- Drink&Food2023/02/07 19:58
フンドーダイが「和の煮物」に関する意識調査、“おふくろの味”の煮物は「サツマイモの甘煮」が人気、調味料ランキングも発表
明治2年から醤油や味噌など基礎調味料の製造・販売を手掛けるフンドーダイは、2月6日の「煮物の日」に合わせて、全国1050人に和の煮物に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。今回の調査では、家庭で煮物を作る頻度は週1回が最多で、食べる頻度も週1回が最多となった。また、“おふくろの味”の煮物料理では「サツマイモの甘煮」が人気を集めた。世代別では、煮物に対する印象は、40代以上で好む人が増える傾向にあることがわかった。
フンドーダイは、煮物文化の普及を目標に2月6日を「に(2)る(6)=煮る」という語呂合わせから、「煮物の日」として2022年に制定した(日本記念日協会認定)。食が多様化し、家庭で和食が作られる機会は減少しているが、煮物は和食の中でも料理レパートリーが豊富で気軽にチャレンジできる料理といえる。こうした背景の下、同社では昨年、伝統的な煮物の“文化”と“こころ”を伝えるプロジェクト「しあわせ、煮物時間。」と称して特設サイトで多彩なレシピ動画を公開している。
今年は、全国の生活者が煮物についてどのように感じているのかを解き明かし、より煮物について好きになってもらいたいという思いで「和の煮物に関する意識調査」を実施した。調査ではまず、家庭で煮物料理を作る頻度を聞いてみたところ「週に1回」が26.4%と最多だった。次いで「月に1回」が18.5%、「週に2~3回」が15.9%という結果になった。そのほか「毎日」「週に4~5回」と答えた人も合わせると、実に約65%以上の人々が月に1回以上は煮物料理を作っているという傾向がうかがえた。
また、煮物料理を食べる頻度を尋ねてみたところ、同じく「週に1回」が最多の27.1%、次いで「月に1回」が20.8%、「週に2~3回」が20.5%という結果になった。しかし「毎日」「週に4~5回」と答えた人を合わせると約75%を超え、煮物料理を作る以上にスーパーやコンビニで買ったり、外食で食べたりなどしていることがうかがえ、生活者と煮物料理との身近さを感じられる結果となった。
続いて、煮物料理に入っているとうれしい具材を聞いてみた。味の好みは生まれた地域の食文化に左右されることが多いこともあり、出身地域別で結果を見てみたところ、それぞれの地域で人気の具材はバラバラな結果となったが、中でも「はんぺん」と「フキ」は3地域でトップ5入りした。出身地の異なるパートナーや友人に煮物料理を振舞う際にはこれらの食材を入れると好きな具材でケンカにならないかもしれない。
年代別に見てみると10代~30代は肉や魚、トマト煮などで人気のトマトなどが上位にランクインしているのに対し、40代以降は急に野菜や豆類、昆布といった具材がランクイン。よりヘルシーな食生活が好まれていることがうかがえる結果となった。
煮物料理と言えば「家庭でお母さんが作ってくれた」という昔ながらの思い出がある人も多いはず。そこで“おふくろの味”ともいえる家庭の煮物料理について尋ねてみた。こちらも出身地域別に見てみると「サツマイモの甘煮」が3地域で高い割合となり、それぞれトップ5にランクインした。また「その他」の回答を見ると新潟県の「のっぺ」や、福岡県の「がめ煮」、佐賀県の「のっぺい汁」といった郷土料理の名前が挙がった。“おふくろの味”の煮物料理と聞いて、郷土料理の名前が挙がるのは、煮物料理の伝統性を感じられる結果ともいえる。
煮物料理と一口に言っても味付けも様々。そこで、煮物料理における好まれる風味を尋ねてみた。こちらも出身地域別に見てみると、じっくりと煮詰めた「こってりめ」とした味よりも「酸っぱめ」の風味が4つの地域でトップ3にランクインした。次いで「さっぱりめ」の風味が好まれている。これは、若い世代でトマトやタコといった食材が好まれていることからも「酸っぱめ」「さっぱりめ」といった酸味を感じられる風味が好まれると考えられる。また、関東では「甘め」が1位となり、甘い味付けが関東の人たちにも好まれる傾向にあるようだ。
