ナリス化粧品の調査、敏感肌の女性、敏感肌用化粧水の使用者は約3割

ナリス化粧品は、2013年からドラッグストアなどの一般流通で販売するふきとり化粧水の「ネイチャーコンク」の使用者に敏感肌の人が想定以上に多かったことから、敏感肌の人を対象とした使用テストを実施したところ、敏感肌でも使用が可能であったため、2月10日にパッケージリニューアルを行う。これにあたり、敏感肌の人への理解をより深めるため、一年で最も乾燥が激しく、肌の不調やトラブルなどの悩みが多い冬を前に20~59歳の全国の女性1915名に肌の不調や変化についてアンケートを実施した。その結果、敏感肌の女性はそれ以外の肌質の女性と比較して、最も肌の不調や変化を感じていることがわかった(実施期間:2024年11月25日~12月25日 調査方法:インターネットによるアンケート調査 n=1915 ※項目によってn数が異なる)。

全国の20歳~59歳の女性1915名に現在の自身の肌質について聞いた。最も多いのは「普通肌」で28.4%、その次は「乾燥肌」で26.7%だった。3位は「敏感肌」で14.9%、4位は「脂性肌」で12.4%。「アトピー肌」と答えたのは4.5%で「わからない」と答えた人も9.4%と1割近くにもなった。

これを年齢別に見てみた。1位の「普通肌」は年齢が上がるほどに割合が増える傾向があり、20歳前半では13.9%のみだが、50代後半では48.4%と約半数になる。「乾燥肌」は比較的若年層に比べて高齢層の方が多い傾向があるが、それほど大きな差ではないことがわかる。「敏感肌」は比較的高齢層に比べて若年層の方が多く20代~30代は約2割、40代~50代は約1割。「脂性肌」は20代前半が最も多く20.8%と約2割で40代を過ぎると約1割から1割未満と少なくなる。「アトピー肌」は50代後半が1.6%と少ないものの、母体数自体が少ないため年齢による差を確認できない。「わからない」と答えた人は比較的若年層に多いが、40代後半が最も多く13.2%だった。

肌の不調を感じやすい季節や状況を聞いた(複数選択のため、合計が100%にはならない)。最も多いのは「冬」で38.0%と4割近くが不調を感じている。その次は「季節の変わり目」で37.2%と1位の「冬」と近似値となった。続いて「ストレスを感じたとき」35.3%、「睡眠不足のとき」32.4%と続いた。「肌の不調を感じることはない」は11.1%と約1割だった。

これを年齢別に見てみた。最も多い「冬」だが、年齢が高いほど不調を感じる割合が高く、20代は約3割、30代以上は約4割。「季節の変わり目」や「寒暖差の激しいとき」は比較的に40代以上の高齢層の方が不調を感じやすいようだ。同社が2024年11月14日に発行した「夏にハンディファンを使用した人ほど秋に肌の乾燥を感じている」のリリースでも紹介した通り、若年層は夏や秋にも肌の乾燥を感じる人が多いが、今回の調査でも若年層は夏や秋に肌の不調を感じる人が多いことがわかった。

また、年齢別に加えて、肌質別にも不調を感じやすい季節や状況をかけ合わせて見てみた。「普通肌」の人は、不調を感じる割合が相対的に少なく、最も多い冬でも29.2%と平均に比べて10ポイント程度少ないことがわかる。「乾燥肌」の人は「冬」に不調を感じる割合が52.8%と半数を超え、全体でも最も多い割合となった。乾燥肌の人はすべての項目で平均に比べて高い割合の人が不調と感じていることもわかった。「敏感肌」の人は「季節の変わり目」が最も不調を感じやすく51.9%、続くのが「ストレスを感じたとき」で46.0%、「冬」は42.1%だった。「寒暖差が激しいとき」も全体の中では最も多く30.9%と3割を超えている。「肌の不調を感じることはない」は0.7%で、肌の不調を感じることが最も多いようだ。「アトピー肌」は最も不調を感じやすく「春」「夏」「秋」や「生理周期」「忙しいとき」「梅雨時」の項目で最も多い割合だった。

肌質が季節や体調によって変化するか否かを聞いた。「季節によって変化する」と答えた割合が最も多く30.5%、「季節よっても体調によっても変化する」の26.1%と「体調によって変化する」14.1%と合わせると70.7%となり、7割を超える人が変化を感じている。「変化しない」と答えたのは16.1%だった。

これを年齢別に見ると「季節によって変化する」は年齢による差が少なく、「体調によって変化する」は若年層が多いことがわかった。「季節によっても体調によっても変化する」は30代以上が多く、「変化しない」は50代後半が多いことがわかった。

