気功の基本となる「三調技術」とは? こころ・呼吸・姿勢を整えて自律神経の働きを高める

気功は、中国古来の自己鍛錬法で、呼吸法と体操によって体内の気血の循環をよくし、病気予防・健康維持を図るものです。気功では、心身ともに安定した状態で、動作や呼吸、イメージを用いて総合的に心身の自己コントロールを行います。そして、この基本となるのが「三調技術」です。三調技術は、「調心」「調息」「調身」と呼ばれる3つの基本で構成されています。それぞれについて、詳しくみていきましょう。

まず、「調心」では、こころを整えます。ストレスに絶えずさらされていると脳が緊張状態になり、自律神経の働きに乱れが生じて、さまざまな病気を引き起こすといわれています。気功では、脳の緊張状態を意識的に解くよう、雑念を取り払い、意識の活動を停止して、心をリラックスさせることから始めます。現在では、膨大な情報と複雑な人間関係の中で頭を使いすぎる傾向にあり、この知性能が過剰に興奮気味になっているといえます。大脳の興奮を鎮め、自律神経のバランスを回復し、ストレスに強くなる体質をつくるために「調心」を行います。

「調息」では、呼吸を整えます。気功の呼吸は、自然界から気を取り込み、病気を吐き出すという意味もあります。呼吸を整える効果は、心肺機能が高まるだけでなく、集中力が高まり、自律神経をセルフコントロールする訓練になるそうです。初心者は、余分な緊張状態をつくらないために最初は自然な呼吸で行い、慣れてくると、心身のリラックスも深まって、自然に深くゆっくりとした腹式呼吸できるようになります。

「調身」は、全身をリラックスして、背筋を伸ばし、姿勢を整えることをいいます。正しい姿勢をとることで、気の重心が下半身に移り、気の循環が良くなると考えられています。逆に、悪い姿勢をとることは、長い目でみればその人の健康状態に影響を及ぼすであろうということは予測できます。重心が傾き、背筋が曲がっている人は脊椎を通っている重要な神経回路を圧迫していることになります。この状態が慢性化すると内臓などに悪影響を及ぼすと考えられています。

また、気功の立場から考えると、心身が常に緊張していることは、気の巡りが悪くなることにつながるといわれており、こころや身体に緊張があると気はスムーズに流れなくなるとされています。まず、こころや身体をリラックスさせ、全身の筋肉と緊張を緩めることによって、気が体内にスムーズに流れるようにすることが大切です。

気功によって、「調心」「調息」「調身」を実践すると、自律神経の働きを高めることができる他、基礎代謝を抑えて体力を温存するなどの効果があるといわれています。(監修:健康管理士一般指導員)


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