8割が自宅のカビ汚れに悩み、カビ汚れが気になる場所は浴室が9割でエアコンが4割に

今年もカビが気になる梅雨の時期がやってきた。今回、リンナイは、カビ専門家・千葉大学真菌医学研究センター准教授の矢口貴志先生に監修いただき、全国の男女1000名を対象に、カビに関する意識調査を実施した(調査名:熱と暮らし通信 カビに関する意識調査、調査時期:5月17日~5月20日、調査方法:インターネット調査、対象者:全国の20~60代男女、性年代均等計1000名、カビ掃除を行っている人)。

全国の1000名を対象にカビに関する意識調査を実施した。その結果、自宅のカビ汚れについて「悩む」「どちらかといえば悩む」と8割が答えた。また、最も多いカビの掃除の悩みや不満は、「カビ汚れが落ちない(73%)」だった。

この回答結果について矢口先生は、「カビの多くは自然界では土の中で生息しており、砂埃とともに家庭内に持ち込まれる。空気中に浮遊するカビの胞子が落下して定着し、そこで発芽、菌糸を成長させ、さらに胞子を作って増殖する。カビの菌糸が目地やパッキンの隙間などに入り込むと、カビ汚れ専用洗剤が浸透しづらく、落ちにくい汚れとして残る。洗浄後、カビの菌糸が少しでも残っていると、またそこから生育を始め、カビ汚れがすぐに復活してしまう」とコメントしている。

続いて、自宅のカビ汚れが気になる場所について聞いた。その結果、最も多い回答は「浴室(92%)」、次いで「エアコン(43%)」だった。また、浴室についてカビが生えるイメージのある場所は、「ゴムパッキン(79%)」が最も多い回答だった。

この回答結果について矢口先生は、「家庭内では、カビは浴室やキッチンなど水分の多いところと、比較的乾燥していてホコリが溜まりやすいエアコンのフィルター、家具の裏、クローゼット、下駄箱、カーペットなどに多く発生する。浴室は石鹸カス、湯垢、皮脂などカビの栄養源になるものが多く、温度と湿度が高いため、カビが目立つ。エアコンのフィルターにはホコリが溜まりやすく、また、冷房で使用するとエアコン内部は湿気るため、カビが発生しやすくなる。見落としがちな場所としては、浴室の天井や蛇口の裏(特にシャワータイプのもの)、また、冷蔵庫の氷用の給水タンクなどがあげられる」とコメントしている。

カビ汚れの対策について聞いた。その結果、「こまめに掃除する(55%)」が最も多い回答だった。カビ汚れを気にする人が多い浴室とエアコンのフィルターの掃除の頻度については、それぞれ、浴室が「毎日(26%)」、エアコンのフィルターは「それ以下(1~2か月に1回程度未満)(57%)」が最多だった。

この回答結果について矢口先生は、「カビ汚れの対策として『こまめに掃除する』が最も多い回答だったが、その頻度は人それぞれのようだ。浴室はすぐカビが生えてしまうためできれば毎日、エアコンのフィルターはホコリが目立ってきた段階(例えば、2週間に1回程度)が推奨される」とコメントしている。

浴室を使用した後のお手入れ方法について聞いた。最も多い回答は、意識していることについては「洗剤で掃除する(68%)」だった。一方で、意識していてもできていないことは「入浴後に水をふき取る(27%)」となった。回答者コメントでは、「浴室をリフォームしたので、それ以降はすごく気にしてカビを出さないようにしている」(60代女性)、「浴室を無駄に濡らさないよう気を付けている」(20代女性)、「浴室の壁の水分を拭き取るのが面倒」(40代男性)などが挙がっていた。

この回答結果について矢口先生は、「入浴後、熱めのシャワーで石鹸カスや湯垢などを洗い流し、よく乾燥すれば、カビは生えにくくなる。しっかり乾燥させるためにも、水分を拭き取り、換気扇を使用してほしい。水分を拭き取る際はT字型のワイパーを使用すると簡単。浴室でカビが目に着いたら、次亜塩素酸ナトリウムが入ったカビ汚れ専用洗剤を使用して、殺菌、漂白しよう」とコメントしている。

浴室の乾燥方法にについて聞いた。最も多い回答は、「換気扇を使用する(60%)」、次いで「浴室のドアを開ける(43%)」、「窓を開ける(40%)」だった。また、入浴後の浴室の乾燥度合いは、「湿気が気にならなくなるまで(32%)」が最も多い回答だった。回答者コメントでは、「浴室を使った後は扉を閉めて乾燥機をつける」(20代男性)、「浴室の換気扇を一日中つけていてもカビが生える」(50代女性)、「浴室などは湿度を下げたくても、なかなかカラリと乾燥させられない」(60代女性)などが挙がっていた。

この回答結果について矢口先生は、「浴室の乾燥は、天井、壁、床の水分を取り除くことが重要。窓を全開にすると浴室の中央部分の空気が多く移動してしまうので、窓の端を少し開け、壁際に空気が通るようにする。雨の日は窓を閉めて換気扇で換気する。浴室のドアを開けて換気すると、湿った空気が他の部屋に回ってしまうため、ドアを閉めて換気扇を回すのが良い。今回の調査では、浴室の乾燥度合いについて『浴室全体が乾燥するまで』が2割にとどまり、『湿気が気にならなくなるまで』が最も多い回答だった。乾燥は浴室全体が乾くまで行い、換気扇だけで不十分な場合は、24時間換気や乾燥機の機能がある浴室はそれらを使用してほしい」とコメントしている。

続いて、浴室のカビ汚れの掃除方法について聞いた。その結果、最も多い回答は「ブラシやスポンジでこする(71%)」、次いで「カビ汚れ専用洗剤を使用する(59%)」、「洗剤(カビ汚れ専用を除く)を使用する(58%)」だった。回答者コメントでは、「浴室のパッキンのカビ汚れが落ちない」(30代女性)、「浴室のカビは普通にこすってもとれない。パッキンのカビは何をしても取れない」(40代男性)、「何度掃除しても浴室の黒カビが発生する」(60代女性)などが挙がっていた。

この回答結果について矢口先生は、「汚れが落ちないからといって、硬いブラシで決してこすらないようにしてほしい。壁、床、目地、パッキンなどに細かい傷がついてしまい、そこにカビが入り込んで、次からカビが落ちにくくなる。カビ汚れ専用洗剤を使用してもカビ汚れが落ち切らない場合は、もう一度行うようにしてほしい。洗剤をかけたあとにラップで覆い、洗剤の成分が浸透すれば、カビが落ちやすくなる」とコメントしている。


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