筋力トレーニングの後にプロテインを飲むのはなぜ？ 高齢者のタンパク質補給にもおすすめ

体を鍛えるために筋力トレーニングをしている人にとって、プロテインは欠かすことのできないアイテムといえるのではないでしょうか。筋力トレーニングの後には、必ずプロテインを摂取するという人も多いと思います。プロテインとは、直訳するとタンパク質のことですが、一般的にはタンパク質を多く摂取できるサプリメントのことをプロテインと呼んでいます。多くの商品はパウダー状になっていて水で溶かすだけで、手軽にタンパク質を摂取することができます。プロテインは、必須アミノ酸を中心に複数のアミノ酸がバランスよく含まれている他、腹持ちがよいという特徴があります。

また、筋力の材料になるBCAA（バリン・ロイシン・イソロイシン）が豊富に含まれたアミノ酸サプリもあります。アミノ酸サプリは、プロテインとは異なり、特定のアミノ酸のみ含まれていますが、プロテインよりも吸収が早いという特徴があります。いずれにしても、筋力トレーニングをした後は、成長ホルモンやインスリンの分泌が活発になっているため、プロテインやアミノ酸サプリを運動後に摂取することで、効率よく筋肉量を増やすことができるのです。

プロテインは、筋力トレーニングに励んでいる人だけでなく、タンパク質合成の能力が衰えている高齢者にも適しているといわれています。加齢にともないインスリンの作用が低下すると、インスリンによる血管を拡張する作用が低下し、食事から摂取したアミノ酸が筋肉中に運ばれにくくなります。そのため、高齢者の人は、手軽にタンパク質を補給できるプロテインやアミノ酸サプリを活用してタンパク質を補給することもおすすめです。

ただし、プロテインやアミノ酸サプリは積極的に摂取しなければいけないものではありません。なぜならプロテインやアミノ酸サプリだけでは、タンパク質の補給のみとなってしまい、その他の糖質や脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足してしまうからです。そのため、あくまでも3食の食事で足りない分のタンパク質を補うものとして摂取するようにしましょう。なお、腎臓病の人はタンパク質摂取量の制限がかかっている場合があるので、プロテインを摂取する際には医師に確認してください。（監修：健康管理士一般指導員）