医療レーザー脱毛をするとなぜ毛が生えなくなる? 毛を再生する毛乳頭をレーザーで破壊

近年、若い世代を中心に利用する人が増えている美容医療として、医療レーザー脱毛が挙げられます。日々のムダ毛処理や毛が濃いことなどで悩んでいる人も多いと思いますが、最近では、中高年世代が将来の介護に備えて行う「介護脱毛」や男性の「ひげ脱毛」を行う人も増えています。そこで今回は、医療レーザー脱毛をすると、なぜ毛が生えてこなくなるのか、その仕組みについて見ていきたいと思います。

毛の生え変わるサイクルのことを毛周期といいます。このサイクルには成長初期・成長後期・退行期・休止期が存在しています。まず、成長期は毛が成長して伸びる時期です。前期と後期があり、成長前期では毛乳頭が栄養素や酸素を多く取り込み、細胞分裂を繰り返し皮膚の中で毛の成長が進みます。成長後期では、毛がさらに成長し、皮膚の表面に現れメラニン色素も濃くてしっかりとした毛が生えてきます。なお、体毛は永遠と伸び続けるのではなく、一定の長さになると成長が止まります。

退行期になると、毛母細胞の分裂が止まり毛の成長が止まってきます。また、成長期の毛と比較して弱っていき、徐々に毛乳頭から離れていくため、自然と抜け落ちやすい状態となります。そして、休止期では毛が抜け落ちて新しい毛を作る準備に入り、成長期へとサイクルを繰り返しています。決して機能しなくなったわけではなく、休止しているだけであり、時期がきたらまた生え始めます。

こうした毛周期に着目し、医療レーザー脱毛の治療では、成長期の毛のメラニン色素にレーザーを照射し、毛を再生する元である毛乳頭を破壊します。毛は、レーザー照射後2~3週間後に抜け落ちていきます。成長期の毛は、全体の20%しか生えておらず、退行期・休止期の毛にレーザーは反応しないため、治療では成長期の毛が生えてくるタイミングで、数回から十数回レーザーを照射することが必要となります。

医療レーザー脱毛には、「ダイオード」「アレキサンドライト」「ヤグ」の主に3種類があり、脱毛する部位や、毛の太さによって、レーザーの種類を使い分けて照射していきます。それぞれのレーザーの波長は、「ダイオード」が800~940nm、「アレキサンドライト」が755nm、「ヤグ」が1064nmとなっています。

また、医療レーザーの照射方法には、「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類があります。熱破壊式は、高出力のレーザーを、発毛組織である毛母細胞と毛乳頭に照射し破壊する照射方法で、蓄熱式は低出力のレーザーを毛根にあるバジル領域(毛包細胞など)という発毛の指令を出す場所のみを破壊する照射方法です。ちなみに、熱破壊式は蓄熱式より痛みが強めになる傾向があるので、痛みが心配な人は蓄熱式を選択するとよいそうです。(監修:健康管理士一般指導員)


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