体内でエネルギーを生み出す「ミトコンドリア」って何? 前編~ミトコンドリアの構造

ミトコンドリアは、エネルギー産生において画期的な方法を編み出し、生物を大きく進化させてきたと考えられています。それまで毒(酸化)とされてきた酸素を、エネルギーを生み出す材料として利用することで、酸素を使わない時よりもずっと効率よく、多くのエネルギーを生み出すことに成功したそうです。では、ミトコンドリアとはどういったものなのでしょうか。まずは、その構造からみていきましょう。

ミトコンドリアの大きさは、長さ約2~3μm、幅約0.2μmの細長い楕円形で、ソーセージのような形をしています。外膜と内膜の二重構造になっており、内側の膜にはクリステと呼ばれるひだが付いています。そして、内膜の内側はマトリックスと呼ばれており、このマトリックスでエネルギの生産が行われているとのこと。クリステというひだ状の構造をとることで、マトリックスの表面積を増やし、エネルギー産生をより効率よく行っています。

効率の良いエネルギー産生方法を生み出したミトコンドリアは、もともとは単独の生命体だったと考えられています。それはミトコンドリアが独立した微生物のように、マトリックス内にDNAを持つことに由来するものです。このミトコンドリアを、生物が体内に取り込むことに成功したことで、生物は酸素を用いてエネルギーを効率よく獲得できるようになり、急速な進化を遂げたのではないかといわれています。

ミトコンドリアは、1つの細胞に数百~数千個存在するといわれているため、体全体では想像もできないくらいの数が存在していることになります。細胞の中には、細胞小器官と呼ばれるさまざまな役割を担う器官が存在していますが、その中でエネルギーを生み出す発電所の役割を担っているのがミトコンドリアです。心筋や骨格筋、肝臓、脳などエネルギー必要量が多い器官の細胞では、特にミトコンドリアの数が多いことがわかっているそうです。

次回は、ミトコンドリアがどのようにして体内でエネルギーを生み出しているのか、そのメカニズムについて解説します。(監修:健康管理士一般指導員)


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