ファンケル、キリンHDと環境に配慮したパルプモールド製ボックスを共同で開発しスキンケアセットを直営店舗で数量限定発売

ファンケルは、キリンホールディングス（以下、キリン）のパッケージイノベーション研究所と、環境に配慮したパルプモールド製のボックスを共同で開発し、1月18日から、同ボックスを使用したスキンケアセット（2種）を数量限定でファンケルの直営店舗8ヵ所（ファンケル 銀座スクエア店、ファンケル 有楽町マルイ店、ファンケル 横浜関内店、ファンケル 浜松メイワン店、ファンケル 京阪モール店、ファンケル 阪急西宮ガーデンズ店、ファンケル アミュプラザ長崎店、ファンケル 札幌三越店）で発売する。

両社はともに持続可能な社会を目指し、環境配慮の素材開発のシナジー創出を進める中で、同開発を進めてきた。今後も、さらなる環境保護や副産物の再資源化を目指す考え。

パルプモールドとは、紙の原料となる木質繊維（パルプ）を材料とし、パルプを水で溶かして絡み合わせ、乾燥させてできる紙の成形品。木質繊維には古紙も含まれ、再生紙由来のものとして世界では流行しつつある。プラスチック包材の代替品として使用するなど、環境負荷を低減する脱プラスチック技術としても注目されている。

ビール類の醸造に用いるビール大麦は、製造過程の搬送中において擦れ、粉状のモルト粉が発生する。キリンビール横浜工場でも、このモルト粉はビール類の原材料としては適さない副産物として発生し、通常は農場や土壌への散布などで廃棄をしている。そこで、廃棄物削減を目指して有効にアップサイクルすることを目的とし、キリンビール横浜工場の副産物であるモルト粉を使用してファンケルと共同で活用方法の検討を行い、開発に至った。

キリンは、モルト粉が水分を含まない繊維質素材であることから、パルプモールドを成形する際に行う脱水処理が軽減でき、加工がしやすいことを発見した。本来、パルプモールドは、パルプの長い繊維が絡み合うことで機能や強度を保っている。しかし、ビール類を仕込む前のモルト粉は、繊維が短いため、混ぜても強度が低下する可能性があった。そこで、強度が低下しない濃度を研究し、モルト粉を使用しても必要な強度が保てるパルプモールドの開発に成功した。なお、紙パルプとモルト粉を適切な比率で混ぜ合わせる技術は、特許を出願している。パルプモールドは、前述にもある通り、プラスチック包材の代替品として注目されている。この技術成果であるパルプモールドを活用する研究をファンケルと行い、スキンケアセットの包材として採用した。

［小売価格］各4200円（税込）
［発売日］1月18日（木）

ファンケル＝https://www.fancl.jp/index.html
キリンホールディングス＝https://www.kirinholdings.com/jp/