10 10:59
貝印が「いい刃の日」に「アートは問、デザインは解。」イベントを銀座・観世能楽堂で開催、板垣李光人さん考案のマルチユーズブラシを披露
グローバル刃物メーカーの貝印は、11月8日の「いい刃の日」に、Hat&Head-piece designerの日爪ノブキ氏、俳優の板垣李光人さん、タレントの藤本美貴さんを迎えた、「貝印 いい刃の日 『アートは問、デザインは解。』PRイベント」を観世能楽堂(東京都中央区銀座)で開催した。
同イベントは能の700年の歴史を守りながら常識を打ち破る新しい挑戦、海外への発信も積極的に行う姿勢に貝印が共感し、11月1日に公式スポンサーとして協賛を発表した東京・銀座に拠点を置く観世能楽堂で開催した。
イベントでは今年の「いい刃の日」のテーマである「アートは問、デザインは解。」におけるコンセプトと展示の紹介、そして貝印の人気高級包丁ブランド「旬」の1000万丁突破、ならびに関孫六 最高峰シリーズ「要」の発売を発表。さらに、今年初開催となった帽子デザインコンテスト「KAI Hat&Head-piece Competition」の最優秀賞発表に加え、日爪さんと共同開発を行った「縫製ハサミ」、そして板垣さん考案「板垣李光人コラボ〈マルチユーズブラシ〉」のお披露目と発売発表を行った。
さらに、板垣さんと藤本さんによるトークセッションでは、今年の「いい刃の日」テーマに含まれる“アート”、“デザイン”というワードから、二人が普段の生活の中でアートやデザインに触れる機会や感じることについて、また、貝印が来年に創業115周年という節目を迎えることから、今年デビュー20周年を迎えた藤本さん、今年20歳を迎えた板垣さんと、“節目の20年”を迎えた2人に“これからの20年におけるテーマ”を語ってもらった。
貝印は今後も、日常をより良いものにするための無数のアイデアと、デザインへのこだわりが詰まった刃物・製品を通じて、常に「問い」に向き合い暮らしの困まりごとを解決し、日常を豊かにするための取り組みを続けていく。
今回のPRイベント、また11月9日から銀座 蔦屋書店 FOAM CONTEMPORARY(東京都中央区銀座)で開催する「美しきKAI Design展」のテーマである「アートは問、デザインは解。」について、そのコンセプトと展示内容を貝印の遠藤浩彰社長が発表した。
「『美しきKAI Design展』は、多岐にわたる日用品を生み出しているグローバル刃物メーカー貝印が描く未来のプロダクトデザイン展となる。貝印のプロダクトには、日常をより良いものにするための無数のアイデアと、デザインへのこだわりが詰まっている。『美しきKAI Design展』では、『アートは問、デザインは解。』というテーマのもとに、世の中に問いかけるアートと、消費者のありたい姿を叶えるための解答となるデザインを展示する。消費者のニーズをアーティスティックな感性で問いとして汲み取り、時には世に問いかけながら、未来に向けて貝印が提案する解答を展示していく」と、「美しきKAI Design展」のコンセプトや詳細について説明した。
「当社の包丁技術を結集した世界に誇れる包丁ブランド『旬』が10月に累計出荷本数1000万丁を突破した」と遠藤社長。「『旬』は2000年に欧米で発売を開始して以来、その機能性や美しさに対して世界中の消費者から好評を得てきた。人気のシェフ・料理研究家から一般の消費者まで、幅広い層から厚い支持を受けている。また今回1000万丁突破を記念し、来年秋には、1000万丁突破記念モデルの発売も予定している」と、感謝の意を込めて記念モデルを発売すると述べていた。
「さらに、国内家庭用包丁シェアNo.1ブランド(同社調べ 調査期間:2021年1月~2021年12月まで国内家庭用包丁売上金額において)『関孫六』から、最高峰シリーズとなる『関孫六 要』を、11月8日から全国のkaishop、百貨店、貝印公式オンラインストアなどで新発売する。『関孫六』は、発売開始から40年以上、切れ味にこだわった包丁や調理道具を多数ラインアップしており、現在では1200種類を超える商品を展開している。今回発売する関孫六ブランドの最高峰シリーズ『関孫六 要』は、日本が誇る刃物産地『関』で培われた刀鍛冶の業と、グローバル刃物メーカーである貝印の革新的な技術力が合わさり生まれた、機能美と造形美の高いレベルでの融合を追求した逸品となっている。刃の先端部分は和包丁をルーツとする切付形状を採用。剣型の刃先は、肉の筋切りや人参の飾り切りなどの細かい作業がしやすくなっており、持ち手は職人が1本ずつ手作業で削って作られた八角柄となっており、大きな男性の手にも馴染みやすい形状となっている」と、「関孫六 要」の特長などについて紹介した。
