骨格筋が減少するとどうなる? 身体機能の低下だけでなく見た目の美しさにも影響

筋肉には、骨に接していて自分の意思で動かすことができる骨格筋、血管や内臓に存在する自分の意思では動かすことができない平滑筋、心臓にある心筋の3つの種類があります。この中で、一般的に筋肉と呼ばれているのが骨格筋で、体重の約40%を占めています。また、骨格筋の基礎代謝量は組織の中で最も多く、全体の約22%を占めているといわれています。では、骨格筋が減少すると、身体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

骨格筋量は健康寿命と深く関連しています。骨格筋量が減少すると、身体機能が低下するサルコペニアになるリスクが高まります。サルコペニアになると転倒しやすくなり、もし転倒によって骨折した場合は長期間の安静が必要になるため、さらに骨格筋量が減り、寝たきりになる可能性があります。人生100年時代を健康で過ごすためには、適度な骨格筋量が必要不可欠なのです。

また、骨格筋は見た目の美しさにも関わっています。骨格筋量が増えると基礎代謝が上がり脂肪細胞の減少が促されるため、身体が引き締まっていきます。脂肪細胞の体積は筋肉の約1.2倍といわれているため、同じ体重であっても脂肪組織が少なく筋肉量が多い体系のほうが引き締まって見えるのです。

さらに、喜怒哀楽の表情をつくる表情筋も骨格筋です。表情筋は数十種類あるといわれており、これらが衰えると表情が乏しくなったり、顔のシワやたるみにつながります。例えば、眉の周辺にある前頭筋が衰えるとおでこにシワができます。他には、瞼を閉じる働きをしている眼輪筋は目元のシワ、頬の筋肉である大頬骨筋は頬のたるみ、口の開閉をする口輪筋は口元のシワに影響します。

そして、美しい姿勢を保つためには抗重力筋という骨格筋が必要です。抗重力筋は、重力に負けないように身体を支えている筋肉で、背中の広背筋と脊柱起立筋、お腹の腹筋群、お尻の臀筋群、太もも前の大腿四頭筋、ふくらはぎの下腿三頭筋などが該当します。これらの筋肉が互いに伸び縮みしながらバランスをとっています。悪い姿勢を続けていると、抗重力筋が疲労し、それが癖になってしまい、バランスが崩れ身体が歪んで肩こりや腰痛の原因にもなります。そのため、ストレッチなどで抗重力筋の緊張をほぐし、筋力トレーニングで衰えを防ぐことが大切です。(監修:健康管理士一般指導員)


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