コスモスイニシアと都健康長寿医療センター、シニア向けマンション居住者のつながりと心身の健康に関する調査

大和ハウスグループのコスモスイニシアと東京都健康長寿医療センター研究所は、コスモスイニシアが分譲したアクティブシニア向けマンション「グランコスモ武蔵浦和(2016年3月竣工)」において、「シニア向けマンション居住者のつながりと心身の健康に関する調査」を共同で実施した。その結果、週1回以上の運動やバランスの良い食事、マンション内のサークル活動へ参加している人は、フレイルである割合が低いことが明らかになった。

フレイルとは、心身の活力や生活機能などの日常生活を送るための機能が低下し、将来要介護状態になる可能性が高く、健常な人と介護が必要な人の中間の状態。健常・フレイル・要介護という3段階があり、フレイルを予防する、先送りすることが健康寿命の延伸につながると考えられている。

東京都健康長寿医療センター研究所による従来の調査で、高齢期における心身の健康状態は、他者とのつながり(交流内容や頻度)や住んでいる場所への愛着など社会関係に影響を受けるという結果が出ている。コスモスイニシアは、アクティブシニアが楽しく生活できる場を提供し「住むことでフレイル予防できる」住まいづくりを目指したシニア向け分譲マンションを展開しており、大浴場をはじめとした居住者同士の交流を促進する施設を備えるとともに、グループ会社であるコスモスライフサポートによる各種イベントの開催や、居住者同士のサークル活動の支援などを行っている。

同研究は、居住者のつながり(社会関係)による心身の健康状態への影響を明らかにすることを目的として、コスモスイニシアが分譲したアクティブシニア向け分譲マンション「グランコスモ武蔵浦和」の居住者を対象に、2022年3月から2024年7月までの約2年間に渡り実施した。

フレイルの予防や状態改善に重要とされている「運動」「栄養」「社会参加」の3つの要素を軸に結果(調査結果は、2022年と2024年に実施した同内容のアンケート結果を掛け合わせることで、経年的な健康状態の変化を追跡。フレイル度は「簡易フレイルインデックス」を用いて算出している)をまとめた。

2022年時にフレイルに該当しなかった(健常)人のうち、77.6%が2年後(2024年度)も状態を維持した。

運動では、ウォーキング等の軽い運動を週1回以上している人は、2年後のフレイル割合が47.5%低かった。栄養では、毎日5品目以上食べている人は、2年後のフレイル割合が21.7%低かった。社会参加では、マンション内のサークル活動に参加している人は、2年後のフレイル割合が10.1%低かった。大浴場の利用も交流のきっかけとなっている可能性が高い。

「運動」「栄養」そして同研究で注力した「社会参加」の各項目において、取り組んでいる人のフレイル割合が低いことが確認できた。

なお、マンション内のサークル活動に週1回以上参加している人は43.9%、大浴場を週1回以上利用している人は70.7%と高い割合だった。さらに、大浴場利用者のうち87.5%が「大浴場の利用をきっかけに知り合った人がいる」と回答し、多くの人がマンション内の施設や活動をきっかけに交流が生まれ、居住者同士のつながりがフレイル予防や状態改善の一因となっている事もうかがえる結果となった。

[「シニア向けマンション居住者のつながりと心身の健康に関する調査」概要]
実施期間:2022年3月~2024年7月(2年4ヵ月間)
実施場所:グランコスモ武蔵浦和
回答者:グランコスモ武蔵浦和の居住者(50~90代・男女 約120名)
調査手法:アンケート調査・インタビュー調査

コスモスイニシア=https://www.cigr.co.jp
東京都健康長寿医療センター=https://www.tmghig.jp


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