大腸がんを防ぐためには? 腸内に老廃物を溜め込まないことが重要に

大腸がんは、早期に発見することができれば、ほとんどが治癒可能な病気とされています。また、進行したがんでも進行の程度が軽い場合や、肝臓や肺に転移(遠隔転移)した場合でも、手術で切除可能であれば治ることも少ない病気です。では、大腸がんを防ぐ予防策としては、どのようなものがあるのでしょうか。一番大切なことは、便通を整える健康的な生活を心がけることです。

まず、食生活の面では、食物繊維を多く含む食品を積極的に食べることです。食物繊維には植物性と動物性があり、便秘解消には植物性が役立ちます。植物性食物繊維は、水に溶けない不溶性と水に溶ける水溶性に分けられます。不溶性は大腸を刺激して蠕動運動を促したり、水分を吸収したりして、便のカサを増やす働きがあります。一方、水溶性は腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えます。成人の場合、1日に必要な食物繊維摂取量は約25gとされています。

また、腸の中には、約100種類100兆個もの細菌がすんでいます。内訳は、身体に良い働きをする善玉菌が約40種類、便秘などを引き起こす悪玉菌が約30種類、普段は無害なのに悪玉菌が増えると悪い働きをする日和見菌が約30種類です。このうちの善玉菌が多い状態が、健康な腸といえます。ビフィズス菌を効率よく摂取するには、毎日適量のヨーグルトなどを続けて食べることをおすすめしますす。

生活習慣の面では、運動をすることが大切です。運動をすることで食欲が増し、食事もおいしく食べられるようになります。同時に、腸の動きが活発になったり、腸を刺激して排便を促したりする効果もあります。これらは、腸をきれいにし、がんの抑制にもつながります。さらに血行がよくなって新陳代謝が活発になり、免疫力もアップします。運動する時間がない人は、駅などで階段を利用したり、家の中で階段の昇り降りをしたりして、足腰の筋力アップを図りましょう。

腹筋を鍛えることも効果的です。排便には腹筋を使います。腹筋が弱いと十分な腹圧がかけられないため、便が出にくくなり、便秘がちになってしまいます。腹筋運動をすれば、腸が刺激されて蠕動運動も活発になり、便意も起こりやすくなります。

精神面では、ストレスを溜めないことです。強いストレスを受けると、脳の下垂体が刺激を受けて、自律神経のバランスが崩れます。血管の働きも乱れて腸の血管が強く収縮するため、蠕動運動が起こりにくくなり結果として便秘につながります。また、ストレスによって脳から神経伝達物質が放出されると、免疫にかかわる細胞のバランスが乱れて免疫力が低下してしまいます。大腸がんを防ぐためにも、自律神経のバランスを整えましょう。(監修:健康管理士一般指導員)


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