体内を巡る「水」の役割とは? 年齢と共に身体に占める水分量は減少

私たちの身体は、数十兆個の細胞で成り立っています。美と健康を維持するためには、1つ1つの細胞に水や酸素、栄養素などを滞ることなく巡らせ続けることが必要です。では、体内を巡る水は、どのような役割を担っているのでしょうか。

まず、水の巡りに欠かせないのが血液です。血液は、体重の約8%を占めており、成人男性(体重60㎏)では約5Lの血液が身体に存在しています。心臓は1日約10万回拍動し、1回拍動するごとに70~100mlの血液を送り出しているため、1日では7~10t分もの血液が身体中を巡っていることになります。

血液は、細胞の入り口近くにまで物質を運搬する役割を担っていますが、実際に細胞の内外を行き来しているのは血漿成分である水です。水は、さまざまな物質を溶かす「溶媒」の役割を持つため、栄養素、老廃物、酸素、二酸化炭素などを溶かし込むことで物質を移動させることができます。血液として循環したり、細胞に必要なものを中へ、不要な老廃物などを細胞の外へと排出させ、最終的には尿や汗として体外に排出することを可能にしています。

成人の場合、身体の約60%は水でできています。これは、体重の約60%が水であることを意味します。この体内の水分の内訳は、約40%が細胞内液、残りの20%が細胞外液となります。さらに、細胞外液の内訳としては、約5%が血漿(血管の中を流れる水分)・リンパ液・脳脊椎液、残りの約15%が細胞や血液の間を埋める組織液(細胞間液)となります。

また、体内の水は、新生児で約80%、成人で約60%、高齢者で約50%と年を重ねていくにつれて、身体に占める割合が減っていきます。細胞外液は、高齢になってもそれほど減少しませんが、細胞内液が徐々に少なくなっていくことがわかっています。これは、年齢と共に水を多く貯蔵できる筋肉の細胞が減少し、水を維持しにくい脂肪細胞が相対的に増えるからです。

そのため、循環血液量が減少した際に、若年者では細胞内液が血管内に移行することで循環血液量を維持しますが、高齢者では細胞内液が少ないため脱水に陥りやすくなるのです。筋肉細胞の水分量は約80%であるのに対し、脂肪細胞の水分量は約20%です。潤いのある美しい身体を保つためには、筋肉が衰えて脂肪が増えてしまわぬよう、日々筋肉に負荷や刺激を与え続けることが大切です。(監修:健康管理士一般指導員)


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