「股関節」の仕組みと役割とは? 歩く・立つ・座るなど身体活動の基盤に

私たちが、日常的に必要な基本動作を行うことができたり、美しい姿勢を維持できたりするのは、骨や筋肉が体を支え、動かす原動力となり働いているためです。その中でも、「股関節」は人体最大の関節で、下肢の動きの中心的な役割を担っています。しかし、多くの人は股関節の重要性をあまり意識できていません。股関節は、幅広い身体活動の基盤であり、その動きが悪くなると、歩く・立つ・座るなどの基本動作に困難が生じ、活動量の低下につながります。では、股関節の仕組みについて見てみましょう。

股関節とは、上半身と下半身の間にあり、脚の付け根部分にある関節のことをいいます。大腿骨の丸い部分(大腿骨頭)が骨盤の受け皿の部分(寛骨臼)にはまり込む構造をしており、球関節の中でも臼状関節に分類されます。大腿骨頭と寛骨臼の表面は、弾力のある関節軟骨で覆われています。これによって、骨同士がぶつかり合うのを防ぎ、関節をスムーズに動かすだけでなく、運動の衝撃から関節を守ってくれています。

また、股関節の周囲は多くの筋肉や腱(筋肉と骨を繋げる組織)などで覆われているため、安定性を保ったまま様々な方向に動かすことができます。そのうち、股関節の動きに関わっている筋肉は全部で22個あります。これらの筋肉が協調して働くことで、股関節の可動域の確保や複雑な動きが生み出されているのです。

股関節の基本的な動きは、(1)屈曲、(2)伸展、(3)外旋、(4)内旋、(5)外転、(6)内転--の6つがあり、その中のいくつかを組み合わせて様々な動作をしています。これらの動作によって、股関節は「歩く」「座る」などの移動動作、「立つ」などの体重支持動作を司る日常生活にとても重要な役割を果たしています。

しかし、運動不足や長時間の座位による筋力の低下、また悪い姿勢による体のゆがみによって周囲の筋肉にストレスが加わると常に緊張状態になり、股関節周りの筋肉が硬直(筋膜が癒着)し柔軟性が低下します。その結果、股関節にロックがかかったような状態になり、股関節が硬く(可動域が狭く)なってしまいます。股関節が硬くなると痛みや違和感の原因となるだけでなく、様々な症状を引き起こすリスクがあるので気をつけましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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