ハウス食品、“彩り&華やかさ”がテーマのカレールウやルウシチュー新ブランド・新技術を取り入れたレトルト食品など7製品を発売

左から:ハウス食品 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャー 亀田浩司氏、ハウス食品 食品事業三部 チームマネージャー 武藤萌氏、ハウス食品 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャー 山本篤志氏、ハウス食品 食品事業二部 ビジネスユニットマネージャー 長江隆司氏、ハウス食品 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャー 里見茂樹氏

ハウス食品は、8月12日から、秋冬シーズン限定の大箱ルウカレー「ホワイトカレー」<中辛>と「ブラックカレー」<中辛>を、食品表示法改正によって、これまで7品目だった食物アレルギーの義務表示対象品目に「くるみ」が追加されたことを受け、食物アレルギー配慮商品のシリーズ名を「特定原材料8品目不使用シリーズ」へと変更し、「くるみ」のアイコンを追加するパッケージ変更を行う。対象製品は同シリーズの「はじめて食べるバーモントカレー(1歳からのやさしい甘口)」「バーモントカレー(中辛)」「シチューミクス(クリーム)」「完熟トマトのハヤシライスソース」の4アイテムと、「休日のシチュー」<クリーム><ビーフ用>を、スーパーなどで発売する。また、「ソイーネ 豆腐ミニハンバーグの素」<てりやき風味>・「ソイーネ 豆腐パン粉焼きの素」<カレー風味>を、全国のスーパーの豆腐売場で発売。「食べログ 百名店」とタッグを組んで開発するレトルト食品シリーズ「選ばれし人気店」から、新たに<老舗のビーフシチュー>を、スーパーなどで発売する。さらに、ペースト調味料の「濃い飴色の炒め玉ねぎ」「焙煎にんにく&しょうが」を、同じくスーパーなどで発売する。これらの新商品7製品の発表会を8月6日に行った。

ハウス食品 2024年秋冬の新製品

「当社はこれからも食の未来を創造するため掲げたVISIONのもと、もっと消費者の暮らしに役立ち、新しい食の価値となる製品を生み出し続けていき、カレー・スパイスのうれしい未来を創っていく」と、ハウス食品グループ本社 広報・IR部長 三宅英貴氏。「ルウカテゴリーでは、コスパ・タイパ・エンパの3つの価値を実現する。レトルトカテゴリーでは、“レトルトでいい”から“レトルトがいい”の価値を生み出す。スパイスカテゴリーでは、消費者のスパイスへの興味・関心を高める」と、それぞれのカテゴリーで製品およびプロモーションを創出していくと訴える。「夕食の自給率は年々上昇傾向にあり、夕食は家で食べる内食(家で素材から調理して食べること)需要が増加している。また、内食に対する価値観は世代に関係なく多様化している。これらのことを踏まえて、消費者の役に立つ製品を創るために、内食における需要や重視することを的確に捉えた開発を行う」と、高まる内食需要に応えて、食に対する多様な“価値観”に着目した製品を提案していくと力説する。「特に着目したのは昨今の潮流から、“らしく、がいちばん”“食べてととのえる”“未知なる食体験を”“サスティナブルな食生活を”“没入する満足感”の生活者の5つの価値観に対して新しい挑戦を続け、作ることや食べることに楽しみをプラスするとともに、健康や環境に配慮する製品を提供する」と、多様な調理スタイルへの対応や、おうちごはんにワクワクの演出を施したり、好き・おいしいの追及はもとより、健康はからだもこころも大切と捉え、地球と人との共生を図っていくとアピールした。

