食物の消化は口から始まっている? 消化の過程において口が担う役割とは

食物の成分が消化酵素によって分解され、吸収できるものへと変化させていくことを消化といい、食物はさまざまな感覚器官と運動器官の協調によって体内に送られます。この消化の仕組みは、食物が胃に入ってから行われると思いがちですが、実は口に入った段階から始まっているそうです。

消化の過程における口の役割は、主に咀嚼による機械的消化と唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素によるでんぷんの化学的消化です。食物が口に入ると、歯と顎、顔の筋肉が巧みに使われて咀嚼され、小さく飲みやすい形になります。

舌や口腔粘膜などに存在する味蕾という組織は、水分に溶け出した味の成分に反応します。そのため、食物が唾液と混ぜ合わされることによって味を感じることが可能になります。また、その刺激によって唾液の分泌がさらに促されます。

でんぷんやグリコーゲンはそのまま吸収することができないので、体内でブドウ糖(グルコース)へと分解されていきますが、唾液はその途中の段階のデキストリンや麦芽糖(マルトース)までの分解を行います。ご飯をよく噛むと甘く感じるのは、でんぷんが麦芽糖へ加水分解されたためで、この甘味は麦芽糖によるものです。

口の中のものを飲み込むことを嚥下といいます。咀嚼によって飲み込める状態になった食塊は、まず舌の中央部に集められます。そして、舌を前から後ろに向かって上顎に押し当てることで、食道へ送り込まれ、蠕動運動によって胃に入ります。口から食道へ運ばれた食物は約6秒、水分は約1秒で胃に到達し、胃の中での消化が始まります。(監修:健康管理士一般指導員)


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