- Drink&Food2022/11/08 09:24
フジッコの大豆ヨーグルトが好調、累計470万パック以上を突破、人気の秘密は朝昼晩・和洋中問わず使えること
フジッコの大容量タイプで全国展開では業界初となる大豆まるごとを使用したヨーグルト「まるごと大豆のヨーグルト」が人気になっている。2020年から発売し、昨年春と今年春と二度のリニューアルを経て、今年春には前年度比110%と売上を伸ばし、発売から10月までで470万パック以上を突破している。フジッコの大ヒット商品「カスピ海ヨーグルト」に続くヨーグルト商品の一つとして、様々な世代に愛されている。以前から大豆は健康志向や筋トレブームの高まりなどから注目の食材だったが、近年さらに需要が増している状態だという。このような背景もあり、フジッコのまるごと大豆のヨーグルトは女性を中心に熱烈な支持を集めている。
「まるごと大豆のヨーグルト」の特徴といえば、なんといっても大豆を丸ごと使っているということ。「大豆は、タンパク質を豊富に含むため毎日食べるのが理想となる。しかし豆乳や豆腐は大豆を絞ったものであったり、納豆は匂いが気になったりと大豆を丸ごと食べられる機会は意外と少ないのが現実だ。しかし、『まるごと大豆のヨーグルト』は名前の通り大豆を丸ごと使用しているため食物繊維や植物性たんぱく質、大豆イソフラボンなど大豆のすべての栄養素が手軽に摂取できる」と、フジッコ ヨーグルト・デザート事業部の入道知生部長は語る。味もプレーンで様々な食べ方ができるので、愛用者の中には蜂蜜や黒蜜を入れてデザートにしたり、味噌汁やカレー、麻婆豆腐に入れてコクをつけるなどをしている人も多く、和洋中問わず料理に使うことができる。フジッコは「まるごとの大豆ヨーグルト」をさらに広めていき、「大豆を摂る新しい方法」として商品を展開している。
現在の主な購入層は40~60代の女性で、体調が変わる頃に“そろそろ大豆摂らない?”と健康に気を使い始める年代がメインとなっている。しかし、今後は「まるごと大豆のヨーグルト」を全世代に広めたいと考えており、乳製品を摂るとお腹がゴロゴロ鳴ってしまう人、筋トレやストレッチに勤しむ20代女性、大豆が苦手な子どもたちなど幅広い世代への訴求を目指していく考え。「最近ブームの代替肉などの位置付けではなく、大豆として食べる楽しみと美味しさを人々に伝えていきたい。“もっと食事にタンパク質を”と伝えていきたい」と、入道部長は話す。
「まるごと大豆のヨーグルト」の開発には、なんと6年もの月日がかかっている。その理由は、大豆と乳酸菌の組み合わせがとても難しいから。ヨーグルトに適した大豆の選定から大豆に合う乳酸菌を選び、そして両者を組み合わせて発酵させ、長時間品質が安定するものを選び抜いた。「これまで様々な種類の大豆を試したが、種類によって仕上がりの色が悪かったり、風味が悪かったり、また乳酸菌の種類によって仕上がりは大きく変わるので試行錯誤しながら大豆と乳酸菌の組み合わせを試していった」と、同 ヨーグルト・デザート事業部 開発担当の森脇鏡后氏は話す。
実はこの工程があまりに途方もない時間と労力がかかったため、一時は開発を諦めるという話もあった。しかし、開発者の「必ず世に出せるものを作りたい」という強い思いで開発を進め、商品化させることができたという。
「豆腐や豆乳などといったジャンルのない全く新しい商品だったので、理想の味を作るのがとても難しかった。試食の際に豆乳など別の商品をイメージしてしまうとそこを基準にして味を評価してしまうので、誰もが楽しめる大豆ヨーグルトの味を考案するのは難しかった」と、森脇氏は開発の苦労を語る。
