股関節の柔軟性を高めるには? 軽いストレッチから始めて硬くなった筋肉をほぐそう

股関節を正しく動かすことはケガのリスクを低下させ、長い間健やかに体を動かすことにつながります。しかし、股関節は、日常生活で大きく動かすことが少なく、特に硬くなりやすい関節です。そのため、動きの土台となるため股関節周囲の筋肉の緊張をほぐし柔軟性を高める(可動域を広げる)ことが大切です。

股関節の柔軟性を高めるメリットとしては、姿勢が良くなり、バランスが安定します。股関節と背骨は骨盤を介してお互いに影響し合っています。姿勢が乱れ背中が曲がると骨盤が後傾し、重心が後ろにずれ股関節前面の筋肉や靭帯が引っ張られてしまいます。股関節の柔軟性が高まると骨盤の傾斜が整い、しっかり立てることができるため、猫背も解消され姿勢が良くなります。また、骨盤が安定することによって筋肉の緊張がほぐれ、腰痛の軽減にもつながるといわれています。

さらに、股関節に柔軟性があり可動域が確保できていれば、物を拾うためさっとしゃがめたり、素早い行動ができたり、体のバランスが安定します。片足で立つ時にぐらつく人は股関節が弱っている証拠です。まずは、自分が立ったまま片足でバランスを崩さず靴下を履けるか確認してみましょう。

股関節の柔軟性を高めるためにはストレッチがオススメです。しかし、いきなり強度の強いストレッチを行うことは避けましょう。股関節周囲の筋肉を十分にほぐさずにいきなり伸ばそうとすると、かえって関節に負担がかかってしまいます。まずは軽いストレッチから始めて、毎日正しく続けることで筋肉の柔軟性が増し、関節の可動域を広げることができます。40~50代のうちからしっかりと股関節の柔軟性を高めることが、高齢期になっても健やかな股関節を維持するためには良いとされています。

では、硬くなった筋肉をほぐす基本のストレッチをご紹介します。床に座りあぐらのような姿勢になり、両足裏を合わせます。踵をできるだけ体の近くに引き寄せます。次に、骨盤を立てるイメージで姿勢を正し、背筋を伸ばしたまま状態で上半身を前に倒します。内ももが伸びていることを意識し20秒間ゆっくり呼吸しながらキープ。これを2回程度行いましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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