ホワイトカレー<中辛>

次に、今年秋のルウカレー新製品についてハウス食品 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャー 山本篤志氏が発表した。「秋冬シーズン限定のルウカレーとして、『ホワイトカレー』<中辛>と『ブラックカレー』<中辛>を発売する。当社の家庭用ルウカレー史上“最白&最黒”のカレーソースとなっている」とインパクト感が強い製品を上市すると意気込む。「これまではルウカレーユーザーを前提にした価値・製品の伝達を行ってきた。しかし、現在は嗜好と世帯の多様化がみられ、これまでの伝達だけでは見えない価値が存在している。そこで、現ユーザーだけでなく調理ユーザーの価値を分析し、新たな需要獲得のチャンスを探索することにした」と、さらなる需要獲得のために、ターゲットを価値観で整理しなおしたのだという。「そして、料理を楽しむイコール見栄えが大事で、無理せず、手の届く範囲の楽しみ方、テーブルコーディネートを含む層をターゲットに選定した。この層は、誰でもおいしく創れる定番メニューの反面、カレーは代わり映えのない見た目になりがちなメニューではないかと思っていると仮説。これまでの『ケ』の日中心(タイパ、コスパ)であったルウカレーにおいて、『ハレ』の日(エンパ)中心の製品を発売し、新たな需要獲得を目指す」と、料理をエンジョイしている層に新製品をアピールしていくと訴える。

ブラックカレー<中辛>

「カレーは年間を通じて高いTI値メニューであり、8月お盆明けのTI値も、引き続き高い。しかし秋冬においてはカレーの露出が減ってしまうことから、ハレの日が多い秋冬に今回注目した」と、秋冬こそが料理エンジョイ層に向けた新たなルウカレー製品投下のチャンスと捉えたのだと説明する。「おうちカレーに彩りと華やかさを添える製品を新たに開発するべく、ルウカレーで季節を感じてもらうことへのチャレンジとして、ホワイトカレー・ブラックカレーを限定販売し、秋冬シーズンが訪れたと体感してもらう。そして料理エンジョイ層は期間限定に魅力を感じていることが調査でわかったことから、ターゲットの期待に応えられると考えた」と、秋冬シーズンの季節感と期間限定を求めるターゲット層の期待に応える製品として開発したのだと力説する。

「製品コンセプトは、イベントの多い秋冬向けの彩りと華やかさを演出し、できるおうちカレーとして、ホワイトとブラックを選定した」と、秋冬限定ならではの濃厚な味わいで、白色と黒色が特徴の固形ルウカレー製品なので、いつもの作り方で、見た目が楽しいホワイトカレー・ブラックカレーを手軽に作ることができると強調する。「ホワイトカレーの特徴は、家庭用ルウカレー史上“最白”で、スパイスの香りも高く、秋冬らしい濃厚さが感じられる」と、色見がホワイトでクリーミーな味わいのカレーなのだと紹介する。「ブラックカレーの特徴は、家庭用ルウカレー史上“最黒”で、スパイスの香りも特徴的な秋冬らしい濃厚な味わいとなっている」と、色見がブラックで複雑な深みのある味わいのカレーになっていると教えてくれた。

「プロモーションでは、発売への興味獲得・期待感醸成に向けて、発売前施策を新たに実施した」と同社初の事前施策を行ったのだとか。「発売後は、秋冬のイベントに応じて、月1回の店頭展開テーマを設定し、各月ごとにオリジナルアレンジレシピを提案していく」と、ハレの日向けの製品であることを強く訴求していくとのこと。「また、SNSを通じた施策も実施。SNSで多くのフォロワー数を誇るクリエイターを起用し、ホワイトカレー・ブラックカレーの魅力を訴求していく」と、クリエイターを公式SNSで紹介し、クラシルインスタグラムアカウントから広告を出稿。ハウスブランドサイトにも掲載していくと述べていた。

特定原材料8品目不使用<バーモントカレー(中辛)>

「食物アレルギーの有無にかかわらず、みんなで同じ食卓を楽しめる『特定原材料8品目不使用シリーズ』のシリーズ名およびパッケージを変更する」とのこと。「『特定原材料不使用シリーズ』がないと、カレー・シチュー・ハヤシが食べられない消費者がいる。家族みんなで同じメニューを食べられる製品が求められている。だからこそラインアップを揃えることで、消費者の困りごとを解決し、社会貢献につなげていく」と、「特定原材料不使用シリーズ」の存在意義について語る。

