上島珈琲店が抽出後のコーヒー粉を資源として活用したアップサイクルトレイを導入

UCCグループで外食事業を担当するユーシーシーフードサービスシステムズ(略称、UFS)は、主力業態の「上島珈琲店」で、さらなるサステナブルな取り組みとして「上島珈琲店ブレンド」の抽出後のコーヒー粉を30%配合したアップサイクルトレイを、全国の上島珈琲店30店舗に先行導入するという。今回の取り組みによって、本来捨てられるはずだった約0.8tの抽出後のコーヒー粉がアップサイクルされたのだとか。

そもそもUCCグループは、2022年4月「UCCサステナビリティ指針」を制定。「コーヒーの力で、世界にポジティブな変化を」というビジョンを掲げ、指針に基づき、サステナブルな社会の実現に貢献するため、さまざまな取り組みを実施している。上島珈琲店では、プラスチック資材の削減、フードロスの削減、リユースグッズ推奨の実証実験、UCCグループの「サステナブルなコーヒー調達」基準を満たしたコーヒー豆の使用を開始するなど環境にやさしい取り組みを推進している。

「上島珈琲店ブレンド」の抽出後のコーヒー粉については、これまでも上島珈琲店の一部店舗で分別回収し、飼料としてリサイクルしていたが、「店舗で消費者に実際に手で触れてもらえるサステナブルな活用方法がないか」と模索してきたのだという。

その結果として、消費者に手に取ってもらいやすいトレイが最適と考え、今回、抽出後のコーヒー粉をアップサイクルしたトレイでの商品提供を開始するとのこと。

今回、製作したアップサイクルトレイは、見た目からもコーヒーの粉の粒が入っていることが分かるほどの配合率を実現するために、樹脂との配合や成型条件などの調整を重ね、20回以上の試作を繰り返し、2年以上もの歳月をかけてようやく完成したものだという。

デザインについては、上島珈琲店の店舗内装や家具を手掛ける協力会社と、上島珈琲店の設計デザイナーが協力し、店内で使用している柳宗理のカップや家具のサイズにあわせて設計し、スタイリッシュで重厚感のあるデザインに仕上げているのだとか。また、染料による着色はしておらず、コーヒー豆本来の味わいを感じられる風合いを残している。さらに、アップサイクルトレイは再度溶解し成型しなおすことが可能で、将来的には素材としても繰り返し使用することができるのだという。

その他、上島珈琲店では、上島珈琲店ブレンドに、「サステナブルなコーヒー調達」の基準を満たしたコーヒー豆を使用していたり、コーヒー抽出には、抽出ごとに使い捨てしない、ネルフィルターを使用するなど、サステナブルな取り組みを行っているとのこと。サステナブルを感じながら愉しむコーヒーはいつもと違った味わいが楽しめるかも。


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