次に肌質別で見てみた。普通肌は「変化しない」が最も多く29.8%。乾燥肌は「季節によって変化する」が最も多く、50.5%と最も多いことがわかる。敏感肌は「季節によっても体調によっても変化する」が43.5%と最も多いことがわかった。「季節によって変化する」26.7%と「体調によって変化する」18.6%と合わせると88.8%と約9割の人が変化を感じている。「体調によって変化する」が最も多いのは23.9%の脂性肌だった。「変化しない」が最も多いのは敏感肌の5.6%、続いて「乾燥肌」の8.2%だった。

現在使用している化粧水の種類を聞いた(複数の化粧水を使用している場合は、いちばん多く使用している化粧水を選んでもらった)。全体では、「一般肌用の化粧水」が最も多く40.6%と4割を超えている。続いて「乾燥肌用の化粧水」で19.8%と約2割、その次は「市販の敏感肌用の化粧水」で11.1%と約1割だった。

これを年齢別に見てみると、「一般肌用の化粧水」は、年齢が高くなるほど使用割合が多いことがわかる。20代前半では26.9%と3割を切るが、50代後半では50.0%と半数になる。「乾燥肌用の化粧水」を使用しているのは30代後半から40代前半が多く、全世代と比較して見てみても50代が最も少なく、20代から30代前半に比べて少ないことがわかった。「市販の敏感肌用の化粧水」の使用者は20代後半が最も多く14.7%だった。「化粧水を使用していない」は50代が多く、50代後半では15.6%が使用していないと答えている。

次に肌質別と使用している化粧水をかけ合わせて見てみた。普通肌の人は65.4%が「一般肌用の化粧水」を使用しており、「化粧水を使用していない」も「わからない」を除くと最も多い12.3%。乾燥肌の人は「乾燥肌用の化粧水」が最も多く45.0%、その次は「一般肌用の化粧水」で29.2%だった。脂性肌の人は「脂性肌用の化粧水」が24.4%で「一般肌用の化粧水」の46.2%に比べて少ない結果だった。敏感肌の人は「市販の敏感肌用の化粧水」が最も多く30.9%で、「一般肌用の化粧水」の使用者は26.3%だった。敏感肌の人の「乾燥肌用の化粧水」の使用割合は、18.2%で平均に比べて少ないことがわかった。また、「病院で処方された化粧水」の使用者は2.8%で平均値に比べて多いことがわかった。敏感肌の人の「市販の敏感肌用化粧水」の使用者の約3割は、普通肌の人の「普通肌用化粧水」の使用者の約7割や乾燥肌の人の「乾燥肌用化粧水」の使用者約5割と比べても少ないことがわかる。また、化粧水を使用していない」人は、オールインワンジェルなど他の化粧品を使用しているために化粧水を使用していない人や化粧水を使用したくない人もいるが、アトピー肌や敏感肌の人は使用したいけれども肌に合わない、肌に合う化粧水がないために使用できない人が含まれるようだ。

この調査で自分の肌は敏感肌だと感じており、化粧水を使用している女性221名に、化粧水の購入時の不安について聞いた。「とても不安に感じることがある」32.1%と「まあまあ不安に感じることがある」52.5%を合わせた84.6%と8割を超える人が不安を感じている。母体数が少ないが、比較的高齢層の方が「とても不安に感じることがある」人が多い傾向がある。

次に、化粧品選びに悩むことがあるか否か聞いた。「とても悩む」26.7%と「まあまあ悩む」55.7%を合わせた82.4%が化粧品選びに悩んでいるようだ。最後に、化粧水を使用した時に刺激などで肌に合わなかった経験について聞いた。「とてもある」19.9%と「まあまあある」51.6%を合わせた71.5%と7割を超える人が化粧水のよる刺激の経験があるようだ。「あまりない」は23.1%「全くない」3.2%だった。

肌質はそれぞれの人の感性によるものなので、アトピーのようにかゆみや痛み・肌色の変質などを除いては特に大きなトラブルとして深刻に捉えられることは少ないかもしれないが、日常的な乾燥やかゆみ、肌荒れやちょっとした違和感などはモチベーションの低下につながる可能性があると考える。近年は季節や寒暖差による環境変化やストレスなどによって、肌を安定させることがとても難しい状況にある。さらに、加齢や体調の変化など複数の要因が肌のコンディションにも影響を与えるため、肌質を問わず化粧品選びはとても難しいといえる。特に敏感肌の人は変化を感じ取りやすく、そのために化粧品選びに悩んでいることがわかった。同社の開発部門では、普通肌でも時として敏感に転ずるときがある、乾燥肌でも時として敏感に転ずるときがあるということを想定して製品開発を行っており、肌質を問わず快適に肌の安定につながる商品の提供を通じて、毎日調子のいい肌が続くことを目指して支援ができるよう取り組んでいる。


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