これまでは煮物そのものの料理や味について尋ねてみたが、人々は煮物料理についてどのような思いでいるのだろうか。「とても好き」「やや好き」「あまり好きではない」「好きではない」の4択で尋ねたところ、「あまり好きではない」「好きではない」では10~30代が多かったのに対し、「とても好き」「やや好き」の回答では40代以上が多く見られた。ライフスタイルや食生活の変化が反映された結果ともいえる。同社でも、もっと若い世代に受け入れてもらえるような調味料やレシピを開発していきたい考え。
また「あなたが、美味しい煮物料理が食べられそうだと思う都道府県」をイメージで尋ねてみたところ、北海道が1位となった。北海道は、骨まで食べられる「カスベの煮付け」などが郷土料理として知られており、海の幸を使った煮物料理が多くある。次いで、2位が秋田県、3位が山形県、4位が同着の青森県、京都府という結果になった。
最後に「この人が作る煮物料理を食べてみたい」とイメージする人を男性有名人、女性有名人でそれぞれ尋ねてみた(複数回答)。その結果、男性有名人では1位が「タモリ」さん、2位が「相葉雅紀」さん、3位が「大泉洋」さんになった。タモリさんや大泉洋さんは芸能界でも料理上手として知られ、相葉雅紀さんは自身が担当する番組で料理をする機会も多く、アンケート回答者の「食べてみたい」という気持ちが反映された結果となった。その他の回答では、同じく料理番組を担当した経験のある木村拓哉さんや、オリーブオイルの印象の強い速水もこみちさんなどの回答も目立った。
女性有名人では、1位が「杏」さん、2位が「石田ゆり子」さん、3位が「北川景子」さんという結果になった。杏さんと言えば、自身のYouTubeチャンネルで料理動画をアップしており、昨年パリに移住後にアップしたクリスマス料理の動画が話題になるほど、料理の腕前は折り紙付き。また、Instagramに料理の写真をアップしている石田ゆり子さんや、手料理を自身のブログにアップしている北川景子さんなど、手料理のイメージのある有名人が並んだ。その他の回答では、料理研究家の鈴木登紀子さんやおしどり夫婦として人気の北斗晶さんといった人たちのほか、松浦亜弥さんや藤本美貴さんといったアイドル活動をしている有名人も並んだ。
また、今回の調査結果に合わせて、煮物料理に欠かせない同社の人気調味料をランキング形式で紹介した。1位は「煮物調味料」(1L500円・税別)。今まで難しかった和食の煮炊きや味付けが簡単にできるように作られた本格的な煮炊き専門調味料となっている。2位は「うまくちしょうゆ」(1L345円・税別)。熊本で昔から愛されている甘口タイプのこいくちしょうゆで、まろやかで甘味豊かなのでしょうゆ辛さがないとのこと。3位は「だし香る割烹白だし」(500ml475円・税別)。さば節、宗田節、むろあじ節、かつお節は枕崎産、うるめ煮干しは長崎産のものを使用し、化学調味料は不使用。上品なだしが香るおいしい白だしとなっている。4位は「極みだしつゆ」(500ml350円・税別)。3倍濃縮の九州向けの甘口つゆで、さば節、宗田節、むろあじ節、かつお節は枕崎産、うるめ煮干しは長崎産のものを使用している。5位は「とろりと甘い九州しょうゆ」(200ml350円・税別)。熊本で古くから親しまれている「赤酒」を使用した、濃厚な甘みとトロミが特徴の濃縮醤油となっている。
なお、同社では昨年12月12日、東京・合羽橋に同社初のアンテナショップ「出町久屋(でまちひさや)」をオープンし、新商品「金箔入り透明醤油」「透明醤油でつくったトリュフ醤油」「千日醤油」を先行発売している。
「出町久屋」は、同社が創業時から製造・販売している醤油を、いわば“再発明”するような新商品や食べ方の提案、さらには日本有数の農業国である熊本の食を紹介するアンテナショップとのこと。店内は、温かみを感じられる木材の棚に醤油や味噌などの基礎調味料がずらりと集結。「出町久屋」の名前には、初代当主・大久保家が醤油業に転じる前、同社の始まりである1600年代に両替商・造り酒屋を営んでいた地域の「熊本市出町」の名前を冠し、原点回帰と温故知新、そして、東京を拠点に海外へ、熊本や日本の食文化を伝えたいという想いを込めている。
[調査概要]
調査内容:和の煮物に関する意識調査
調査期間:2023年1月17日(火)~19日(木)
調査対象:全国の10代~70代以上の男女 1050名(各年代150名ずつ)
調査主体:フンドーダイ
調査方法:クロス・マーケティングのQiQUMOを使った調査
フンドーダイ=https://www.fundodai.jp/
しあわせ、煮物時間。プロジェクト=https://nimono.jp/
アンテナショップ「出町久屋」=https://demachihisaya.com/