年齢を重ねると味を感じにくくなる? 唾液の減少や味蕾の機能低下が原因に

私たちは、年齢と共に、体のあちこちに変化を感じるようになります。例えば、味覚には、甘味・塩味・酸味・苦味・旨味がありますが、年齢を重ねると、特に甘味と塩味を感じにくくなる傾向がみらます。また、「砂糖が苦い」「醤油が甘い」というように味覚が異なってくることもあるそうです。

味を感じにくくなると、濃い味付けのものでないと満足感を得られないようになります。また、次第に、求める味付けも濃くなっていきます。今までコーヒーなどの飲み物へ入れる砂糖の量はスプーン1杯だったのに、2杯も3杯も入れるようになったり、漬物に醤油をかけたりするようになります。いつも料理を作っている人の味覚が変化し始めた場合は、味付けの変化を家族に指摘されることで早期のうちに自覚できますが、一人暮らしの人は自覚する機会が少ないため注意が必要です。

味を感じにくくなる原因としては、年齢と共に唾液腺が委縮し、唾液の分泌量が減少することが挙げられます。味を感じるためには、食物中の味成分が唾液などの水分に溶け込み、味を感じる器官である舌の味蕾に触れる必要があるからです。また、味蕾自体が乾燥してしまうことも味を感じにくくなる原因となります。

さらに、加齢によって味蕾が委縮したり、機能が低下していることも考えられます。舌を鏡で見ると、表面に小さな突起がたくさんあるのがわかりますが、その小さな突起を乳頭と呼びます。味蕾は、主に乳頭に存在しています。味蕾の萎縮が進行すると、舌の表面がつるつるした状態になり、味をほとんど感じることができなくなるそうです。

また、味蕾は喉や上顎にも存在しています。麺類やビールなどの喉ごしを楽しむことができるのはそのためですが、一方で、上顎を覆うような義歯(入れ歯)をしていると、味を感じにくくなったりします。

存在する味蕾の数は個人差が大きく、成人の場合は約4000~9000個です。それぞれの味蕾の大きさは0.1mm以下ととても小さく、味蕾細胞が40~50個集まった睡蓮の蕾のような形をしています。味蕾の先端の少し開いた部分を味孔と呼びます。唾液などに溶け込んだ味成分が味孔に触れることで、味の情報が電気信号として味覚神経から大脳へ伝わり、味が感じられます。そのため、年齢を重ねて、味覚神経の機能が低下することも、味を感じくくなることにつながります。(監修:健康管理士一般指導員)


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