農林水産省とSHIBUYA TSUTAYAがZ世代による食のインターンシップ成果発表会を開催、渋谷の中心で「食と農」について考える

 農林水産省とSHIBUYA TSUTAYAは、“渋谷の中心”に集まるZ世代をはじめとする人々と一緒に「食と農」について新たな気づきや発見をし、意識と行動を変えていくきっかけ作りのプロジェクト“渋谷の中心で食と農を考える”「SHIBUYA TSUTAYAからニッポンフードシフト」を9月26日から10月2日まで実施した。10月2日には、Z世代による「食のインターンシッププログラム」の成果発表会が行われ、インターンシップを通じて食に関連する産業の魅力と課題を知ったZ世代たちが、各々の体験テーマにもとづいて発表を行った。また、トークセッションでは、シブツタNIPPON FOOD SHIFTサポーターズを務めるお笑いトリオ 四千頭身や俳優・モデルの高橋愛さんなどのゲスト登壇者も交え、一体となって「食と農」について語り合った。

 今回のプロジェクトは、昨年度から農林水産省が推進する、食と農のつながりの深化に着目した新たな国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」の一環として展開したもの。若者が集まる街、渋谷の象徴ともいえるスクランブル交差点に拠点を置くSHIBUYA TSUTAYAで「食と農」をテーマにトークセッションやフェアを展開した。“渋谷の中心”に集まるZ世代をはじめとする人々や、様々な領域で活躍する“シブツタ”で人気のサポーターとともに、フードシフトに一緒に取り組み、若い世代が食と農の今と未来のことを考え、意識と行動を変えていくきっかけ作りを目指している。

 10月2日には、同プロジェクトの中で実施したZ世代による「食のインターンシッププログラム」の成果発表会が行われた。発表会には、シブツタNIPPON FOOD SHIFTサポーターズを務めるお笑いトリオの四千頭身、俳優・モデルの高橋愛さん、モデルのNANAMIさん、俳優の陳内将さん、モデルの柴田紗希さんが登壇し、食のインターンシッププログラムを体験したZ世代のアツい発表を見守った。

 「食のインターンシッププログラム」は、食に関わる生産から流通までを一貫して体感できるプログラムで、青果店体験「バズる八百屋さん対決」と、カフェメニュー開発体験「渋谷系最強コメ料理対決」の2つのテーマプログラムを展開した。Z世代のメンバーがそれぞれのチームに分かれ、生産地での収穫体験、市場の見学、青果店での店舗業務体験などを通して、普段何となく食べている野菜が消費者のもとへ届くまでのプロセスを肌で感じながら、食の今と未来について考えた。

 青果店体験「バズる八百屋さん対決」では、青果店のバイヤーとなったZ世代の3チームが、農家を実際に訪問、市場の見学・取材、青果店での販売といった野菜が消費者の手に届くまでの一連のプロセスを体験。プログラムを通じて得た学びを活かして、自分たちの小さな“八百屋さん”を出店し、どれくらい利益を出せるかにチャレンジした。成果発表会で、Aチームのメンバーは「適正価格で野菜を販売することの難しさを実感した。野菜の価値をもっとしっかり伝えることで、野菜生産に関わるすべての人が報われる適正価格で販売していけると思う」、Bチームのメンバーは「規格外野菜が一般流通していないことに疑問を感じた。規格外野菜という概念をなくすためには、一つの袋の中に規格外野菜も普通の野菜も混ぜて販売する新しい売り方が必要だと思う」、Cチームのメンバーは「生産者のこだわりを伝えるために、手書きのポップを掲示したり、おすすめの食べ方メモを全商品に貼り付けるなど工夫した。また、店頭での声掛けでも、野菜の魅力や特長をアピールするよう意識した」と、各チームが青果店体験で感じた課題や取り組み内容などについて報告した。

 カフェメニュー開発体験「渋谷系最強コメ料理対決」では、農家で収穫体験を行い、生産者の想いに触れたZ世代の2チームが、収穫した野菜の魅力を最大限に引き出すだけでなく、実際に渋谷の中心のカフェで売ることを意識し、価格の設定まで行った「渋谷系最強コメ料理メニュー」の開発に挑戦した。Aチームは、収穫体験で出会った白ナスを使ったメニュー「75時間が詰まったしろナスホワイトカレー」を開発。「珍しい白ナスの魅力を伝えるべく、白さを生かしたホワイトカレーを考案した。また、生産者側の努力が消費者に届くよう、“75時間が詰まった”という表現をメニュー名に入れた」と、メニューについて説明した。