続いて、縫製ハサミの開発・製造においても長年の歴史を誇るグローバル刃物メーカーの貝印が主催し、110周年を記念して作られた貝印のコーポレートカラーでもある「Ocean Blue(オーシャンブルー)」をテーマにした、今年初開催の帽子デザインコンテスト「KAI Hat&Head-piece Competition」の最優秀賞作品を発表した。
イベントには、同コンテストの審査員であるフランス国家最優秀職人章の称号を持つ、Hat&Head-piece designer日爪ノブキ氏も登壇し、8月10日に開催した「ハットの日」のイベントで発表した優秀賞15作品から、最優秀賞、スペシャルサポーター・モデルの冨永愛さんが選ぶ「冨永愛賞」の2作品を発表した。今回の審査を振り返り、日爪氏は、「帽子に携わる人間として、今回のデザインコンテストの開催にはとても興奮した。その中で数多くの素晴らしい帽子デザインに触れ、僕自身も刺激を受け、とてもいい経験になった」とコメント。そして、最優秀賞作品には軍司隼輔さんの作品「spacescape(スペーススケープ)」、「冨永愛賞」には竹村舞子さんの作品「bel bul(ベルブルー)」が選ばれた。
最優秀賞作品の評価として日爪氏は、「今回、軍司隼輔さんの作品、spacescapeを最優秀賞に選んだ決め手として、まず、彼のデザイン画はとても独自性があり、個性があった。なのでこのデザインが実際の作品になった時にどのように表現されるのか、非常に楽しみだった。そして実際の作品を見た際、デザイン画を超える作品であったことに、彼のクリエイションのポテンシャルを高く感じ、最優秀賞に選んだ」と話していた。最優秀賞を受賞した軍司さんは、授賞式で「このような賞が取れたことを、大変うれしく思っている。これまでの努力が報われたようで嬉しい」と、笑顔で受賞の喜びを語っていた。
さらに、貝印と日爪氏による共同開発が行われた「縫製ハサミ」について発表した。「日爪氏との共同開発で、世界最高峰の切れ味をもつ縫製ハサミのフラッグシップモデルを、完全受注生産で来年から販売する。貝印がこれまで40年以上培ってきた縫製ハサミの技能と、日爪氏の知見、そして5年以上の製作期間を経て、“世界最高峰の縫製ハサミ”を目指して、圧倒的な切れ味を追求した結果、縫製用ハサミと理美容ハサミの機能融合に挑戦し、切る機能だけではなく、切れ味や味感にまでこだわった。定期的なメンテナンスによって、長く利用できる品質の縫製ハサミとなっている」と遠藤社長が紹介した。
日爪氏は、「今回、究極の機能性、そしてフォルムの美しさを追求した。縫製用のハサミに理美容ハサミの要素をブレイクスルーし、圧倒的な切れ味を実現した。このハサミの唯一無二の切れ味に注目してほしい」と製品の注目ポイントについて説明した。そしてこのプロジェクトが開始した際に、貝印に対し、「ハサミという概念はすでに世の中に存在し、その形状や機能などを疑うことなくこれまで生きてきた。ただし、このプロジェクトにおいては、既存のハサミの概念を覆し、ゼロからハサミの概念を再構築しようと考えた。このプロジェクトがハサミの歴史を変える、そんな機会にしたい」と「縫製ハサミ」への想いを語ってくれた。
日爪氏のコメントを聞いて、遠藤社長は、「刃物メーカーとして、私たちの持っていたハサミへの固定観念があった。これまでのハサミの概念・形状・機能に関しても先人の知恵が詰まったものと理解しつつ、あえてそのイメージを壊しながら、刃物メーカーだからこそできる、本質を見つめなおす新たなきっかけとなった」と、同プロジェクトにおいて得た新しい気づきが語られた。
続いて俳優の板垣李光人さんが登壇。2021年の「いい刃の日」PRイベントで板垣さんが発表した「あったらいいなと思う“ビューティーツール”」のアイデアが実際に商品化となり、来年春から、貝印からカードリッジ式のメイクブラシ「マルチユーズブラシ」として発売するという。
アイデアのきっかけについて、板垣さんは、「普段メイクブラシを使っている中で、持ち手の部分はまだ使えるのに、ブラシの先の部分は使用を重ねていくことで広がってしまったり、洗っても汚れが落ちなかったりと、すぐ使い捨てになってしまうのがすごくもったいないなと思っていた。また、旅行等でも気軽に持ち運べるメイクブラシがほしいなと思っていたことも、アイデア考案のきっかけだった。昨年の自身のアイデアが、まさかこんな形で貝印に実際の商品として実現してもらえるとは思っていなかったので、とても嬉しい」と喜んでいる様子。そして、実際に製品を手にした板垣さんは、「自分が思い描いたものを、こうして本格的に商品化してもらって嬉しい。僕が描いていたイメージそのものとなっている。デザインもこういうマットな感じが欲しかったので忠実に再現されている。デザインのポイントは、貝印のグルーミングツールブランドの『AUGER』からインスピレーションを得た。ブラックでマットなデザインは、置いておくだけでもおしゃれだと思う。また、ブラシの種類にもこだわっている。今回3種類のブラシを用意しているが、種類が多すぎても使いづらいので、使い勝手の良いブラシを考え抜いて厳選した」と「マルチユーズブラシ」のこだわりポイントについて解説してくれた。
