- マイライフストーリー2024/10/29 19:09
エアコン暖房使用時に不具合を経験した人のうち「不快なニオイ」が気になった人は89.4%
三菱電機 霧ヶ峰PR事務局では、本格的な冬を迎える前にやっておきたい「エアコンの冬支度」として、エアコンの点検方法とお掃除方法を紹介している。同事務局が実施した調査によると、50.3%の人がエアコン暖房使用時に「不快なニオイがする」「エアコン暖房が使えない」「効きが悪い」といった不具合を経験したことがあることがわかった。
気象庁によると、今夏、全国の平均気温は昨年と並び統計開始以降最も高くなった(気象庁 日本の季節平均気温)。三菱電機 霧ヶ峰の利用データによると、今夏のエアコンの平均稼働時間は昨年に次いで過去2番目、平均消費電力量は過去最高となったという。夏にエアコンを使用するほどエアコン内部に汚れが溜まり、そのままの状態で秋のエアコンを使用しない時期に入ると、エアコン内部にカビが繁殖して「不快なニオイ」の原因になるなど、冬に不具合が発生しやすくなる可能性があると指摘する。
そこで同事務局では、快適にエアコン暖房を使用するために、冬前に、夏場に酷使したエアコンの点検と、節電にもつながるエアコンのお掃除の実施をおすすめしている。
調査(調査対象者:30~50代の男女600名(東京・大阪在住)/調査方法:インターネット/調査期間:10月4日(金)~10月6日(日))によると、「冬前のエアコン点検」を毎年行っていない人は63.8%にのぼった。実施しない理由は「面倒だから」が最も多く56.1%、次いで「やり方がわからないから」が27.9%、「必要性を感じないから」が12.8%となった。
一方、暖房使用時に不具合を経験したことがある人は約半数の50.3%おり、不具合の中で最も多かったのが「不快なニオイがした」で89.4%、次いで「暖房の効きが悪い・温度が上がらないと感じた」が59.6%となった。
では、「冬前のエアコン点検」はなぜ必要なのか。三菱電機 空調冷熱システム事業部 久田優美氏によると、比較的室温・外気温ともに穏やかな時期に、エアコンの点検を実施することで、エアコンへの急激な負荷を減らし、故障のリスクを減らすことができるという。そのため、冬前にエアコン点検を実施することをおすすめしている。
「冬前のエアコン点検」の方法として、実施前のチェックポイントでは、「室外機の周囲には物を置いていないか」「電源プラグやコンセントに『変色』『がたつき』『ゆるみ』はないか」「電源コードに傷はないか」「電源プラグにほこりが付着していないか」「リモコンは動くか、液晶画面の表示は薄くなっていないか」「フィルターや熱交換器等、エアコン内部にほこり、カビがついていないか」--を挙げる。なお、異音や異臭などの異常があった場合はメーカー、販売店に連絡してほしいとのこと。
実施手順では、まず、運転モードを「暖房」にして、設定温度を「設定できる最高温度」にし、温風になってから10分運転する。さらに30分程度運転する。
実施中のチェックポイントでは、「設定できる最高温度」での10分間で、温風がきちんと出ているか、異常を示すランプがついていないか--を確認する。さらに30分程度運転では、異音や異臭がないか、水漏れが発生していないか--を確認してほしいとのこと。異常があった場合はメーカー、販売店に連絡してほしいという。
エアコンから発せられる不快なニオイの原因は、エアコン内部や吹き出し口付近、熱交換器などで繫殖した「カビ」の可能性がある。秋、エアコン内部にカビが繫殖してしまう理由は、「真夏のエアコン使用」と、「秋の気候・エアコンを“使用しない”状況」によって、エアコン内部がカビにとって最適な環境となるためだと指摘する。
カビ菌が繁殖する4つの条件として、温度では20~40℃程度の暖かい環境で繫殖しやすいとのこと。湿度では60~70%以上でカビ菌の活動が活発になるという。栄養ではほこり、ゴミ、皮脂、髪の毛などが栄養源となるのだとか。酸素では非常に低い酸素濃度で生育できるのだとしている。特にカビが発生しやすい場所は、風の通り道にあるエアコン内部(熱交換器、ファン、通風路)とフラップとのこと。それぞれのお掃除方法をみてみよう。
エアコン内部の熱交換器やファン等のお掃除は、プロによるエアコンクリーニングが必要。自分で行うと、誤った洗浄方法によって内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障などを引き起こすことがある。また、むやみにエアコン内部を濡らすと、予期せぬ故障や事故につながる可能性があり、最悪の場合は“発火”のリスクがあるため控えてほしいという。
