富士経済、健康訴求・健康維持に配慮した飲料・アルコール飲料の市場調査、2025年のウエルネス飲料市場は1兆7460億円に

総合マーケティングビジネスの富士経済は、物価上昇やライフスタイルの変化とともにニーズが変わりつつあるウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料の市場を調査した。その結果を「需要拡大が見込まれるウエルネス飲料・アルコール総市場調査 2024~2025」にまとめた。その結果、2025年の国内市場予測(2023年比)では、ウエルネス飲料が1兆7460億円(105.3%)ウエルネスアルコール飲料が6431億円(101.3%)に達すると予測する。実感を得やすい明確な訴求ポイントを持つ商品は引き続き伸長するとしている。

この調査では、ウエルネス飲料として7市場、ウエルネスアルコール飲料として3市場を対象に市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、8つの注目成分別市場を明らかにすることで成分別のトレンドも分析を行った。

なお、“ウエルネス飲料”、“ウエルネスアルコール飲料”は、健康訴求・健康維持を広く訴求し、糖質やカロリーなどのオフゼロや強炭酸などリフレッシュに繋がる飲料・アルコール飲料を定義とした。

ウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料の国内市場における2024年の市場は、需要の一巡によって疲労感軽減を訴求した商品は前年を下回るとみられる。また、記憶力に関して訴求した商品も縮小している。一方、血圧や血糖値、コレステロール値など数値化して効能を感じやすい商品は好調であるほか、免疫ケアやリフレッシュなどを訴求した新商品の発売もみられたことから、ウエルネス飲料は市場拡大が予想される。

2025年以降は、価格と訴求ポイントのバランスが鍵となる。健康訴求・健康維持を訴求していない商品と比べ、価格が大幅に高い商品は苦戦するとみられるが、実感を得やすい訴求ポイントを持つウエルネス飲料・ウエルネスアルコール飲料は引き続き伸長し、市場拡大への貢献が予想される。

無糖茶飲料(ウエルネス飲料)は、2024年見込が2659億円(2023年比 106.1%)、2025年予測が2720億円(2023年比 108.6%)に達する見通しだ。2024年は、「伊右衛門 特茶TOKUCHA」(サントリー食品インターナショナル)や、猛暑によってミネラル訴求に取り組む麦茶が好調であったことから、市場は前年比6.1%増が見込まれる。また、おなかの脂肪対策を訴求した商品が多く、リラックス効果や血圧対策などの訴求も伸びている。保健機能食品別では、特定保健用食品は減少しており、4割強を占める機能性表示食品が増加している。

ノンアルコール飲料(ウエルネスアルコール飲料)は、2024年見込が867億円(2023年比 104.2%)、2025年予測が930億円(2023年比 111.8%)に達する見通しだ。2024年は、前年の酒税改正によって増税となった国産新ジャンルビールテイスト飲料からの需要シフトがみられる。また、「アサヒゼロ」(アサヒビール)が発売されて新たな需要を獲得しているほか、「グリーンズフリー」(キリンビール)が多様な飲用シーンを提案し好調であるため、2024年は市場拡大が予想される。糖質やカロリーのオフゼロ訴求商品が前年から微減している一方、プリン体オフゼロ訴求商品は増加しており市場拡大に貢献している。

GABA(注目成分)は、2024年見込が565億円(2023年比 123.9%)に達する見通しだ(市場はウエルネス飲料のみ対象とする)。機能性表示食品の展開が多い。2021年以降、果実野菜系飲料の大幅な販売増が市場拡大をけん引している。2024年は約7割を占める果実野菜系飲料や、規模は小さいものの紅茶飲料が大きく伸びている。加えて、「CHILL OUT」シリーズ(コカ・コーラシステム)の好調を背景に機能性飲料が伸びており、前年比23.9%増が見込まれる。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2024年10月~12月
[小売価格]
PDF版:33万円
ネットワークパッケージ版:49万5000円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp


ヘッドライン

連載中コラム

健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!
マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー
健康管理!教えて!!
【連載】健康管理!教えて!!

マイライフストーリー ~新商品で日常を語る物語~
【連載】マイライフストーリー

 

カテゴリ