日本人の平均寿命は低下している? コロナ禍の影響で2年連続で前年下回る

世界でもトップクラスの長寿国として知られる日本ですが、厚生労働省が発表した「2022年簡易生命表」によると、2022年の日本人の平均寿命は、男性81.05年、女性87.09年と、前年に比べて男性は0.42年、女性は0.49年下回りました。主な年齢の平均余命をみると、男女とも全年齢で前年を下回っています。平均寿命が前年を下回るのは、これで2年連続となります。また、平均寿命の男女差は6.03年で、前年から0.07年縮小しています。

では、平均寿命が低下している原因はどこにあるのでしょうか。平均寿命の前年との差を死因別に分析すると、男女とも老衰、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)などの死亡率の変化が平均寿命を縮める方向に働いていると考えられます。

厚生労働省が発表した「2022年人口動態統計」によると、2022年の死亡者数は156万9050人で、前年から12万9194人増加し、死亡者数だけでなく前年比の死亡増加数も戦後最多となりました。死因別の増加数でみると、老衰、循環器系の疾患、新型コロナによる死亡者数が特に多くなっています。また、出生数から死亡数を引いた人口の自然増減数は79万8291人減となり、16年連続で自然減が続いており、人口減少ペースは加速しています。死亡順位は、総数では1位から3位まで昨年同様ですが、老衰による死亡数が増加し続け、女性は老衰が心疾患に代わり2位となりました。

一方、出生数を見てみると、2022年は77万759人で、前年の81万1622人に比べて4万863人減少し、初めて80万人台を下回りました。出生数を母の年齢(5歳階級)別にみると、44歳以下の各階級で前年よりも減少しています。また、2022年合計特殊出生率(1人の女性が15~49歳の間に産む子どもの数の平均)は、1.26で前年の1.30から0.04ポイント低下しました。少子高齢化は、今後もさらに進行すると見込まれています。

なお、平均寿命の国際比較では、日本の女性は1位を維持し、男性は前年の3位から4位へと順位を落としました。女性の2位は韓国(86.6年)、3位はスペイン(85.8年)、男性の1位はスイス(81.6年)、2位はスウェーデン(81.3年)、3位はオーストラリア(81.3年)となっています。(監修:健康管理士一般指導員)


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