特定原材料8品目不使用<はじめて食べるバーモントカレー(1歳からのやさしい甘口)>

「木の実類の症例数が増加傾向にあることを受けて、食品表示法の改正によって昨年3月から特定原材料に『くるみ』が追加された。これにともない、シリーズ名およびパッケージを変更する」と、特定原材料に「くるみ」が追加されたことによる変更なのだと説明する。「この変更にあわせて、アレンジレシピを拡充。調味料使いとして、カレー・シチュー・ハヤシ以外も作れるレシピを掲載したり、1歳からの子どもでも食べられる、食べやすい食感のメニューも掲載した」と、消費者のレパートリーを増やせるよう、幅広いアレンジレシピを拡充したと述べていた。

特定原材料8品目不使用<シチューミクス(クリーム)>

「『特定原材料8品目不使用シリーズ』では、特定原材料8品目不使用の専用ラインを使用し、厳重な管理体制で生産している。当社の代表ブランドである『バーモントカレー』『シチューミクス』『完熟トマトのハヤシライスソース』で展開。お馴染みで安心感のあるおいしさを届ける。2皿分×3袋の個包装タイプなので、持ち運びにも便利」と、家族みんなで同じ料理を食べられる幸せを伝えていくとアピールした。

特定原材料8品目不使用<完熟トマトのハヤシライスソース>

ハウス食品 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャー 亀田浩司氏が今年秋のシチュー新製品を紹介した。「シチューカテゴリーの昨年度の販売金額は、前年比103.5%(2019年度比100.9%)と、食卓登場頻度がコロナ後落ち込んだものの、直近は微増傾向にある」と市場動向について解説。「クリームシチューは日本で生まれ、家庭で進化したガラパゴスメニューで、外食からのトレンド、トピックス、話題性が少ない。また、気温の影響もあり、シチューの喫食機会が減少している。消費者意識や環境変化の中、さらなるメニュー魅力向上・活性化が必要だと考えた」と、シチューカテゴリーの話題性、課題に対応する製品を発売すると意気込む。「シチューを食卓に広げてきた当社だからこそ、既存シチューにはない新しい選択肢を消費者に提案する」と、味覚嗜好の多様化に対応した、既存シチューにはない味わいを実現した新製品を上市すると訴える。「新製品『休日シチュー』は、軽やかな風味と満足感の両立を実現した。コクはあるのに重くない製品となっている」と、12年ぶりの大箱ルウシチューの新ブランドを発売することで、大人の家族のためのシチューとして新しい需要を創造すると力説する。

休日のシチュー<クリーム>

「ニーズの多様化や味覚・嗜好の変化から、大人が楽しめるシチューがカテゴリー活性化に必要であると考えた。また、他社競合品も含め、既存製品ではカバーしきれていない味覚・嗜好に対応することも大事だと思った」と、軽やかな風味と満足感の両立を実現し、コクがあるのに重くないシチューを開発したのだと胸を張る。「『休日のシチュー』というネーミングは、満足感がありながらも軽やかで、素材本来のおいしさを引き立てる、今までにない味わいに仕上げた商品であることから、ココロとカラダを満たす優しいシチューをゆったり楽しむ、ちょっと上質なひとときを“休日”という言葉で表現している」と、素材のおいしさをゆったり味わってもらいたいとの想いが込められていると教えてくれた。

休日のシチュー<ビーフ用>

「味覚設計については、既存のシチューに不満を感じている人に対して、これまでとは異なるアプローチを試みた。クリームでは、軽やかなミルクとブイヨンの風味に、ほのかなハーブの香りとなっている。ビーフ用では、トマトや香味野菜の軽やかな風味に、ほのかなハーブの香りとなっている」と、軽やかさや香りを主体に風味を構築したという。「小麦粉だけでなく複数の原料をバランスよく組み合わせたことで、香り高さを主体として、軽やかさを保ったまま満足感を付与したため、食べ進めやすい。また、スパイス・ハーブの技術を活用することで、肉や野菜の美味しさを引き立てている」と、味覚のポイントは、軽やかさと満足感を実現し、素材本来の味を引き立てる点にあると語る。「子どもが大きくなるにともなってシチューを食べる頻度が減ってきている家族に訴求していく」と、成熟家族にアピールしていくと述べていた。

