- Drink&Food2024/09/18 11:24
小林製薬、紅麹関連製品の事案について再発防止策を策定
小林製薬は、同社の紅麹関連製品において一部の紅麹原料に同社の想定していない成分が含まれている可能性が判明した件について(以下、本件事案)、7月23日付「事実検証委員会の調査報告を踏まえた取締役会の総括について」に記載のとおり、事実検証委員会よって、同事案における一連の同社対応に関する調査報告書(以下、委員会報告書)を受領した。
同社は、委員会報告書における指摘事項を踏まえ、9月17日付で再発防止策について決議した。
今後は全社一丸となり、委員会報告書においても指摘を受けた同社の内部統制システムと品質管理体制に関する課題を見つめ直し、製品の品質・安全に関する全役職員の意識を改革していく考え。また、それとともに、9月17日公表する再発防止策を速やかに、かつ、徹底して実行していくことで、同社製品を安心して使用してもらえるよう、人々からの信頼回復に真摯に努めていく考え。
同社は、委員会報告書を通じて事実検証委員会から提言を得た内容を踏まえ、(1)品質・安全に関する意識改革と体制強化、(2)コーポレート・ガバナンスの抜本的改革、(3)全員が一丸となって創り直す新小林製薬--を3本の柱とする具体的な再発防止策を策定いしたので、今後これを実施していくという。策定した具体的な再発防止策の概要は以下のとおりとなる。
(1)品質・安全に関する意識改革と体制強化では、「品質・安全ファースト」を徹底して同社の役職員の品質・安全に関する意識改革を図るという。また、品質保証体制とマネジメント体制を強化する。品質保証体制は、責任部署の明確化、品質管理体制の改善、専門部署の新設を行い、マネジメント体制は、工場のガバナンス体制の充実、関連ルールの整備、業務フローの見直しおよび人事評価制度の刷新を行うことによって、強化を図る。
(2)コーポレート・ガバナンスの抜本的改革では、複数の観点からコーポレート・ガバナンスの抜本的な改革を図る。具体的には、創業家依存経営からの脱却、機関設計の再検証、社外取締役を中心とする取締役会による監督強化、GOM(グループ執行審議会)の廃止、危機管理体制の整備、リスク・コンプライアンス体制の強化、対外的なコミュニケーション・情報発信の改善、リソースを踏まえた取捨選択を推進する。
(3)全員が一丸となって創り直す新小林製薬では、同社が抱える同質性を排除し、多様性を確保する施策を実行することで、全役職員が力を合わせて一丸となり、小林製薬を創り直す。それによって、「新しい小林製薬」を創るのに欠かせない企業風土の変革を行う。
同社としては、今後、再発防止策を確実かつ誠実に実行していくが、本件事案によって、消費者をはじめ、取引先、株主・投資家の人々に多大なる迷惑と心配をかけたことを深く反省し、再発防止策とは別途、社会に対して一定の貢献を行うことで、その責任を果たしたい考え。
また、同社は、再発防止策で掲げた取組みを一過性のものとして終わらせてはいけないことを全役職員が肝に銘じ、折に触れて本日の思いに立ち戻り、全役職員の品質・安全にかかる意識改革に基づく新しい小林製薬の創造を、全社一丸となって進めていくとしている。