花王、乳幼児の肌バリア状態を把握する郵送検査サービス「ベビウェルチェック」をヘルスケアシステムズから発売

「ベビウェルチェック」

花王の皮脂RNAモニタリング技術を活用し、乳幼児の肌バリア状態を把握する郵送検査サービス「ベビウェルチェック」(この検査は病気の診断をするものではない)が、3月9日、ヘルスケアシステムズから発売となる。

花王は今後、これを第1弾として、皮脂RNAモニタリングをはじめとする独自の技術を応用した検査事業の展開を進めていく考え。

花王は、あぶら取りフィルムで顔の皮脂を採取し、そこからRNAを抽出して網羅的に解析する「皮脂RNA モニタリング」技術を構築している。これまでの研究によって、約1万種におよぶ皮脂RNAの発現情報から、さまざまな肌や体の状態を推測したり、乳幼児アトピー性皮膚炎やパーキンソン病といった疾患の早期の見極めができる可能性を見いだしてきた。

さらに、放置しておくと酵素により分解してしまう皮脂RNAを、常温で安定的に保存・輸送できる技術を開発。研究機関などの特別な場所に限らず、自宅などで採取した皮脂RNAを、検査機関に郵送するだけで必要な情報を解析できる仕組みを整えてきた。

そして今回、名古屋大学発ベンチャーで未病をテーマにした郵送検査キットの開発、販売を手掛けるヘルスケアシステムズから、皮脂RNAモニタリング技術を用いた郵送検査サービス「ベビウェルチェック」が販売開始となる。花王は、ヘルスケアシステムズとともにサービス開発を進めてきたが、今後は検査キット主要パーツの提供と採取した皮脂RNAの検査を担当する。

「ベビウェルチェック」は、あぶら取りフィルムを肌にあてて皮脂をふき取るだけという侵襲性のない方法で、自宅にいながらにして、皮脂RNAの情報から乳幼児の肌バリア機能を知ることができ、肌状態に合った肌ケア情報を受け取れる、ヘルスケアシステムズが提供する郵送検査サービスとなっている。アトピー性皮膚炎を発症する乳幼児では、肌のバリア機能が低下していることが知られている。この検査は、保護者が乳幼児の肌の状態を知り、肌に合ったケアを行うことをサポートすることで、子どもの健やかな成長に役立ててもらうことを想定している。

花王は、2025年に向けた中期経営計画のもと、既存事業の再生をめざすReborn Kaoと新事業の創成をめざすAnother Kaoの両輪での改革を進めている。皮脂RNAモニタリング技術を活用した、今回のヘルスケアシステムズを通じた郵送検査サービス開始は、Another Kaoとして新たな事業領域の実装となる。今後も、皮脂RNAモニタリング技術をはじめとする花王独自の技術をさまざまな分野の検査事業へと応用する検討を通して、新たな事業領域への挑戦を進めていく考え。

[小売価格]2万7500円(税込)
[発売日]3月9日(木)

花王=https://www.kao.com/jp/


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