「プロモーションでは、10月からシチューシーズンと位置づけ、注力していく。また、気温だけに左右されないメニューの魅力の伝達を図っていく」と、調理型製品ならではのレシピ、メニュー提案を通じて、シチューの栄養バランスの良さや、食卓を盛り上げる華やかさを訴求していくという。「クリスマスシーズンに骨付きチキンを丸ごと使った、簡単に作れる見た目も楽しいシチューを提案する」と、10月からTV-CMをオンエアし、ルウシチューカテゴリーへの新たな味わいの提案として、「休日」というワードをメインに製品特長と情緒を伝達していくと訴えた。

ソイーネ 豆腐ミニハンバーグの素<てりやき風味>

ハウス食品 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャー 里見茂樹氏が、豆腐の特徴を活かしたメニューの素「ソイーネ<豆腐ミニハンバーグの素>・<豆腐パン粉焼きの素>」について紹介した。「日本国内の豆腐の市場規模は縮小が続いていたが、近年は拡大傾向に転じている。ただし、豆腐類の消費の大半は50代以上が占めており、若年層に対する豆腐の需要喚起が課題となっている」と、豆腐のマーケット状況について説明する。「豆腐メニューは味噌汁、冷奴で合計6割を超え、メニューの固定化が見られる。このため、若年層の潜在ニーズに応える新しいメニュー提案が必要なのではないかと考えた」と、新製品を開発するに至った背景を語る。「1983年から約40年、米国で豆腐ビジネスを続け、売上シェアも上位につけている。米国では、野菜と炒めたり、ナゲットにしたりと豆腐が幅広く活用されている」と、米国では様々な豆腐料理が楽しまれているのだという。「そこで、米国の知見を逆輸入し、豆腐メニューの新しいレパートリーを広げることで、豆腐を新しい日常食へと引き上げたいと考えた」と、豆腐業界を盛り上げ、健康寿命社会へ貢献していくと訴える。

ソイーネ 豆腐パン粉焼きの素<カレー風味>

「当社グループで豆腐関連の業務に取り組んでいるメンバーで『TEAM TOFU』を結成。日本国内の豆腐市場を盛り上げるべく『ソイーネ』ブランドを立ち上げたことをきっかけに発足した。社内の部門を超えて連携し、共創活動を行っている」と、特別チームを作り豆腐を盛り上げていこうと考えているとのこと。「ソイーネでは、昨年8月に豆腐をひき肉の代わりに使ってもらう製品を上市。今年2月には豆腐をドレッシング感覚で食べるサラダを発売した。そして、8月には豆腐で作るおかずメニュー2アイテムを販売する」と、新製品「ソイーネ<豆腐ミニハンバーグの素>・<豆腐パン粉焼きの素>」を発売するのだという。「豆腐を使ったおかずとして人気の高い『豆腐ハンバーグ』と、豆腐の揚げ焼きの新提案『豆腐パン粉焼き』を開発。豆腐との相性がよく家族で楽しんでもらえる風味に仕上げた」と、2アイテムを開発するに至った背景を語る。「<豆腐ミニハンバーグの素>は、木綿豆腐とまぜて焼くだけのお手軽調理となっている。しっかり食べ応えのあるてりやき風味で、外はカリッと、中はふっくらの新食感で、お弁当にもおすすめとなっている。また、スプーンで混ぜて成形できるようにおからパウダーを開発した。特有の繊維感でまとまりづらさを解消。豆腐との味の相性も良好となっている」と、<豆腐ミニハンバーグの素>の特徴について説明した。「<豆腐パン粉焼きの素>は、スライスした木綿豆腐にかけて焼くだけ。パリパリザクザクの食感を楽しめる。焼いているときに衣が豆腐からはがれづらいのが特徴だ。さらに豆腐の物足りなさを感じさせたくないという想いから、衣に脱脂大豆粉を加えた。衣が豆腐によくなじむ風味となり、カレー味との懸け橋になっている」と、<豆腐パン粉焼きの素>のこだわりについて教えてくれた。

