ファミリーマート、「モカブレンド」を刷新、モカ豆の生産国であるエチオピアの子どもたちへ販売数に応じて寄付を実施

左から:「モカブレンド」をPRする、エチオピア大使館のダバ・デベレ・フンデ大使閣下、ファミリーマート 商品本部長補佐の木下紀之氏

ファミリーマートは、「モカブレンド」に使用しているイルガチェフェ産モカ豆の生産国であるエチオピアとの取り組みと、エチオピア支援活動に関する記者説明会を10月10日に実施した。当日は、エチオピア大使館のダバ・デベレ・フンデ大使閣下を招き、ダバ大使閣下とファミリーマート 商品本部長補佐の木下紀之氏が、これまでのファミリーマートとエチオピアとの取り組みや、昨今のコーヒー2050年問題に向けた対応などをトークセッション方式で発表した。

エチオピア大使館のダバ・デベレ・フンデ大使閣下

ダバ大使閣下はエチオピアのコーヒー豆について、「アフリカで生産されるコーヒーの中でも高い品質で知られ、爽やかで豊かな花の香りが特徴となっている。世界各国に輸出され、多くの人々に愛されている。コーヒーがエチオピアで発見されたことを考えると、エチオピア産のコーヒーが最も本物を体験できると思っている」と語る。コーヒーの2050年問題については、「世界のほとんどのコーヒー生産国において、最大の課題は地球温暖化。コーヒー栽培は北緯25度から南緯25度の間のコーヒーベルトに集中しているが、地球温暖化によって、コーヒーが生産できる地域は縮小していくといわれている。しかし、エチオピアの場合は違う。模範的なグリーン・レガシー・キャンペーンを実施し、植樹活動を行っている。この取り組みは、将来の生産量減少懸念に対して有効だと思っている」と、エチオピアの現状について説明する。「エチオピアでは、こうした取り組みに加えて、生産者の意識向上によって、現時点では、コーヒーの生産量は減少しておらず、コーヒー栽培面積も増加している。しかし、単位あたりの生産性は栽培面積の増加とは比例していない。多くの農家は有機栽培維持のため、化学肥料等を使用しないためだ。生産者のコーヒー生産意欲を推奨するため、生産者の生活水準が向上していくような、適正価格での販売が必要となる」と訴えた。

ファミリーマート 商品本部長補佐の木下紀之氏

次に、木下氏が新しくなった「モカブレンド」について紹介した。「ファミマカフェは、混獲的なカフェクオリティを届ける一番身近なブランドで、“世界一美味しいコンビニコーヒー”を目指している」とファミマカフェについて紹介する。「世界No.1バリスタである粕谷哲氏との共同開発のもと、豆の選定、焙煎、抽出にこだわり抜いた商品となっている」と、2016年6月の「World Brewers Cup 2016」において日本初のアジア人初の世界制覇を達成したバリスタが監修したコーヒーを提供していると胸を張る。「2019年10月にファミマカフェのスペシャリティコーヒーとして『モカブレンド』を発売。2020年10月には花のような心地よい香りが特徴の『高級モカブレンド』も発売した。昨年の6月にはアイスのモカブレンドを発売。累計6200万杯を提供した。今年4月からコーヒー生産国への支援活動を開始。エチオピア寄付企画も実施している」と「モカブレンド」の歩みについて紹介した。

モカブレンド

「『モカブレンド』は、フローラルな香りと果実味のあるエチオピア・イルガチェフェ産の希少なモカ豆を60%使用したコーヒー。高温短時間焙煎することでモカの特徴である華やかな香を一層香り高く仕上げたスペシャリティコーヒーとなっている」と、2年ぶりにリニューアルした中味の特徴について教えてくれた。「新しくなった『モカブレンド』では、エチオピアモカ特有の香り成分が現行品に比べて最大16%向上した」と華やかな香りがアップしていると強調していた。

左から:「モカブレンド」を試飲する、エチオピア大使館のダバ・デベレ・フンデ大使閣下、ファミリーマート 商品本部長補佐の木下紀之氏

「4月から行っている支援活動については、当社社員がエチオピアを訪問した際に学校を見学したところ、教育環境が整っていない現状を目の当たりにした。エチオピアの人々からの切実な想いとして、学校のトイレの数が圧倒的に少ないことだったため、学校のトイレを増設するための寄付を実施。さらに教科書も寄付していくことにした」と、ファミマカフェのコーヒー1杯の売上につき1円の寄付を行っていると述べていた。こうした支援についてダバ大使閣下は、「子どもたちへの支援は、美味しいコーヒーを提供することにつながると考えている」と、未来のコーヒー生産を担う子どもたちの支援はコーヒー生産地域にとってとても大きなものであると力説する。木下氏は、「ファミマカフェの開発を止めることなく、一人でも多くの消費者に支持してもらえるようにさらなる進化を目指していく」と、世界一美味しいコンビニコーヒーを届けるべく、さらなる美味しさの追求に余念がない考えを示した。

エチオピア イルガチェフェ産モカ豆

ファミマカフェで提供しているモカブレンドは、エチオピア イルガチェフェ産の豆を60%配合。生産国であるエチオピアでの持続可能なコーヒー豆生産を実現すべく、4月初旬~6月初旬には伊藤忠商事とともに、エチオピアの子どもたちの教育環境改善のため「モカブレンド」「アイスモカブレンド」の購入1杯につき1円の寄付を実施した。寄付金はトイレの設置、教科書などの贈呈に使用するという。また、9月には、自然関連財務情報開示タスクフォース(以下、TNFD:Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)の開示提言に基づき、エチオピア産のコーヒー豆の栽培状況についてレポートにまとめた。なお、TNFD提言に基づいた情報開示は大手コンビニでは初の取り組みとなる。

脱臭ポット

さらに、ファミリーマートでは「FAMIMA CAFE」のコーヒーマシンからコーヒー抽出後に出るコーヒー豆かすを脱臭ポットに入れ、脱臭剤として再利用し、沖縄県を除く全国のファミリーマート約1万5900店のトイレや事務所内に設置する取り組みを、11月18日から実施する。

コーヒーマシーンから抽出された豆かす

ファミリーマートの各店舗から出るコーヒー抽出後の豆かすは、年間計約4180トンとのこと。そのコーヒーの豆かすを脱臭ポットに充填し、脱臭剤として1個につき約360グラム、2日おきに交換した場合、年間約1038トンを再利用する。コーヒーの豆かすにはミクロン単位の穴が無数に開いており、周囲の臭いを吸収しやすく、アンモニアガスや硫化水素ガスに対する効力が認められている(カケンテストセンターでの試験結果による効力)。今回設置する脱臭ポットは、同社のブルーグリーンプロジェクト(地球環境に良いこと、役に立つことを少しずつでも出来ることから実行していこう。」をテーマに、環境に配慮された素材を使用した商品の開発や石油由来のプラスチックの削減に取り組むプロジェクト。環境配慮素材を使用したカトラリーのほか、植物性由来の原材料を使用した商品を定期的に展開している)の一環として製造し、今後も環境に配慮した取り組みを進めていくとしている。

[小売価格]
モカブレンド
 Mサイズ:210円
 Sサイズ:140円
(すべて税込)

ファミリーマート=https://www.family.co.jp


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