脳梗塞を発症した時の対処法は? 前ぶれを感じたら一刻も早くためらわずに119番通報を

脳梗塞は、脳の動脈が動脈硬化を起こして詰まり、そこから先の脳細胞に血液が正しく届かなくなるために、脳細胞が壊死して脳の機能が障害された状態のことです。動脈が詰まる直前には、血液が脳細胞に届いたり届かなかったりするために、軽い症状がみられることが多く、その症状のことを前ぶれといいます。

前ぶれは、なんとなく自覚してから数日間続くというものではなく、昨日は何もなかったのに今朝起きたら気付いたというように、突然あらわれて数分から数十分程度でおさまってしまうという特徴があります。そのため、よくなったと勘違いして放置していると、本格的な脳梗塞に移行してしまう危険性があるので注意が必要です。

脳梗塞が起こると、その付近の脳細胞が担当している体の動きに支障が生じます。例えば、運動野付近では麻痺などの運動障害があらわれ、体性感覚野付近では感覚が鈍くなったり、しびれや感覚異常を感じたりするなどの感覚障害があらわれます。また、その脳梗塞が右脳側であれば左半身に、左脳側であれば右半身に症状があらわれます。

もし、脳梗塞の前ぶれを感じたら、一刻も早く、ためらわずに119番通報して救急隊を呼びましょう。119番通報をしたら、通信員からの質問に詳しく答えるようにします。主な質問は、災害の「種類」「場所」「内容」そして「通報者の氏名と連絡先」ですが、最初に災害の種類を答えた時点で適切な車両の出勤準備が行われ、住所を答えた時点でその車両が現場に向かっています。

対象者が倒れてしまった場合は、肩と太ももを持ち、体を起こして、安全な場所に寝かせましょう。その際には、「横向きにして気道を確保する」「片手をあごの下に入れる」「上側の膝を曲げて体を安定させる」「ベルトやネクタイを緩める」ことがポイントです。麻痺がある場合は、麻痺のある側を上にします。下にしてしまうと、うまく飲み込めなかった唾液が肺に入りこんでしまう危険性があります。また、対象者の意識がはっきりしない場合は、手足をつねったり、胸のあたりを押すなどして刺激を与え、左右どちらかの顔だけをしかめたり、左右どちらかの手だけを持ち上げて振り払うしぐさをしたりしたら、脳梗塞が疑われます。

救急隊が到着したら、対象者の服用中の薬や、過去に受診した医療機関や担当医の連絡先を伝えると、診断や治療に役立ちます。普段から、これらの情報をまとめておくことをおすすめします。(監修:健康管理士一般指導員)


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