曇りの日でも日傘を差していてもうっかり紫外線に要注意!?

肌の大敵とされる紫外線。日焼け止めや日傘などで対策している人も多いが、曇りの日は油断している人も多いのでは。紫外線量は晴れの日に多いと思われがちだが、実は曇りの日にも対策が必要となる。天候や場所によって紫外線量はどのように変わるのか、紫外線の専門家監修のもと実施した都内での検証結果をもとに、油断しやすい紫外線である、UVAスポットランキングをカゴメあざやか生活研究所が紹介している。

“紫外線”と聞くと、晴れの時をイメージするかもしれないが、実は曇りや雨の時でも紫外線を十分に浴びることがある。気象庁によると、快晴の時の紫外線を100%とした場合、薄曇り曇りの時は約60%、雨の時は約30%の量になる。曇りの日でも快晴時と比べると紫外線量は少ないが、可視光に比べると減少量が少なくなる。雲の間から太陽が出ている場合には、雲からの散乱光が加わるため快晴の時よりも多い紫外線が観測されることがある(出典:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq21.html)。

また、地上に到達する紫外線はUVA、UVBの2種類に分類される。“日焼け”に大きく関わるUVBは日照時間が長い夏に高くなるが、UVAは年中高くなる。UVAは波長が長いため、じわじわと長期的に肌の奥の真皮へ作用する。目に見える日差しが強くないからといって油断してUV対策をしないでいると、うっかりUVAを浴び、悪影響を受けてしまう可能性が高くなる。

紫外線を浴びると、肌の中で活性酸素が発生する。この活性酸素の刺激を受けることで、肌の奥にあるメラノサイトという細胞が、シミの原因となるメラニンをつくる。この肌の奥に潜むメラニンこそが隠れジミと呼ばれ、いずれ肌の表面に現れるとシミになる可能性があるのだとか。

そして紫外線を多く浴びている人ほど、肌の内側にシミ予備軍となる隠れジミが増えてしまうとのこと。現時点で目には見えていなくても、知らないうちに隠れジミができているかもしれない(出典:https://www.kagome.co.jp/company/nutrition-health/azayakaseikatsu/detail/01)。

日常生活でどれだけ紫外線を浴びているのか。場所や天候によってどう異なるか、都内で検証した。実験方法は、「照度」「UVA」の値を、晴れ・曇りの日それぞれで計測。測定機器は、照度をサンワサプライ デジタル照度計 CHE-LT1で、UVAをサトテック 紫外線強度計UVA-365SD STで計測した。計測場所は、代々木公園(日なた/木陰)、明治神宮 池のほとり(日なた/日傘あり)、原宿駅のホーム(日なた/日陰)、渋谷駅ハチ公前(日なた/日傘あり)、スクランブル交差点の信号待ち(日なた/日傘あり)、車の助手席(窓を開けた状態)、オフィスの窓際席。なお、太陽が高い位置にある11時~14時で計測。30秒ごとに3回計測した平均値を結果として集計した。5月31日(曇り)、6月5日(晴れ)の日に計測している。

検証結果、隠れジミの元になるUVAは、見た目だけじゃわからないことが明らかとなった。晴れ→曇りの日でのUVA減少率では、減少率が低いほど、晴れの日と曇りの日の差が小さく、知らないうちに紫外線を浴びやすい場所といえる。晴れから曇りに変わった際、照度は4~5割減少する場所が多いが、UVAは2~3割の減少率だった。

さらに一般的に、UVAはUVBの30倍の強度といわれている。太陽が雲に隠れているからといって、UV対策をしないでいると、知らず知らずのうちにUVAを浴び、隠れジミができてしまっているかもしれない。

