TPCマーケティングリサーチ、アンチエイジング化粧品市場について調査、2022年の市場は前年から横ばいの4020億円に

TPCマーケティングリサーチは、アンチエイジング化粧品市場について調査を実施した。その結果、2022年のアンチエイジング化粧品市場は、前年から横ばいの4020億円で、2023年については、2022年比1.2%増の4070億円となる見込みであることがわかった。

2022年のアンチエイジング化粧品市場は、前年から横ばいの4020億円。ブランド別では、売上上位の「デュオ」(プレミアアンチエイジング)や「ドモホルンリンクル」(再春館製薬所)、「オージオ」(オージオ)など、一部のブランドが前年より下回ったことが影響し横ばいでの推移となったが、同市場全体では増加傾向にある。なかでも、「B.A」(ポーラ)や「コスメデコルテ」(コーセー)、「SK-II」(P&G)など、コロナ禍の影響から売上が大幅に減少していたカウンセリングブランドは、制限緩和によって順調に回復している。

また、商品面のトレンドとしては、近年ハリやシワなどの肌悩みを深掘りすることで一人ひとりに合わせた“点”のアプローチと、肌全体が内側から湧き上がるような印象を謳う“面”のアプローチが特徴的である。具体的に、“点”のアプローチでは「SHISEIDO」(資生堂)が、目まわりが顔の印象に大きく影響するとして、悩みの原因や訴求別に計6品目の目もとケア商品を展開している。一方、“面”のアプローチでは「ビューティブーケ」(ファンケル)が、加齢に伴いゴワつく肌を発酵の力で柔らかくほぐし、内側からうるおいとハリのある肌に導くことをコンセプトとしている。

2023年については、2022年比1.2%増の4070億円となる見込み。物価高騰によって低価格帯化粧品への変更や、買い控えといった傾向も見られるが、コロナ流行後からインバウンド需要が回復しており市場拡大につながる見通し。また、消費意欲が旺盛な若年層を中心とした“ご褒美需要”から、回復が遅れていた高価格帯化粧品も需要の拡大が期待される。このほか、「エリクシール」がシワ改善アイテムを6年ぶりに刷新しているほか、「ONE BY KOSE」が新有効成分「ライスパワー No.11+」を配合したアイテムを投入するなど、新機能・成分を謳うシワ改善化粧品が増加していることから同市場はさらに活性化し、1400億円を超える規模へと大きく伸長する見込みである。

今後の展望としては、従来の加齢に抗う「アンチエイジング」という視点ではなく、加齢を前向きにとらえる「ウェルエイジング」の概念が広がりをみせており、主要各社は化粧品だけでなく、食事や運動、睡眠などのライフスタイルも含めたエイジングケアを提案し、一人ひとりのQOLの向上を目指していく方向にある。

同資料では、今日の化粧品のなかでも注目を集めているアンチエイジング化粧品に焦点を当て、その市場動向をブランド別、種類(剤型)別、訴求別、成分別、価格帯別などさまざまな角度から徹底分析。アンチエイジング化粧品市場の参入各社のマーケティング活動に資するデータを提供することを目的としている。

[調査要覧]
調査対象ブランド:SHISEIDO・エリクシール・プリオール・アクアレーベル・トワニー・リサージ・スイサイ・コスメデコルテ・B.A・リンクルショット・ランコム・SK-II・肌ラボ・オバジ・ドクターシーラボ・ソフィーナ・ファンケル・ビューティブーケ・パーフェクトワン・ドモホルンリンクル・アスタリフト・オルビス・カナデル・コラリッチなど調査期間:7月~10月
[小売価格]10万8900円(税込)

TPCマーケティングリサーチ=https://www.tpc-cop.co.jp/


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