- Drink&Food2024/12/11 15:45
アサヒ・キリン・サッポロ・サントリー、環境負荷の低い缶蓋「EcoEnd」をビール類に採用
アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリーは、缶蓋の製造時に発生する温室効果ガス(以下、GHG)の排出量が約4割(東洋製罐の従来品比。缶蓋1枚当たりの削減量)少ない飲料缶蓋「EcoEnd」を来年2月以降順次、各社が販売するビール類の一部商品に採用する。
「EcoEnd」は、GHG排出量削減の有効手段のひとつとして東洋製罐とUACJが共同開発したもので、酒類・飲料業界での本格的な採用は初めてとなる。
これまで酒類・飲料業界では一般的に、材料の加工性を確保するために多くのアルミニウム新地金(ボーキサイトから精製したアルミナを電気分解により製錬し、アルミニウムの純度を99.70%以上に高めた圧延・押出・鍛造・鋳造等アルミ製品用の原材料のこと)(以下、アルミ新地金)を使用した飲料缶蓋を採用していた。アルミ新地金は製造時に大量の電力を使用するため、リサイクル材と比較して多くのGHGを排出し、環境負荷を高めることが課題となっている。「EcoEnd」は、アルミニウム溶解後の成分調整と製造技術の開発によって、アルミ新地金の使用量を41%減らし、リサイクル原料(GHG排出量はアルミ新地金の3%)の割合を75%に増やしている。結果、従来の飲料用缶蓋と同等の品質を担保しつつ、GHG排出量の約4割削減を実現している。
ビールメーカー各社では、持続可能な社会の実現に向けて業界をあげて取り組むべく、流通量の多いビール類から「EcoEnd」を採用することとなった。環境負荷を低減する資材を4社共通で採用することは国内初のことであり、持続可能な社会実現に向けた意思を示すものと考える。今後も、ビール類以外の商品への採用も各社ごとに検討していく考え。
引き続き各社が事業活動における環境負荷の低減を推進し、「カーボンニュートラル社会の実現」に貢献すべく、新たな取り組みや技術の開発・採用に積極的に挑戦していくとしている。
アサヒビール=https://www.asahibeer.co.jp
キリンビール=https://www.kirin.co.jp
サッポロビール=https://www.sapporobeer.jp
サントリー=https://www.suntory.co.jp