国立環境研究所 地球システム領域(気候モデリング・解析研究室)/特命研究員 中島英彰教授

国立環境研究所 地球システム領域(気候モデリング・解析研究室)/特命研究員 中島英彰教授は、「UVAは、一般的にUVBの30倍の強度といわれている。影響スピードが遅いため、一見すると肌へのダメージはわかりづらいが、だからこそ意識して対策する必要がある。今回の検証実験では、池のほとり(日なた)>代々木公園(日なた)>スクランブル交差点の信号待ち(日なた)の順に、UVAが強いという結果が出た。天候の変化や陰による各数値の変化に着目すると、UVAの減少率は照度の減少率に比べるとあまり大きくないことがわかる。目に見える明るさとリンクしていないため、油断するとうっかりUVAを浴びてしまう可能性が高くなる。大きな木の木陰や駅のホームでは、照度がある程度あるにも関わらず、UVAをカットできていた。日傘の下よりも、木陰のほうがUVAの遮蔽効果は大きいのは、UV光線は空気分子によって方向を曲げられるため、日傘の横からも差し込んでくるのに対し、大きな樹の下では回り込む距離が大きいため弱まるのだと考えられる。日傘だけでは紫外線ダメージを防ぎ切ることが難しいため、回り込む光を防ぐには、日焼け止めに加えフェイスカバーマスクも効果的。ただし夏は息苦しかったり、こまめに着用が難しい場合も難しい場合もあるため、紫外線を浴びてしまった後のケアでフォローすることも重要だ。タクシーの窓はUVAの遮蔽効果が高く、計測時に0となっていた。UVカット効果の高いガラスが使用された車を利用することも効果的。紫外線量は年々強まっているので、防ぐケアと浴びてしまった後のケアを行い、紫外線ダメージを軽減していくのが良いだろう」とコメントしている。

地面などに反射して届く反射光にも紫外線は含まれ、日陰でも直射光の50%程度の影響を受ける。紫外線は横からも差し込んでくるため、日傘やサングラスなどで防御するほか、食事や睡眠など抗酸化を意識した生活を心がけることをおすすめしている。

抗酸化成分「β-カロテン」の隠れジミ効果を調査した。にんじんを主とした野菜・果実ミックスジュースを毎日200ml、8週間飲み続けたグループと、同量の水を飲み続けたグループの隠れジミスコアを比較。その結果、野菜・果実ミックスジュースを飲んだグループは水を飲んだグループに比べて、1ヵ月で隠れジミスコアが改善した。また、血中のβ-カロテン濃度が高い人ほど隠れジミスコアが改善する傾向もみられた(n=28-29 3名の離脱者を除く試験完了者57名の結果、平均値±標準偏差、ρ<0.05vs水摂取群、Welch's t-test 田中ら、応用薬理、90,13-24(2016))(参考:あざやか生活研究所「彩り野菜に含まれるβ-カロテンが隠れジミに効く?」)。

生野菜と比べると加工した野菜は栄養成分が減少してしまうというイメージが強いが、β-カロテン成分は野菜ジュースにすることで逆に吸収率が高まる栄養素であることがわかっている(参考:あざやか生活研究所「彩り野菜に含まれるβ-カロテンが隠れジミに効く)。

β-カロテンは、ジュースに加工した方が約1.5倍も吸収率が高まる。生野菜よりも野菜ジュースのほうが、栄養吸収率が高まる。理由として、野菜などの植物細胞には、肉・魚などの動物細胞にはない頑固な細胞壁があることが関係している。野菜からのβ-カロテンの栄養吸収率を高めるには、野菜を加熱、すりつぶす等で細胞壁を壊すことが重要だとか。

料理研究家 松本ゆうみ先生

β-カロテンを手軽に・効率的に摂取するべく、料理研究家 松本ゆうみ先生がおいしく飲めるにんじんパワースムージーのレシピを考案してくれた。この夏は、にんじんパワースムージーを飲んでインナーケアの習慣化を目指そう。

にんじんパワースムージー

作り方は、まず、ミキサーにヨーグルト、ひと口大に切ったにんじん、パプリカ、ヘタをとったミニトマト、レモン汁、はちみつを加え、形がなくなるまで撹拌する。次に、オリーブ油を加えて混ぜる。なお、パプリカの皮はお好みで湯剥きをしても大丈夫とのこと。また、同レシピは、はちみつを使用しているので、満1歳未満の乳児には食べさせないでほしいという(材料(300ml):にんじん 小1本(正味110g)、赤パプリカ 1/4個(正味40g)、ミニトマト 6個(正味60g)、レモン汁 小さじ1/3、はちみつ(好みで) 小さじ2~3、ヨーグルト(無糖) 120g、仕上げオリーブオイル 少々)。


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