- 健康管理!教えて!!2024/12/10 22:25
ピラティスとヨガの違いとは? ピラティスが生まれたルーツを探る
体幹を鍛えるためのエクササイズとして、近年、セレブやアスリートからも注目されている「ピラティス」。マットや床の上で行うエクササイズであったり、呼吸を重要視しているところなど、ピラティスにはヨガとの共通点が多くあります。しかし、実際にはそれぞれ異なるものです。ヨガは、インドで紀元前から修行法とされていたのが始まりといわれていますが、ピラティスは第一次世界大戦中、従軍看護師であったジョセフ・ピラティス氏によって開発され、傷ついた兵士たちのリハビリとして始まりました。
ピラティス氏は幼少期に、くる病や喘息、リウマチ熱に苦しんだため、病を克服するためにトレーニングすることに目を向けました。ボクシングやレスリング、器械体操など、パワーと筋力を重視する西洋的な鍛え方だけでなく、ヨガや禅など、心身を鍛える東洋の伝統的な方法も学び、多くの知識を体得したそうです。そして、この経験から後に、「正しい運動で体を矯正すると、体が正しく機能するようになり、身体的健康へとつながっていく」と考えるピラティス・メソッドを確立したといわれています。
その後、ピラティスを広めるべく、ニューヨークに最初のピラティススタジオを開き、1930年~1940年代にかけて、その効果がバレエダンサーやパフォーマー、スポーツ選手たちを中心として世界の人々に伝わっていきました。
ヨガとピラティスの違いとしては、どちらもポーズを取る点では似ていますが、ヨガは瞑想と静止を基本としているのに対し、ピラティスには瞑想はなく、ゆっくりと身を動かしていきます。また、目的も異なっており、ヨガは心と体の融合を目指すためスピリチュアルな面を重視しているところがありますが、ピラティスはインナーマッスルを鍛えて姿勢を正すことでバランス感覚を養い、体全体を強くしなやかに鍛えるというフィジカル面にフォーカスしています。
方法や効果の異なるピラティスとヨガを必要に応じてうまく取り入れて、心身の健康のさらなる強化につなげてみてください。(監修:健康管理士一般指導員)