mabl、「mabl Experience '24 Japan」で共同創業者ダン・ベルチャー氏が来日、生成AIを活用したテスト自動化について語る

mabl共同創業者のダン・ベルチャー氏

品質エンジニアリングのためのテスト自動化ソリューションのリーディングカンパニーである米国mablの日本法人、mablは、生成AIの理解と活用や成功事例からAIドリブンな品質管理プロセスへの変革を実現し、品質業務のプロフェッショナルとして尽力する人々との交流を実現するイベント「mabl Experience '24 Japan」を11月20日に開催した。当日は、共同創業者のダン・ベルチャー氏が来日し、「ソフトウェアが解き放つ“生成AI時代の品質革命”」というテーマのもと、生成AIを活用した革新的なテストの自動化について基調講演を行った。

「品質エンジニアリングにおいて、AIによるテスト自動化の重要性がさらに高まっている。特に今年はソフトウェア品質の重大な問題として、米国クラウドストライク社のセキュリティ対策ソフト『ファルコン』のエージェントプログラムに不具合が発生し、ソフトウェアを導入している世界中の政府機関や大手企業のパソコンが同時に異常停止するという事件が発生した。これは、検証システムが不具合を見逃していたことが原因とみられている」とベルチャー氏は指摘する。「こうした背景の中で当社では今年、50以上の新しい機能をリリースしてきた。また、3900万以上のテストに対応し、APIテストの実行数も急増している。さらに、データや知識に基づくブログ記事を300以上掲載した他、mabl大学の認定資格を3000以上発行し、顧客への平均サポート対応時間は2.5分となっている」と、ニーズの高まりに応じて同社のビジネスも急拡大していると強調した。

基調講演に立つmabl共同創業者のダン・ベルチャー氏

今年リリースした主な新機能としてベルチャー氏は、まず「ローコードモバイルアプリテスト」を挙げた。「『ローコードモバイルアプリテスト』機能では、モバイルアプリの自動テストをネイティブに行うことが可能となった。これによって、iOSでもAndroidでも、モバイルアプリテストの自動化にかかる作業量を大幅に削減することができる。すでに、パナソニックやDMM.comなどに導入が進んでおり、モバイルアプリテスト自動化のコミュニティが拡大しつつある」と説明した。

「また、生成AIを活用したチャットや検索、画像や動画などのコンテンツ作成といった、今までにない動的なアプリケーションについては、従来のテストでは対応しきれないという課題も出てきている。そこで当社では、テスト自動化ソリューションの様々なフェーズにコード生成機能を導入した。これによってスクリプト生成では、プログラミング経験のない人でも、生成AIのプロンプトから自動テストのスクリプトを書けるようになる。実際にこの機能を導入してから、スクリプトの約40%が生成AIを使用して書かれるようになった」と、コード生成機能を統合したことで生産性向上を実現したという。

mabl共同創業者のダン・ベルチャー氏

そして、ベルチャー氏が大きくピックアップした新機能が「生成AIアサーション」だ。「この機能は、AI生成コンテンツの検証や翻訳の検証、自動テストの一般的な課題を克服するLLMの分析能力の活用まで、AIを搭載したアプリケーションのテストにおける独自の課題に対処できるように設計されている。例えば、旅行サイトが季節に合った画像を表示しているか、画像に正しい透かしが入っているか、動画にメディアシンボルやキャプションが表示されているかなどを確認するテストを、生成AIで自動化することができる」とアピールした。なお、同機能は、今年末まで無料で利用でき、ユーザーは生成AIアサーションを含む最大1000回のクラウド実行が可能となっている(トライアルユーザーは最大100回)。

この他に、オープンソースのテストツール「Playwright」を使用しているチームに包括的なサポートを提供する方法として、新たに「mabl for Playwright」を提供開始することも発表した。これによって、開発者はPlaywrightテストから直接、Eメールテスト、PDFの検証、データベース接続、生成AIアサーションなど、mablの機能をシームレスに呼び出すことが可能となる。さらに、テスト結果をmablのテスト自動化プラットフォームに反映するように設定でき、テスト環境全体の結果とテストカバレッジを統合的に確認できるようになる。

基調講演に立つmabl共同創業者のダン・ベルチャー氏

ベルチャー氏は基調講演で、「当社は、ソフトウェアデリバリーにAI、自動化、そして人間の洞察力を組み合わせることで、ソフトウェアの品質を向上させることを目指している。また、テスト自動化をさらに簡単にするために、生成AIをライフサイクル全体に導入し、AIドリブンなテスト作成を実現していく。そして、今後も日本市場において、様々な情報やトレーニングを提供し、生成AIによるテスト自動化をサポートしていく」と、イベント参加者にメッセージを送った。

mabl=https://www.mabl.com/ja/


ヘッドライン

連載中コラム

健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!
マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー
健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!

マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー

 

カテゴリ