選ばれし人気店<老舗のビーフシチュー>

今年秋のレトルト製品について、ハウス食品 食品事業二部 ビジネスユニットマネージャー 長江隆司氏が紹介した。「『選ばれし人気店シリーズ』は、『食べログ 百名店』に選出された人気店の味わいを再現し、現地に行かずに自宅で手軽に楽しめるレトルト食品シリーズ。2018年7月に誕生し、今年6月末時点でシリーズ累計売上3600万個を突破。現在13種類を展開している」という。「レトルトシチューカテゴリーでは、ビーフがクリームの規模を超え、もはやビーフシチューが主流になっている。そこで今回、“選ばれし人気店”から初の“ビーフシチュー”を発売する」と、「選ばれし人気店<老舗のビーフシチュー>」を発売するに至った経緯について教えてくれた。「<老舗のビーフシチュー>は、当社のレトルト史上最大量の牛肉50gが入った“ご褒美レトルトビーフシチュー”となっている。肉と野菜の旨みが溶け込んだデミグラスソースの風味が特徴となっている」と、“プチご褒美ビーフシチュー”な製品とのこと。「東京・入谷の老舗洋食店『レストラン香味屋(かみや)』に監修してもらった。“濃厚ではあるが、さっぱりとしてもたれない”が『レストラン香味屋』のデミグラスソースの魅力。これを再現するべく、香味野菜の旨みや甘み、肉の旨みを足してゆき、濃厚な味わいの表現を模索した。また、お店の作り方をヒントに、ウスターソースやトマトペーストを配合して、さっぱりとしてもたれない味わいを実現した。レストラン香味屋料理長 小田倉氏からは、肉の旨みや味噌塩気と甘み、酸味のバランスのよいソースがレトルトでも味わえるようになったとのお墨付きを得られた」と、夏に始まった製品開発は、気がつけば冬を迎えて、半年かかってようやく合格に至ったのだという。「大きくて柔らかいおいしい肉が入ったビーフシチューを楽しめるように、大きい肉でもおいしさが続く肉加工技術を採用した。肉加工技術とは、牛肉の風味を閉じ込め、噛めば噛むほど牛肉の旨みが染み出す当社の新加工技術となっている」と、同製品はとにかく牛肉のサイズ・量・おいしさにこだわったのだと語っていた。

カリー屋シリーズ

「カリー屋シリーズはレトルトカレー市場において個食レトルトカレーNo.1ブランド(出典:インテージ SRI+ 月次データ レトルトカレー市場 期間:2023年4月~2024年3月)。おいしさの秘密は、29種類のスパイス、それぞれの特徴を引き立たせるため、製造工程において、3段階に分けて、スパイスを投入している。また、辛さを、ソースを、具材を選びたいという消費者の声に応えるために、豊富なバリエーションを用意している。さらに、調理はお湯で温めても、レンジで温めても楽しめる設計になっている」と、カリー屋シリーズの特徴について紹介する。「今回、レンジ調理だからこそ実現できるおいしさ・簡便さとサステナブルな価値をカリー屋ブランドで改めて発信することで、レトルトカレーの価値向上に取り組んでいく」と、カリー屋シリーズの包材サイズを変更する理由について教えてくれた。「2021年8月のリニューアルでは、箱を開けてそのままレンジ加熱できるパウチに変更し使いやすさを向上した。パウチに特殊な加工を行い開封時にまっすぐ切れ、より小さい力でも開けられるユニバーサルデザインを採用。おいしさはそのままに、消費者の使いやすさを向上させた。しかし、レンジ対応製品はレトルトカレーにおいて当たり前になりつつあるが、認知・経験率にはまだまだ伸びしろがあり、さらなる価値訴求が可能と考えている」と、調査の結果、レトルトレンジ対応を知っているユーザーは半数に達していないことがわかったという。