遠藤社長は、「当社は“野鍛冶の精神”として、消費者の声を聞いてまずは形にしてみる、そして、そこからさらにより良いものを追求し、作りあげていくことを大切にしている。今回も板垣さんのアイデアがとても素晴らしかったので、すぐに社内で製品化へのチャレンジをスタートした。今年の『いい刃の日』の機会に、発表できてうれしい」と、常に問いを立て、解を出していくことへの想いを話した。
続いて、タレントの藤本美貴さんが登壇し、板垣さんとトークセッションを行った。
まず、今年の「いい刃の日」テーマに含まれる“アート”、“デザイン”というワードから板垣さんと藤本さんには普段の生活の中で、アートやデザインに触れる機会や感じることを聞いた。
今年6月に自身のデジタルアートをNFTアートとして販売をするなど、まさにアーティストとしても活動している板垣さんは、「アート・表現というものはインプットしてアウトプットしていかないと老廃物のように腐ってしまう気がしている。芝居もそうだが、僕にとってアートや表現は、呼吸をするように当たり前なこと」と、話していた。藤本さんは、「長男が絵が上手で、小学校で浮世絵の写楽をモチーフに自画像を描いていて、とても上手だった。私も誕生日に絵を描いてもらうなど、子どもたちの自由な発想を日々感じている」と、子どもたちのアート作品に感銘を受けていると述べていた。
次に、俳優活動や先ほどのアーティストの活動の他にメイクやファッションなど様々な方法で自身を表現している板垣さんに表現をしていく中で心がけていることを聞いた。「役者として表現することはもちろん、アート、メイク、ファッションいろんな分野を通して、常に変わり続けていきたいと思っている」と、常に変化し続けていきたいとのこと。
歌手デビュー20周年を記念して、5年ぶりのソロライブを開催した藤本さんは、「今はライブをする機会も少ないが、昔に比べて下手になったと思われてしまうのは嫌なので、歌もダンスも頑張っている。またライブはファンの人たちと一緒につくりあげていくものなので、ファンの人たちが楽しんでくれるものになるように心がけている」と語っていた。
さらに、ママとして日々家族を支えている藤本さんに、キッチン用品へのこだわりも聞いたところ、「キッチン用品は貝印の包丁やピーラーなどを愛用している。毎日食事を作ることは本当に大変なので、切れ味のいい包丁にするだけで作業がスムーズに進んで気分も上がる」と、貝印のアイテムで気分を盛り上げながら、毎日の家事に勤しんでいると述べていた。
9月、貝印は黒の世界をテーマにグルーミングツールを展開する「AUGER」において、男性ファッション誌「smart」(宝島社)とともに、同じく黒をコンセプトカラーとするヨウジヤマモト社のジェンダーレスブランド「Ground Y」とのコラボレーションを発表した。同コラボレーションでは「AUGER」と「Ground Y」それぞれのブランドのキーカラーとなっている黒色を基調とした「Ground Y」ロゴ入りヘアバンド(非売品)を制作。シンプルかつ使いやすいデザインで在宅時のリラックスタイムや、洗顔などのグルーミング時に、「AUGER」商品とともに使ってもらうことで、身だしなみを“整える”時間がより心地よく豊かに過ごせるアイテムが誕生した。今回、美しきKAI Design展「アートは問、デザインは解。」開催期間中に、「Ground Y」GINZA SIXでは同展の告知ならびに「AUGER」商品を展示する。また、11月9日から同会場で実施するSNS投稿キャンペーンの景品として、コラボレーションアイテムの 「『Ground Y』ロゴ入りヘアバンド」と貝印製品を数量限定でプレゼントするという。
また、「CIBONE CASE」において、11月8日から発売開始となる「関孫六 要」の展示・受注販売を期間限定で実施する。
「CIBONE CASE」は、New Antiques, New Classicsをコンセプトに、長い時間軸に寄り添って「物とつきあう」ことを提案するライフスタイルショップ「CIBONE」からスピンアウトした、国内外のクリエイターのプロダクトや現代の日本のものづくりなど、ジャンルにとらわれず、自由な切り口で集められた独自の魅力を放つものたちが揃うショップとなっている。
「関孫六 要」は、切れ味にこだわった高品質な包丁や調理道具のラインアップで多くの消費者に好評を得ている貝印の人気ブランド「関孫六」の最高峰シリーズとのこと。日本が誇る刃物産地「関」で培われた伝統の職人技と、グローバル刃物メーカーである貝印の革新的な技術力が合わさり生まれた、機能美と造形美の高いレベルでの融合を追求した逸品となっている。
[展示・受注販売期間]11月8日(火)~11月13日(日)
[対象商品]関孫六 要 切付6寸半(195mm)
関孫六 要 切付5寸(150mm)
関孫六 要 切付4寸(120mm)