気温が低くなると乾燥しやすくなるのはなぜ? 湿度が体に与えるさまざまな影響

私たちが寒暖を感じるのは気温だけではなく、湿度も大きく関係しているといわれています。湿度とは、空気中の水蒸気の割合、つまり空気の湿り具合を示すものです。実は、空気が含むことができる水蒸気の量には気温ごとに限界があり、限界まで含んだときの水蒸気量を「飽和水蒸気量」といいます。そして、現在の空気1m3中に含まれる水蒸気量(g)を、同じ温度の飽和水蒸気量で割り、%で示しているのが湿度になります。

飽和水蒸気量は、気温が高くなればなるほど増えるという特徴があります。そのため、同じ湿度50%の空気でも気温が高い夏は「蒸し蒸しする」と感じ、気温の低い冬は実際の水蒸気量が少なくなるので「乾燥している」と感じやすくなるのです。

また、湿度は発汗にも大きな影響を与えています。私たちは皮膚表面から汗を蒸発させるとき、汗1gに対して0.54kcalの熱が奪われます。湿度が低いほど皮膚から水分が蒸発しやすいため、乾燥するだけでなく、体の熱も多く奪われ涼しい、または寒いと感じやすくなります。

一方、湿度の高い日は肌の表面から水分を蒸発しにくく、普段よりも汗が蒸発しにくい環境なので、体の中に熱がこもりやすくなります。そのため湿度が高い日が続くと、熱っぽいという感覚を覚え、発汗による体温調節がしにくくなります。さらに、その不快感がストレスとなって自律神経などに影響を及ぼし、熱中症を起こす場合もあるそうです。一般的に、熱中症になりやすい環境は、湿度が75%以上のときです。熱中症は、夏の猛暑日というイメージがありますが、気温が30℃以下でも湿度が75%以上であれば熱中症のリスクが高まるので気をつけてください。

日本人が快適と感じる湿度は40~60%とされています。湿度が40%以下になると、肌やのどが乾燥しやすくなるだけでなく、ウイルスの活動が活発になります。これからの季節は、上手く湿度をコントロールして、空気を乾燥させないように心がけましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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