気温の変化が体におよぼす影響とは? 急激な気温差が引き起こす体調不良

記録的な猛暑が続いている日本列島ですが、近年は世界的に見てもほとんどの地域で気温は上昇傾向にあるそうです。そもそも気温とは、大気の温度のことで、一般的に地面から1.25~2.0mの高さの温度を指し、単位は℃(摂氏)で表されます。通常、気温は14時から15時ごろの昼過ぎにかけて最高値に達し、明け方には最低値となります。では、こうした気温の変化は、私たちの体にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。

1日の最高気温と最低気温の差を「日較差」といい、昼間に太陽の熱が地面を温め、夜になると地面からその熱が放射されるために起こります。例えば、晴れた日は、夜になると昼間に温められた地面からの熱が雲のない上空に逃げるため、気温が下がり、日較差が大きくなります。このように、晴れた日の夜から明け方にかけて、冷え込みが厳しくなる現象を「放射冷却」といいます。

また、暑くも寒くもなく、私たちが活動するのに最適な気温の範囲を「至適温度」といいます。個人差はありますが、日本人の室内の至適温度は、夏が25~26℃、冬は18から20℃程度であるとされ、この範囲を超えるとさまざまな不調が現れやすくなります。

私たちは暑いと感じたときは、血管を拡張させて熱を体外へ拡散させ、寒いと感じたときは、血管を収縮させて体の熱を逃がさないようにします。この温度変化の刺激を感じ取るセンサーの1つに、皮膚に点状に分布する「温点」と「冷点」があります。これらは体の部位によって異なりますが、全体でみると温点よりも冷点のほうが多く存在しているため、暑さよりも寒さに敏感に反応しやすくなっています。そのため、気温が急激に下がるときに体の不調が現れやすくなるとされています。

体は徐々に気温の変化に慣れていきますが、急な寒さや暑さを感じたときは、温かい飲み物を飲んだり、扇風機や冷房のスイッチを入れて体を冷やすなどして、体温の調節を行います。しかし、暑さや寒さに慣れ切らないうちに急激に5℃以上も気温が上下すると、皮膚でキャッチした情報によって、交感神経と副交感神経の切り替えが激しくなります。特に夏は、暑い屋外と冷房の効いた室内の温度差が激しいため、自律神経は1日に何度も体温の調節をすることになります。その結果、疲労感が取れにくく、体が重く感じるといった夏バテの症状が現れてくるのです。(監修:健康管理士一般指導員)


ヘッドライン

連載中コラム

健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!
マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー
健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!

マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー

 

カテゴリ