「まるごと大豆のヨーグルト」の特徴は豆乳からではなく、大豆そのものから作られているということ。豆乳ヨーグルトのように液体からヨーグルトにするよりも大豆を粉砕した大豆粉からヨーグルトにしている分、難易度は上がる。しかしこのヨーグルトは大豆粉から作られているとは思えないほどのなめらかな仕上がりになっている。
「原料は大豆粉を使用しているが、ただ水に溶かすだけではなく、舌ざわりがザラザラするといったような粉っぽさをなくす工夫を施し、不溶性の素材をいかにまとめて口当たりのよい滑らかさを出すことに力を注いだ。『カスピ海ヨーグルト』で培った粘り気を出す技術を持っているフジッコだからこそ、『まるごと大豆のヨーグルト』もヨーグルトらしい食べやすさを実現できた」と、同 ヨーグルト・デザート事業部の小阪英樹課長は話す。
また、もうひとつのこだわりが大豆の風味とのこと。「『まるごと大豆のヨーグルト』は、大豆の匂いと乳酸菌の発酵香の組み合わせがとても大事。風味を作る上で試作を繰り返し続けて“愛される大豆風味”を目指した。大豆商品を作り続けたフジッコだからこそ、大豆好きが満足できる味を作りあげることができた」と小阪課長は話していた。
開発から6年、発売から3年目の「まるごと大豆のヨーグルト」は現在も進化中とのこと。大豆ヨーグルトの開発にはゴールがないため、これからも新たにたくさんの大豆と乳酸菌の組み合わせで試作を繰り返し、最良の味や口当たりを追求していくという。今後は大豆タンパク質と筋肉の関係などの研究も行い、より人々の健康に寄り添えるような商品にしていきたい考え。そして、フジッコが「まるごと大豆のヨーグルト」で目指すのは、食事やおやつとして美味しい大豆商品を提供するということ。朝昼晩に気軽に食べられる人々の食のシーンに溶け込む大豆ヨーグルトを目指し、1976年の「おまめさん」の発売以来、大豆の商品に取り組み続けてきたフジッコだからこそ「毎日大豆を摂ることの大切さ」を発信していくとしている。
「まるごと大豆のヨーグルト」の特徴は、味付けが一切ない「プレーン」な味わいということ。そのため、和洋中問わず様々なメニューに活用することができる。ここでは開発担当者のおすすめレシピを紹介しよう。
ヨーグルト・デザート事業部の入道部長は、「『まるごと大豆のヨーグルト』にすりごまと醤油を入れてごまだれを作り、しゃぶしゃぶをつけて食べるのがおすすめ」と話す。市販のごまだれは冷蔵庫で余りがちだがこのレシピなら適量を作れるだけでなく、余ったヨーグルトもそのまま食べることができる。
また、ヨーグルト・デザート事業部の小阪課長がおすすめするメニューは、「『まるごと大豆のヨーグルト』とカスピ海ヨーグルトを2:1でブレンドしたヨーグルト」だと語る。乳のコクや酸味と大豆の旨味が程よく混ざって、おやつや食後のデザートなどにもってこいだとか。また「まるごと大豆のヨーグルト」と「カスピ海ヨーグルト」には、それぞれ違う乳酸菌を使っているので二つの乳酸菌を摂りたい人にもおすすめとのこと。ぜひ、みんなも「まるごと大豆のヨーグルト」を使っていろんな料理に試してみて、自分だけのお気に入りのレシピを見つけてみては。
「まるごと大豆のヨーグルト」は、贅沢に風味豊かな大豆をまるごと(うす皮は取り除いている)使用した。豆乳では取り除かれる「おから」の食物繊維や、植物性たんぱく質、大豆イソフラボンが手軽にとれる。乳成分不使用で、コレステロール0とのこと。自然な大豆風味で食べやすいという。フジッコが厳選した大豆のおいしさを引き出す乳酸菌を使用している。
[小売価格]258円(税別)