宮崎県高千穂郷・熊本県奥阿蘇で“山椒”のブランド化を図る山椒の「産地形成プロジェクト」が始動

2024年に収穫した山椒

ハウス食品グループ(ハウス食品グループ本社、ヴォークス・トレーディング)は、杉本商店、南九州大学、山椒生産者と共同で、宮崎県の高千穂郷・熊本県の奥阿蘇(高千穂郷は宮崎県高千穂町・五ヶ瀬町・美郷町・椎葉村・諸塚村・日之影町、奥阿蘇は熊本県山都町・高森町のことを指している)において、生産者拡大とブランド化に向けた山椒の「産地形成プロジェクト」を、4月から本格始動する。

昨年4月からスタートしたハウス食品グループの第八次中期経営計画では、グローバルに成長を実現していくための重点取り組みとして「スパイス系バリューチェーン」構築へのチャレンジを推進している。ハウス食品グループ本社に新設された“スパイスバリューチェーン調達・生産戦略本部”において、バリューチェーンの構築や強化を通じて、グループの持続的な成長とさまざまな社会課題の解決を目指す中で、ハウス食品グループで取り扱っている“山椒”に着目した。

山椒は日本固有の数少ないスパイス(JAPANESE SPICE)の一つ。独特の痺れとさわやかな香りが特徴で、うなぎの蒲焼の薬味や七味、佃煮等に使用される、日本食に欠かせない存在として古くから愛されてきた。近年では、果汁ドリンクやお酒といった飲料やチョコレートなどのスイーツにも使用され、活躍の幅が広がっている。さらに、日本食の人気が高まる中、海外からも注目を集める食材となっている。

山椒の「産地形成プロジェクト」関係図と役割

宮崎県高千穂郷・熊本県奥阿蘇における山椒の「産地形成プロジェクト」では、栽培研究・栽培管理、加工技術(原料化)、マーケティング販売などの知見・実績を持つ企業や大学が連携することで、山椒の新たな産地形成の実現を目指す。JAPANESE SPICEである山椒の価値を最大限に引き出し、魅力を発信することで、日本の食文化の保全と拡大、さらに地域の魅力発信、農業分野の担い手創出等に貢献していく。

山椒の既存産地と環境が似通っている宮崎県高千穂郷・熊本県奥阿蘇に着目し、両エリアを中心に乾しいたけの集荷や販売を行っている杉本商店、山椒の研究を行っている南九州大学、香辛料・香辛野菜の調達販売を行っているヴォークス・トレーディング、グループで様々なスパイスを扱い調達や研究を行うハウス食品グループ本社の4組織は、2022年から高千穂郷・奥阿蘇の生産者と一体となって山椒栽培の実証研究を進めてきた。

山椒の苗木の植え付け

高千穂郷・奥阿蘇の特産品でもある乾しいたけ生産者の繁忙期は収穫期である春・秋だが、山椒の収穫期である夏は閑散期にあたる。収穫時期が重ならないため、生産者の生産性および所得の向上が期待できると考え、杉本商店と共に山椒と乾しいたけの兼業モデルの構築を目指す。

山椒の生育状況

2022年に植えた山椒の木も順調に成長してきており、同エリアでの育成が見込めることから、生産者の参画拡大とブランド化を目指し、山椒の「産地形成プロジェクト」を4月から本格始動する。

今後の展開として、今年の7月頃に、2022年の実証研究開始時に植えた山椒の実の収穫を行う予定。山椒の「産地形成プロジェクト」では、宮崎県および熊本県からも、山椒生産者が活用できる補助事業の情報提供や栽培技術の指導・助言を得られる予定となっている。今後は毎年約1000本の山椒の木を植える計画を立てており、2027年からの本格的な販売を目指す。


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