ブロッコリーとキャベツの価格が高騰

農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2000店以上の「農家の直売所」の出荷データによると、春の葉物野菜全般が価格高騰しているという。

特に高騰が著しいのが、ブロッコリーとのこと。ブロッコリーは4月の出荷量は1年前の同じ月と比べて今月は18.6%増加しているものの、価格は22.1%上昇している。またキャベツも出荷量は53.1%と大幅に減少し、価格も18.9%上昇している。

今年は全国的に暖冬だった。そのためブロッコリーやキャベツなどは生育が早くなり、収穫も早まった。そのため、春の時期の収穫量が少なくなってしまった。

価格高騰には暖冬後にs

「指定野菜」となったことでブロッコリーの魅力にさらに注目が集まっている。もともと生産量は多かったものの、生産が人気上昇に追いつかず、価格が高騰しているようだ。

「物流の2024年問題」とは今年4月からトラックドライバーの年間時間外労働時間が960時間に制限されることによって発生する問題のこと。トラックドライバーの労働時間が短くなったことで、トラックドライバー不足が発生、物流コストが上昇している。加えて、昨今の円安や原油高も物流コストの上昇に追い打ちをかける状況となっている。

このまま物流コストが大幅に上昇する一方で、物流コストの上昇分をそのまま農産物価格に転嫁すれば、価格が高くなりすぎて売れ行きが大きく落ちることも予想される。

そこで生産者は、これまでは東京などの大都市圏に送っていた農産物を、近隣の都市圏に多く回すようになっている。輸送距離が短ければ、物流コストの負担が軽減されるから。

これらの理由が同時に重なったことで、東京などの大都市圏に流通する葉物野菜の量が減少し、価格高騰につながっているようだ。

農業総合研究所では生産者の声や市場の動向から「5月中旬まで高騰は続く」と見ているという。気候の影響は徐々に緩和されてきている。しかし、多くのスーパーマーケットで扱われている農産物の価格はある程度先の期間まで予約販売されている。そのため、生産が通常通りに戻ったとしても、すぐに価格が戻るという仕組みになっていない。

農業総合研究所のデータを見ても、価格上昇の幅はブロッコリーよりキャベツの方が幾分、緩やかになっている。これはブロッコリーよりもキャベツのほうが長持ちするため。ブロッコリーは「足が早い」ため、収穫したらすぐに出荷しなくてはならない。しかし、キャベツはブロッコリーと比べると長持ちするため、収穫時期を調整しやすいのだという。


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