「そこで、容量はそのままに、パウチ・外箱・段ボールすべての包材サイズを縮小していく」と、さらなる環境対応に向けた包材削減に取り組むとのこと。「パッケージのサイズダウンで年間30.9tのプラスチック、135.0tの紙資源を削減見込む。さらに、今回のレンジ対応パウチと外箱(紙箱)のサイズダウンによって、物流時の段ボールの包材使用量の削減も可能になった」と、今後2025年8月までを目標に、サイズダウンしたレンジ対応パウチを順次レトルト製品に採用し、包材使用量削減の取り組みを推進すると話していた。「パッケージの変更点として、簡単に箱がつぶれるように切り込みを追加した。『レンジで簡単&eco』のアイコン追加し、時短とecoにつながる特徴が一目でわかるようにしている。賞味期限位置が見つけやすい表示(一部製品のみ)になった」と、レンジ調理の簡便性・環境対応の2点を明確に伝え、消費者の声にも対応することで、レトルトカレー全体の価値向上を目指すと話していた。

濃い飴色の炒め玉ねぎ

ペースト調味料の新製品「濃い飴色の炒め玉ねぎ」と「焙煎にんにく&しょうが」について、ハウス食品 食品事業三部 チームマネージャー 武藤萌氏が紹介した。「大容量製品の販売金額は継続的に上昇傾向(2023年度カテゴリー規模111億円、前年比112%)にあり、しょうが、にんにくの販売構成比が約80%と高く、調理用途のニーズが高い」と、大容量ペーストスパイスが伸長傾向にあると分析する。「しょうが、にんにくは、わさびやからしと比べて若年層の購入ウェイトが高く、大容量製品はその傾向が顕著となっている」と、調理用大容量ペースト製品は、特に20~30代の若年層に支持されていると語る。「そこで、若年層の気持ちに応える、新しい調理用大容量製品として、『濃い飴色の炒め玉ねぎ』と『焙煎にんにく&しょうが』を新発売する」とのこと。「新製品では、“時短・簡単・失敗知らず”を叶える大容量ペーストで、スキルと時間が必要な『加熱野菜の旨味を引き出す工程』に着目した」と、新製品のポイントについて紹介する。「『濃い飴色の炒め玉ねぎ』は、包丁不要・加熱不要。炒め時間30分をこの1本が解決する。じっくり炒めた玉ねぎの深い甘味でマイルドなコクをつけられる。泣きながら玉ねぎを切る必要もない。『焙煎にんにく&しょうが』は、難しい火加減の調整は必要なし。焙煎にんにくの旨味としょうがの香りでスパイシーなコクをつけられる。にんにくを焦がす心配もない」と、新製品の特徴について教えてくれた。

焙煎にんにく&しょうが

「新商品の企画は2019年にスタート。しかし、方向性の決定にかなり長い時間を要した。何度も何度も議論を重ね、より手に取りやすい製品として形になったのが、スタートから4年後の2023年。野菜の旨味も社員の想いもギュッと詰まった渾身の新製品となっている」と、開発エピソードについて語る。「味創りにおいても、“汎用性”と“飽きない美味しさ”を両立し、毎日の料理に使える風味づくりにこだわった」と、試行錯誤を繰り返し完成した製品なのだと訴える。「和洋中問わず、食材問わず、様々なメニューに使える」とのこと。「プロモーションでは、料理研究家・管理栄養士のインフルエンサーによるコラボレシピの発信や、昨年に『食べログ 洋食 百名店』に選出された話題のお店『麻布笄軒(あざぶこうがいけん)』とのコラボを実施する」と、ターゲットである若年層にマッチしたプロモーションを実施するとアピールした。

左から:ホワイトカレー<中辛>、ブラックカレー<中辛>

「ホワイトカレー」<中辛>は、色味付けの効果があるターメリックや唐辛子などのスパイスを極限まで減らし、白さを引き立たせた、ハウス食品家庭用ルウカレー史上“最白”(ルウそのものの色ではなく、喫食時(出来上がり時)のソースの色)のカレーが作れる。カレーに見えないのに食べるとカレーの味わいがする不思議なおうちカレーとなっている。生クリームやチーズのまろやかなコクに、ポークや香味野菜の旨味で厚みを加え、まろやかな濃厚さを表現した。ハウス食品大箱ルウカレーでは初となる米粉を小麦粉と合わせて使用し、軽やかな香りのクミンやカルダモンを加えることで、濃厚だけど重すぎず、スパイスの風味を感じられる味わいに仕上げた。

