タニタが人生100年時代の健康づくりをサポートする3種類の健康計測機器で構成する次世代ヘルスメーター「FRシリーズ」を発売

 タニタは、さらなる超高齢社会に向け、心身の健康状態を総合的に分析・判定する新たな指標を開発し、これを導き出す次世代ヘルスメーター「FRシリーズ」を、一般向けに発売する。身体機能や心身疲労、食事摂取といった総合的なからだの衰えを見える化し、一人ひとりのからだの状態にあわせた最適な目標設定やアドバイスまでを日々提案する新商品となっている。

 今回発売する新商品は、人生100年時代における社会課題を見据えて開発。10月18日に行われた新商品発表会では、ゲストとして、フレイル予防の第一人者である東京大学 高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授を迎えて、健康寿命の延伸を考える上で欠かせない問題の一つであるフレイルについて解説してもらった他、タニタの開発担当者による商品説明、デモンストレーションなどを実施した。

 「当社は、体重は健康のバロメーターと考え、1959年ヘルスメーターの初号機を発売。1994年には、肥満の新指標である体脂肪率を測定できる世界初の脂肪計付ヘルスメーター(家庭用)を上市した。そして今年、衰えを見える化する健康総合判定が行える次世代ヘルスメーター『FRシリーズ』を提案する」と、タニタ 谷田千里社長が挨拶。「日本は2065年に人口の38%以上が65歳以上で、さらに75歳以上の割合も25%を上回る超・超高齢社会へと向かっている。高齢化が進む中で、平均寿命と健康寿命のかい離や、医療費の増大が大きな社会課題となっている。その要因の1つとしてフレイルが注目されている。フレイルは『加齢によって心身が衰え、弱った状態』のことを指し、要介護になるリスクを高める。一方で、自分の身体状態を常に正しく把握し適切なケアを行うことで、健常な状態へ戻すことができるといわれている」と説明する。「人生100年時代といわれる今日、健康寿命を伸ばして充実した人生を歩んでいくためには、身体の健康はもちろん、趣味や地域での活動といった社会的な関わりや精神・心理面での健康状態などを総合的に把握して維持することが必要とされている」と力説する。「今回発売する『FRシリーズ』は、加齢にともなう心身の衰えや社会的な活動の低下を総合的に評価し、改善を促す機器となっている」と、社会背景を見据えて開発した製品なのだと教えてくれた。

 次に、東京大学 高齢社会総合研究機構 機構長・教授/未来ビジョン研究センターの飯島勝矢教授が「自分を測る!自分を見つめ直す!人生100年時代におけるフレイル予防の重要性」と題した講演を行った。「虚弱のことを、今は『フレイル』と呼ぶ。フレイルとは、加齢によって体力や気力が弱まっている状態で、社会的、心理的・認知的、身体的なフレイルが負の連鎖となって自立度低下につながっていく」と、要支援・要介護の危険が高いのがフレイルなのだと説明する。

 「身体的なフレイルでは、体重減少、筋力低下、疲労感、歩行速度、身体活動の衰えのいずれか3項目以上が該当するとフレイルと診断される」とのこと。「フレイルから筋肉減弱症のサルコペニアと診断されるケースは少なくない。サルコペニアは自然の加齢変化で、1年間に筋肉は1%ずつ減っていき、入院期間中では、1日間で筋肉は0.5~1%ずつ減っていく。高齢期で2週間の寝たきり生活は実に7年分の筋肉を失う」と、サルコペニアで衰えていく筋肉について示してくれた。

 「BMI26.0のやや肥満の人とBMI22.3の中肉中背の人の筋肉量を比較すると、やや肥満の人の方が筋肉密度が高く、中肉中背の人は筋肉密度が低いことがわかった」と、BMIでは筋肉量を測ることは困難なのだと指摘する。「サルコペニアと診断されないためには、フレイル予防が重要になる。そのためには、栄養、身体活動、社会参加の三本柱が重要になってくる」と、食事や運動だけでなく、地域とのつながりも必要なのだと訴える。「気づき、自分事化をして、三本柱を意識しながら日常生活を一工夫してほしい」と、健康長寿を維持するための秘訣についてアドバイスしてくれた。

 タニタ 営業戦略本部 営業推進部 営業推進課の福岡三恵氏は、新製品「FRシリーズ」について説明した。「FRシリーズは、筋力計『FR-100L』、体組成計『FR-200L』、歩数計『FR-300L』の3機種で構成。これらの機器で計測した生体情報や活動情報を基に、専用のAndroidスマートフォン対応アプリ『TANITARING』で解析することで、からだの衰えを見える化する新指標『健康総合判定』を表示する」と、これまで体組成計で計測していた筋肉の量だけでなく、筋力や移動能力など日常生活に必要な運動機能を計測するとともに、疲労感などの精神・心理面や日常生活の活動性など社会面、その他栄養の状態などをアプリで総合評価すると解説する。

 「歩数計『FR-300L』はタニタが新たに開発した『がんばり歩行』を提案する機能を搭載した。使用者の歩行速度の平均値から目標とする歩行速度と歩行時間の目安を提示する」と、無理のない範囲で強度の高い歩行をすることができ、体力の強化と維持につなげることができるという。「体組成計『FR-200L』は、当社が独自に開発した筋肉の状態を評価する指標『筋質点数』を計測表示。筋力計『FR-100L』は、両腕の筋肉量と握力を計測する。これら3機種で計測したデータは、専用アプリ『TANITARING』に集積することでシニアの健康を総合評価する」と、3機種で計測した結果と、アプリ上で、食事や生活習慣などに関する質問の回答を組み合わせることで身体的・精神的・社会的な健康状態を評価する「健康総合判定」を表示するという。「食事摂取・筋力・心身の疲労・身体機能・活動量の5カテゴリごとに4段階で表示し、食事と運動について、改善に向けたアドバイスを行う」と、シニア世代の健康づくりをサポートすると述べていた。

 「今後、データを蓄積していくことで、よりパーソナライズ化した目標を出すなど進化させていく計画となっている。その第1弾として、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と連携し、東京都板橋区の高島平団地のUR賃貸住宅に住む高齢者を対象に、11月1日からFRシリーズの実証実験を行う」とのこと。「またフレイル分野においては、東京大学高齢社会総合研究機構と共同研究に取り組み、新たな健康計測機器やサービスの開発を進めていく」と、飯島教授と共同研究も行っていくと発表した。「このほか、誰もが社会との関わりをもてるコミュニティーの創出を目指し、当社敷地内の『ふれあい広場』を使った実証実験を予定しているほか、タニタ食堂やタニタカフェのノウハウを生かした食事面のサポートも検討している」と、人生100年時代をイキイキと過ごせるよう、心身の健康づくりをトータルでサポートすることで、生活者のライフスタイルや健康習慣、その先にある幸せづくりに寄与していきたい考えを示した。

 この後、体組成計「FR-200L」、筋力計「FR-100L」、歩数計「FR-300L」を使ったデモンストレーションを実施。計測結果の履歴が確認できるほか、毎日意識して取り組んでほしい目標提示や計測を促進するアラートを行うことで、健康習慣の継続を促し、健康維持と増進をサポートできる点などをアプリの画面を見せながら福岡氏が解説した。

[小売価格]11万円(税込)
[予約開始日]10月18日(火)

タニタ=https://www.tanita.co.jp/


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