フラップのお掃除は自分で実施できるのだとか。まず、電源プラグをコンセントから抜く。お掃除中の感電や誤作動を防ぐために、必ずエアコンの電源を落としてほしいとのこと。リモコンでエアコンの電源をオフにしただけでは通電した状態になっているので、エアコン自体の電源プラグをコンセントから抜くようにしてほしいという。
次に、前面パネル・フラップに付着した汚れを拭き取る。台所用中性洗剤を使用量の目安までぬるま湯で溶かし雑巾等に染み込ませ、しっかり絞ってから軽く拭き取ろう。拭き取った後は、乾いた雑巾でしっかりと水分を拭き取り、乾燥させる。
前提として、フィルターや吹き出し口、フラップ等の手の届く範囲のパーツを、定期的に拭き掃除し、清潔に保つことが重要なのだとか。その上で、簡単にできてカビ予防につながる対策を紹介しよう。
換気は、室内の空気に混ざっている汚れを屋外に出すことができるため、エアコン内部に取り込まれる汚れが減少し、カビが繁殖しにくい状態を作ることができる。
夏場、エアコン冷房を使用すると、エアコン内部に結露水が溜まり、多湿な状態となる。しかし、エアコン冷房使用後に、送風運転を3~4時間実施すると、内部の水分が乾燥し、湿度を下げることができる。その結果、カビの発生を抑制することにつながる。また、内部クリーン機能の活用も有効だとか。
エアコンには、内部クリーン機能が搭載されている機種がある。内部クリーン機能とは、冷房運転が終了すると、弱暖房運転によって、自動でエアコン内部を乾燥させる機能。同事務局の調査によると、4人に1人が内部クリーン機能を認知しておらず、2回停止ボタンを押したことがある人は51.5%いることが分かった。内部クリーン機能は、エアコン内部のカビ対策につながる。2回目の停止ボタンを押してしまうと、内部クリーン機能が停止してしまうので、停止ボタンを押すのは1回のみにしよう。なお、内部クリーン機能はユーザーによる設定が必要となる。
そもそもエアコン暖房の設定が間違っていることが原因で、部屋が暖まりづらくなることがある。まずは、「運転モードは、“暖房”になっているか」をしっかり確認しよう。また、「風向は、“自動”または“下向き”になっているか」の確認も重要なのだとか。暖かい空気は部屋の上部にたまりやすいため、風向が上向きだと温風が足元に届きにくくなってしまうためだという。それ以外に、暖房の効きが悪くなる原因として次の可能性がある。
室内機の真下に大きいタンスなどの家具を置いている、または室外機の前面に物を置いている場合、風の流れをさえぎり正常な運転の妨げになる。
室内機の下には背の高いタンスなどは置かないようにしよう。室外機の周りを整理整頓し、風をさえぎる物を置かないようにしよう。
エアコンのフィルターが汚れていると、室内機からの温風が効果的に広がらず、暖房効果が低下する。対策として、フィルターを掃除しよう。2週間に一度の手入れをおすすめしている。なお、洗った後は、柔らかい布で水分を拭き取り、風通しの良い日陰で良く乾かすようにしよう。
フィルター掃除の注意点では、自動フィルター掃除機能を搭載した機種はフィルターが薄い場合がある。洗浄の際には変形や損傷に注意してほしいとのこと。電気部品を外してのお掃除は故障の原因になるため控えてほしいという。
冷房シーズンを通じてフィルター掃除をせずにゴミやほこりなどがつまると、電気が約5~10%のムダ使いになるのだとか(エアコン暖房の節電対策として、定期的なフィルター掃除がおすすめ)。
暖房運転時、フラップが開いたまま温風が止まってしまい、室内の温度が下がった経験がある人がいるかもしれない。これは、「霜取り」の作動によって、一時的に暖房運転が止まってしまうため。「霜取り」とは、室外機についた霜を取り除く運転のことで、暖房効率を保つために、定期的に霜を溶かしている。「霜取り」後は、一定時間が過ぎると暖房運転を再開する。
対策は、特に何もせず、「霜取り」が終わるのを待つこと。少し時間をおくと、通常運転を再開する。
室内機・室外機の吹出口、吸入口をふさいでしまっていたり、フィルターが汚れていたり、「霜取り」により一時的に温風が出ない状態になっていたりしていないことを確認した上で、暖房が使えない・効きが悪い場合は、エアコンの部品である「四方弁(エアコンの室外機にある、暖房と冷房の切り替えを行う部品)」が故障している可能性があるという。「四方弁」が故障すると片方の機能(冷房のみor暖房のみ)しか使用できない状態となり、「暖房・冷房の切り替えができない」「暖房にしているのに冷風が出る」「冷房にしているのに温風が出る」といったことが発生する。
対策として、四方弁の故障の可能性がある場合は、専門業者に修理を依頼してほしいという。