「ブラックカレー」<中辛>は、長時間煮込んだような深みのある黒さを目指したハウス食品家庭用ルウカレー史上“最黒”(ルウそのものの色ではなく、喫食時(出来上がり時)のソースの色)のカレーが作れる。カレーソースを煮込む製造工程で焦げる直前ギリギリまで加熱し、黒さを引き出している。また、ホワイトカレーと同じく米粉を使用することで、クリアでツヤ感のある黒色に仕上げた。ローストオニオンなどの加工度が異なるオニオン原料を複数使い、香ばしい旨さを実現。その香ばしさに負けないよう、チャツネやごまペーストのコクを加えることで生まれた、複雑で深みのある濃厚さが特徴となっている。ブラックペパー・唐辛子といったキレのある香りと辛さが特徴のスパイスに加え、カレーパウダーも複数使用した。しっかりとした濃厚さがありながら、スパイスの香りも存分に楽しめる一品となっている。

特定原材料8品目不使用シリーズ

「特定原材料8品目不使用シリーズ」におけるパッケージ変更のポイントは、今までのデザインをベースに「くるみ」のアイコンを追加することで、馴染みのあるパッケージを維持した。特定原材料8品目を使用していない同製品を活用し、食物アレルギーに配慮したアレンジレシピを拡充した。ソースや味付けとして同製品を使用するメニューや、1歳の子どもから食べられる柔らかい食感のメニューなど、多くの消費者がバリエーション豊かな食事を楽しめるようなレシピを追加している。パッケージにもアレンジレシピにアクセスできるQRコードを新たに記載した。

今回、同社の代表ブランド「バーモントカレー」「シチューミクス」「完熟トマトのハヤシライスソース」を「特定原材料8品目不使用シリーズ」で展開し、お馴染みで安心感のあるおいしさを届ける。カレーやシチュー、ハヤシライス以外の料理にもアレンジしやすい粉末タイプ。2皿分×3袋の個包装タイプなので、外出先への持ち運びにも便利だとか。工場では特定原材料8品目不使用の専用ラインを使用し、厳重な管理体制で生産している。

左から:休日のシチュー<クリーム>、同<ビーフ用>

「休日のシチュー」<クリーム><ビーフ用>は、コクはあるけど重くない。素材のおいしさをゆったりと味わえる、大人の求める“新しいルウシチュー”とのこと。それぞれのアイテムに合わせて、小麦粉だけでなく複数の原料を組み合わせて軽い口当たりを実現しており、<クリーム>では、小麦粉、2種のでんぷん。<ビーフ用>では、小麦粉、でんぷん、米粉(ルウシチューでの米粉採用はハウス食品初)を使用している。また、“香り高さ”を主体として、軽やかさを保ったまま満足感を付与することによって、食べ進めやすくした。<クリーム>では、ホワイトペパー、酒粕、焦がしバター。<ビーフ用>では、オレガノをはじめとした、11種類のスパイス・ハーブを使用している。同社が培ってきたスパイス・ハーブの技術を活用することで、肉や野菜のおいしさを引き立てている。<クリーム>では、ローリエなど複数のスパイス・ハーブ。<ビーフ用>では、独自加工したコリアンダーを使用している。

選ばれし人気店<老舗のビーフシチュー>

カカクコムが運営するレストラン検索・予約サービス「食べログ」がジャンルごとに高い評価を集めた100店を発表するグルメアワード「食べログ 百名店」に選出された人気店の味わいを再現し、現地に行かずに自宅で手軽に楽しむことができる「選ばれし人気店」シリーズ。2018年7月の誕生以来、カレー百名店10店およびイタリアン百名店3店と共同開発を行い、シリーズ累計売上3600万個(6月末現在)を突破した同社の主力レトルト食品シリーズとのこと。今回は、初めて「洋食百名店」とコラボ。1925年に創業し、過去に3度百名店に選ばれた老舗洋食店「レストラン香味屋(かみや)」の人気メニュー「ビーフシチュー」の味わいを再現した。同社レトルト製品の中で最大量の牛肉50g入り。大きくジューシーで、ほろほろと口でほどける柔らかい肉を楽しめる。タマネギや複数の香味野菜、肉の旨みが溶け込んだデミグラスソースの風味は絶品だとか。さらに味噌を加えることで、お店で愛されるビーフシチューと同様、パンだけでなくごはんとも相性がよい味付けに仕上げた。