 一方、Bチームは、「贅沢野菜の3色オムライス~甘とう&なすにギャップ萌え?!~」を開発。「収穫体験で課題に感じた規格外ナスと、甘さが特徴の万願寺唐辛子を主役にした3色オムライスを考案した。SNS映えする見た目に加えて、予想を裏切る味にギャップ萌え間違いなしの一品になっている」と、自信作に仕上がったと胸を張っていた。注目の料理対決は、WIRED CAFEでの人気投票ではBチームの勝利となったが、実際にメニューを試食したゲスト登壇者による審査の結果、両チーム勝利で幕を閉じた。

 今回のインターンシッププログラムの受け入れ先となった代官山青果店の色川裕哉代表は、「Z世代の若者たちが、早い段階でフードロスなどの問題を学び、成果発表をすること自体がすごいことだと感じている。インターンシッププログラムに参加してくれたメンバーはそれぞれ個性があって、いろいろなアドバイスをもらうことができた。これからも一緒に『食と農』について考えていきたい」と、参加メンバーを高く評価していた。

 また、菜根たんの三浦大輝代表は、「私はZ世代の人たちと年齢が近いこともあって、自分の学生時代を思い出した。当時は起業しようと友人を誘っても、みんなサークル優先で賛同が得られなかった。しかし、今回の参加メンバーは、真剣な眼差しでインターンシッププログラムに取り組んでいて、次の世代の未来は明るいと感じた」と、参加メンバーのこれからの活躍に期待を寄せた。

 成果発表会の後には、菜根たんの三浦代表がファシリテーターを務め、イベント参加者が一体となって、「食と農」について考えるトークセッションが行われた。トークセッションでは、環境問題やフードロス問題、エネルギー価格の高騰など、「食と農」を取り巻く課題について、インターンシッププログラムに参加したZ世代のメンバーとシブツタNIPPON FOOD SHIFTサポーターズのゲスト登壇者がアツく意見を交わした。

 農業体験をしたことがあるというNANAMIさんは、「私は以前、農業体験で収穫作業を行ったのだが、その時に畑仕事は気持ちいい、楽しいという感覚を知ることができた。一方で、次の日には足腰に疲れがきて、短時間の体験ながら、農業の大変さもわかった。農業を実際に体験して、生産者の人たちの苦労を実感することはとても重要だと思った」と、Z世代も気軽に農業体験に参加してほしいと訴えた。

 食の在り方に高い関心を持つ陳内さんは、「今回の成果発表の中で課題に挙げられていた規格外野菜が、消費者の身近なものになってほしいと感じた。まずは、規格外野菜というものが存在していて、それが捨てられてしまっていることを知ってもらい、そのことが多く人に広がっていくことで、生産者を支援する動きにつながっていけばと思う」と、規格外野菜の問題について意見を述べた。

 今年から千葉に自身の畑を持ち、様々な野菜を育てているという高橋さんは、「昨今のエネルギー価格の上昇を受けて、肥料の価格も高騰しているが、こういう状況だからこそ、新しいアイデアが生まれてくるのではないか。いつも使っている肥料が高くなったから、違う肥料を考えてみようとか、他の肥料のほうが栄養があるなど、新たな発見も出てくると思う。また、今回のイベントのようなディスカッションの場を持つことも、新たな発想を生み出すために大切だと感じた」と、生産者の課題を解決するZ世代の新たなアイデアに期待を寄せていた。

 四千頭身の後藤さんは、野菜の価格問題に対して、「野菜以外のすべての食品を値上げすればいいと思う。そうすることで、野菜全体の価格が下がったような錯覚を起こすのではないか。農林水産省のことだけを考えて、みんなが協力すれば実現できるかも」と、既存の概念にとらわれない独自の視点から解決策を提案してくれた。

 畑仕事に目覚め、SNSにも頻繁にアップしている柴田さんは、「農業は、Z世代とは結びつかないイメージがあるが、実際に畑仕事をやってみると、サウナの“ととのう”という感覚や、ヨガやピラティスと同じような感覚で汗を流して楽しむことができる。農業のイメージがもっとおしゃれでポップなものになってほしいので、これからもSNSを通じて、Z世代の私自身が楽しくハッピーに畑仕事をしている様子を発信していきたい」と、自らの体験を通じて、同世代であるZ世代に向けて農業の魅力を伝えていきたいと目を輝かせていた。

農林水産省=https://www.maff.go.jp/
SHIBUYA TSUTAYA=https://tsutaya.tsite.jp/store/detail/2312/
SHIBUYA TSUTAYAからニッポンフードシフト公式サイト=https://nippon-food-shift.maff.go.jp/


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