関節リウマチの症状は春先になると出やすくなる? 変わりやすい天気が痛みの原因に

春は、関節リウマチの痛みが感じやすくなる時期と考えられています。関節リウマチとは、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。その原因はまだ十分に解明されていませんが、体内に侵入してくる病原体から自分の体を守る免疫システムに異常があり、自分の体の一部である関節を外的と間違って攻撃してしまうことが原因であるとされています。

関節リウマチの症状は、天気に左右されることが多く、暖かく晴れた日には症状が軽く、天気が崩れ出す前や雨の日には痛みが強くなります。春は、他の季節に比べて天気が短い周期で変わります。春の天気が変わりやすい原因は、高気圧と低気圧が頻繁に交互に入れ替わるためで、私たちのまわりの気圧が数日・数時間単位で高くなったり、低くなったりを繰り返します。低気圧が近づくと気圧が下がり始めますが、体内部の気圧を押し返す力は急には変わらないため、体に影響が出てきます。

気圧が急激に低くなると、体の中ではヒスタミンという体内物質の分泌が増えます。ヒスタミンは、外部刺激があると肥満細胞から分泌され、免疫活動に指令を出す働きをします。低気圧によるヒスタミン分泌促進に関しては、詳細な仕組みは解明されていませんが、体が気圧の変化を「外部刺激」ととらえているのではないかと考えられています。ヒスタミンによって、交感神経が刺激されると、血管は収縮してしまいます。すると、血行が悪くなり、関節リウマチの痛みが出やすくなります。さらに、ヒスタミンが交感神経を刺激することで、痛みそのものも感じやすくなってしまいます。

体が天気の変化に少しずつ同調している場合には、関節リウマチの痛みの原因にはなりませんが、急激な天気の変化に体が追いつけない場合には痛みを感じ始めます。また、同じ気圧の変化であっても、高気圧によって天気が良くなる時には、不調が出ることはありません。

春は、冬のように「ずっと晴れ」「ずっとくもり」ということはなく、全国的に晴れから雨へと天気が周期的に変わるようになります。例えば、高気圧が三角形の「おにぎり型」で両側の低気圧の距離が近いと、晴れ・くもり・雨が三拍子で変化し、気圧の変化が急激に起こりやすいことが予想されます。関節リウマチ患者の場合、週間天気予報をチェックし、気圧が降下するような天気が下り坂の時などは、不要な外出を避け、無理のないスケジュール管理を心がけることをおすすめします。(監修:健康管理士一般指導員)


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