左から:ソイーネ 豆腐ミニハンバーグの素<てりやき風味>、ソイーネ 豆腐パン粉焼きの素<カレー風味>

若年層に向けて「豆腐のレパートリーを広げる」ことを目指している「ソイーネ」ブランド。今回、「(1)つぶす→(2)混ぜる→(3)焼く」の3ステップで作れるてりやき風味の豆腐ミニハンバーグと、「(1)切る→(2)まぶす→(3)焼く」の3ステップで作れるカレー風味の豆腐パン粉焼きを新たに開発した。水切りせずに同製品と豆腐を準備するだけで、子どもも一緒に楽しめる「豆腐のおかず」が手軽に作れる。

「ソイーネ 豆腐ミニハンバーグの素」<てりやき風味>・「ソイーネ 豆腐パン粉焼きの素」<カレー風味>は、豆腐の持つ水分を活用する技術を採用したことで、豆腐ミニハンバーグの素では生地をまとめやすく、豆腐パン粉焼きの素では衣の剥がれにくさを実現した。水切り不要で、家計にも体にも優しい「豆腐のおかず」が手軽に作れる。同社が長年にわたって蓄積してきたスパイス・ハーブの知見や製法を駆使し、豆腐の美味しさが引き立つように原料・スパイスの配合を調整した。淡白な豆腐でも、おかずやおつまみとして楽しめるコクのある美味しさを実現した。「ソイーネ」ブランド第3弾製品として、豆腐を使った「メジャーメニュー」と「新提案メニュー」を追加。てりやき風味で外カリ・中ふわのハンバーグと、カレー風味でパリパリザクザク食感のパン粉焼きの2ラインアップとなっている。

左から:濃い飴色の炒め玉ねぎ、焙煎にんにく&しょうが

ペースト調味料の「濃い飴色の炒め玉ねぎ」「焙煎にんにく&しょうが」は、炒めた玉ねぎや焙煎にんにくなどの「加熱によって引き出される香味野菜の旨味」を簡単に料理に加えられるボトル入りペースト調味料。カレー、ハンバーグ、野菜炒めなど様々なメニューに使える。包丁・加熱不要で、玉ねぎを炒める30分間や、にんにくを焙煎する10分間をこの1本で短縮する。じっくり炒めた玉ねぎの深い甘味やマイルドなコク、焙煎にんにくの香ばしい風味としょうがのスパイシーなコクを、食材を切ったりすりおろしたり、炒めたりする手間も時間もかけずに、簡単に料理に追加できる。食材を焦がす不安もなく、好きな量だけ使えるので自分好みの味付けやアレンジに活用できる。

[小売価格]
ホワイトカレー<中辛>/140g:298円
ブラックカレー<中辛>/174g:298円
特定原材料8品目不使用<はじめて食べるバーモントカレー(1歳からのやさしい甘口)>/60g:298円
特定原材料8品目不使用<バーモントカレー(中辛)>/108g:428円
特定原材料8品目不使用<シチューミクス(クリーム)>/105g:428円
特定原材料8品目不使用<完熟トマトのハヤシライスソース>/105g:428円
休日のシチュー<クリーム>142g:348円
休日のシチュー<ビーフ用>140g:348円
選ばれし人気店<老舗のビーフシチュー>160g:551円
ソイーネ 豆腐ミニハンバーグの素<てりやき風味>21.5g(5~6個分):158円
ソイーネ 豆腐パン粉焼きの素<カレー風味>12g(2切れ分):158円
濃い飴色の炒め玉ねぎ:390円
焙煎にんにく&しょうが:390円
(すべて税別)
[発売日]8月12日(月)

ハウス食品グループ本社=https://housefoods-group.com


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