- 健康管理!教えて!!2025/01/27 21:20
「腎臓」はどんな構造をしている? ソラマメのような形で背中側の左右に1つずつ

腎臓は、体内の老廃物を排泄する重要な役割を担っていますが、肝臓と同様に「沈黙の臓器」と呼ばれ、普段あまり存在を意識することがありません。今回は、肝臓が体のどこにあり、どんな形をしていて、どのような構造になっているのかをみていきたいと思います。
肝臓は背中側にある臓器で、おへそよりもやや上のあたりに、脊椎をはさむようにして左右に1つずつあります。ソラマメのような形で、外側に弓状のふくらみがあり、内側はくぼんでいます。1つあたりの大きさは、長さが縦に約12cm、横に約6㎝、厚みは約3cmほどで、大人の握りこぶし大といわれています。重量には個人差がありますが、120~150g程度です。健康な人では、1分間に腎臓に流れ込む血液の量は約1Lで、心臓から流れ出る血液の約1/5を占め、体中で最も血液の流れが多い臓器です。
では、腎臓の構造を詳しくみてみましょう。腎臓の入口は腎門といい、血管や尿管はここから腎臓へ出入りしています。さらに尿管に続く腎盂を内側に囲んでいます。腎臓は、腎臓をつくっている組織である腎実質と、腎実質に囲まれた隙間である腎杯、腎盂に分かれています。
腎実質は2つの層に分けることができ、腎臓の表面のほうを皮質、内側のほうを髄質と読んでいます。腎実質は、血液から不要なものをこして、尿をつくっており、腎杯と腎盂は、腎実質でつくられた尿の集合場所といえます。
腎臓の内部には、毛細血管が毛玉のように丸まってできた糸球体があり、ボーマン嚢という袋に囲まれています。この糸球体とボーマン嚢が1組となったものを腎小体といいます。糸球体は主に皮質の中に分布しており、糸球体から続く尿細管という長い管は、皮質と髄質の中をあちこち走り回り、尿をつくっています。
この腎小体と1本の尿細管までをネフロン(腎単位)と呼び、この部分が血液を濾過したり、尿をつくったりする役割を担う腎機能の中枢とも呼べる部分です。ネフロンは、左右の腎臓にそれぞれ100万個ずつあります。そして、尿細管の最後は集合管といわれ、できた尿はそこに集められ、腎盂に出ていきます。尿が腎盂にたまり、一杯になると、尿管へと流れ出す仕組みになっています。(監修:健康管理士一般指導員)