能登半島地震で生き残った「奇跡のぶなしめじ」の取り扱いを開始

生鮮・グルメ食品のインターネット販売を主としてビジネスを展開する食文化は8月、能登半島地震で生き残った「奇跡のぶなしめじ」の取り扱いを開始した。豊洲市場ドットコム、うまいもんドットコムでお取り寄せができる。

食文化は、「能登のために、石川のために応援消費お願いプロジェクト」を通じて石川県・能登を応援している。

今年1月1日に起きた能登半島地震によって、ミスズライフの能登工場は大きな被害を受けた。年間9000トンのぶなしめじを生産するミスズライフの能登工場は、約2割の生産を担う大規模工場だという。

地震のあった1月1日に培養されていたぶなしめじの菌糸瓶は280万本。その中には倒壊を免れたものもあったが、210日以上も放置され、全部を破棄せざるを得ないと諦めながら、本社のある長野で試験的に栽培したところ、形状にばらつきはあるものの無事に芽が出てきたという。

ぶなしめじは1970年頃に大手酒造メーカーが栽培に成功し、1972年に長野県下伊那地方で本格的な人工栽培が始まる。きのこ類の栽培は天然に近い原木栽培に変わり、おがこを使用した菌床栽培が普及することで急激に生産量が増えていく。長らく生産量1位だったしいたけを1990年頃えのきが抜き、その後王者として君臨。ぶなしめじは1990年頃から生産量が急激に増え令和4年にはほぼ並ぶほど人気のきのこになっている。

ぶなしめじの栽培工程で重要なのは「菌糸の培養」とのこと。培養は温度・湿度を管理し70日間かけて瓶内で菌糸を生育する。その後、瓶を開け表面を削り刺激を与えることで発芽し2週間程度育て、収穫される。この70日間の培養が、今回は210日以上になってしまった。しかも温度・湿度管理もされていないという。

210日間かけて培養されたこのぶなしめじ、この長期培養の成果かうまみ成分であるグルタミン酸やアラニンが通常の1.5倍に増加した。大きさもエリンギサイズのものができるなど、全体的に力強さが増し、まるで野性に戻ったかのような逞しいぶなしめじとなった。

食文化では、被災地の支援になればという気持ちだけではなく、おいしい長期培養のぶなしめじを多くの人に紹介したいという思いもあり販売に至ったのだという。9月末頃までの期間限定の取り扱いを予定している。


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