- マイライフストーリー2025/03/13 21:45
EU第2位の有機食品大国エストニア、「FOODEX JAPAN 2025」でDNA認証ハチミツを紹介

現在、ハチミツに関する食品偽装は、世界的に非常に大きな問題として認識されている。2023年春にEU(欧州委員会)が発表した報告によると、欧州へ輸入されたハチミツの46%にシロップが添加された疑いがあり、320件のサンプルのうち147件がEUのハチミツ基準に準拠していないことがわかった。日本国内では年間約4万7000トンのハチミツが消費され、そのうち4万5000トンが輸入とされている。不正行為は、偽造や代替品のすり替えから虚偽表示まで多岐にわたり、これは正規品に対する消費者の信頼を失うだけでなく、重大な健康リスクも引き起こす可能性も存在している。また、ルールを順守している正当な生産者やサプライヤーを弱体化させる要因にもなっている。
エストニア共和国では、これらの課題を解決するために、独自のICT技術と研究開発およびバイオテクノロジーの専門知識を組み合わせて、革新的なソリューションを提供している。食品の安全性および関連する検査などのサービスを行う研究機関であるセルヴィア(Celvia)は、ハチミツのDNA検査のパイオニアとして知られている。同社の最先端技術は、DNA配列からハチミツの真正性を検証することができ、この方法で、病原体や不正な添加物も検出し、製品の品質保証を可能にしている。
今回、エストニア政府機関であるエンタープライズ・エストニアは、アジア最大級の食品飲料の展示会「FOODEX JAPAN 2025」(会期:3月11日~14日、会場:東京ビッグサイト)において、エストニア産の生ハチミツ生産で知られるアーティサンハニー(Artisan Honey)のDNA認証ハチミツを展示。DNA検査済み商品のリニューアルパッケージを初披露している。
エストニア共和国は、ヨーロッパ・バルト三国の北端に位置し、人口約137万人、国土は日本の8分の1ほど(4.5万km2)の国。World Population Reviewが公表した調査結果「The Air We Breathe」ランキングでは1位を獲得し、「世界で最も空気が綺麗な国」として注目を集めた。農地の20%以上が有機農産地であり、ヨーロッパで2番目に有機農業が盛んな国として世界中の100以上の市場に輸出していることでも知られている。また、昨年12月には行政サービスの100%デジタル化を実現したことを発表し、デジタルガバナンスのロールモデル国家としての世界的地位を確立している。
また、エストニア人にとって蜂蜜は非常に重要な食産物で、約1万世帯が自家製蜂蜜を生産している。この自家製蜂蜜は国内で生産される蜂蜜の最大16%を占め、エストニア人は1人あたり年間平均1.15kgの蜂蜜を消費していると推定されている。
世界中の食習慣の進化と技術の発展が目覚ましい中、より健康的で持続可能な食品を目指す世界のトレンドに遅れをとらないためには、絶えず革新を続ける必要がある。その中で、エストニアは、クリーンな資源、豊かな食文化、優れた技術を基盤とし、先進的なアプローチをしてきたことでこれらの変化にいち早く対応してきたオーガニック先進国として知られている。
「FOODEX JAPAN 2025」では、エストニアを代表する食品ブランドや注目のメーカーなど11社が出展している。エストニアの気候や特徴を活かした栄養価の高いハチミツ、オーガニックスーパーフード、世界中で評価される飲料、最先端の食品技術などを多数展示。また、サステナブルな製法を取り入れている企業も多く、SDGs思考の消費者への積極的な提案が可能とのこと。

Artisan Honeyは、世界で最も空気がきれいな国の一つといわれているエストニア国内で生産されている。国土の半分以上が森に囲まれているエストニアは、ハチミツを作るのに最適な環境だとか。豊かな自然にはぐくまれた花々から丁寧に、そして自然に優しい方法でハチミツを手作りしている。一般に流通している多くの加工ハチミツとは一線を画す、濃厚でまろやかな生ハチミツは、一度食べれば病みつきになるおいしさだとか。FOODEX JAPAN 2025では、DNA検査で本物のハチミツであることを保証した商品のリニューアルパッケージを初披露する。
エンタープライズ・エストニアは、2000年に設立され、エストニアのビジネスと地域開発を推進している。起業家、研究機関、公共・第三セクターに対し、資金援助、助言、協力機会、トレーニングなどを提供する政府機関であり、国の経済支援機関の中で最も大きな機関の一つ。エストニアへの海外投資を促進し、国際企業がエストニアでビジネスチャンスを見つける活動の支援も行っている。