セントマティック、永平寺町の木「油桐(あぶらぎり)の葉」を用いた「香りの授業」を福井の永平寺中学校で開催

「お寿司の木」として地域で親しまれる油桐の葉を紹介する永平寺町立永平寺中学校の生徒

嗅覚の新たな顧客体験を提案するSCENTMATIC(以下、セントマティック)は、10月4日に、香りから言葉を紡ぎ、自分だけの物語を創作する感性教育プログラム「香りの授業」を、福井県永平寺町立永平寺中学校の3年生36名を対象に開催した。

香りの授業は、既存の学校教育ではリーチできなかった嗅覚領域の可能性を拓く機会や、地域の香りを通じて故郷への愛着を深める学びとして好評を得て、2021年から全国の教育機関と連携しながら開催を重ねてきた。今回は、曹洞宗の大本山 永平寺で知られる町の中学校で授業を実施。地域の香りとして、町の郷土料理「葉っぱ寿司(マスの押し寿司)」の材料である油桐(あぶらぎり)の葉を採用した。生徒たちは、葉っぱを擦ったり破いたりしながら香りの変化を楽しみ、嗅覚を刺激することで得られたインスピレーションを言葉に変換していった。授業の終盤には作品を発表し合うことで香りに対する感じ方の違いを体感し、一人ひとりの豊かな創造性に拍手が送られた。

永平寺町立永平寺中学校での「香りの授業」の様子

セントマティックは2020年から、嗅覚研究のトップランナーである東京大学 大学院農学生命科学研究科 東原和成研究室と共同研究を行ってきた。現在、香りと言葉を同時にインプットする体験が、人間の脳のさまざまな領域を活性化させることが解明されつつあるという。香りの授業は同研究から得られた知見を活かした独自の教育プログラムとなっている。

永平寺町立永平寺中学校での「香りの授業」の様子

「香りの授業」プログラムは、まず、目を閉じて、香りだけに集中してみる。次に、浮かんだ景色やイメージを自由に書き出してみる。そして、メモの中から好きな言葉を選んで物語をつくる。最後に、完成したオリジナルの物語を互いに発表し合う--という流れになっている。

「香りの授業」に参加した永平寺町立永平寺中学校3年生の生徒

「香りの授業」に参加した永平寺町立永平寺中学校3年生の生徒は、「普段は文章を書くのが苦手で、感想文なども一行だけ書いて、なかなか先に進めないこともあった。今日は油桐の香りを嗅いだら、頭の中にいろんな言葉やイメージが次々と浮かんできて、自分でも不思議な感覚だった。僕が創った物語の発表をみんなが楽しそうに聞いてくれて、たくさん笑いがとれたことも嬉しかった」とコメント。

香りの授業に参加する永平寺町立永平寺中学校 校長 林誠司先生(右)

永平寺町立永平寺中学校 校長 林誠司先生は、「油桐は永平寺町の人々にとって非常に身近な植物だが、その香りをじっくり嗅いだのは初めての経験だった。我々のような大人には、葉っぱの香りを知覚したあと、それ以上のインスピレーションはなかなか降りてこないものだが、生徒たちの瑞々しい感性や表現の豊かさ、日ごろ見られない一面にも触れ、大変驚かされた」と感想を語っていた。

セントマティックは、香りを言語化するAIシステムを用いて、あらゆるものに“情緒的な体験価値”をプラスできる香りの共創型ビジネスデザイン集団として2019年に設立。五感の中でも最も未知な領域であった「嗅覚」に着目し、香りを言語化するAIツール「KAORIUM」を開発している。これまで「香り」という概念は個人の感覚の違いにより他者へのイメージの伝達が難しく、明確な指標というものが存在しなかった。KAORIUMの登場によって様々なビジネス上での“香り”の活用が期待できる。セントマティックが取り組むのは「嗅覚のデジタライゼーション」。それは、香りと言葉による「香りの体験」によって人の感性を進化させ、あらゆる業界のビジネスに革新をもたらすことだという。

セントマティック=https://scentmatic.co.jp


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