- Fashion&Style2023/08/17 18:47
貝印、8月10日「ハットの日」に合わせて帽子デザインコンテスト「KAI Hat & Head-piece Competition 2023」を開催
グローバル刃物メーカーの貝印は8月10日、40年以上にわたり裁縫ハサミを製造販売してきた貝印の共同プロジェクトとして、フランス国家最優秀職人章の称号を持つHat&Head piece designer 日爪ノブキ氏、特別審査員 高橋ひかるさん、栗原の栗原亮社長を迎え、「KAI Hat & Head piece Competition 2023」の優秀賞授賞式とハットの日PRイベントを実施した。
「日本では家庭用包丁、ツメキリ、使い捨てカミソリが長年トップシェアとなり刃物のスペシャリストとして愛用してもらっているが、プロ用の縫製ハサミも40年以上にわたって、アパレル業界など製造現場で商品を提供してきた」と貝印 遠藤浩彰社長兼COOが挨拶。「その中で、フランスで日本の人間国宝に相当する“M.O.F”を持つ日爪ノブキ氏に出会い、一緒に最高の縫製ハサミを製作する共同プロジェクトが始まった。日爪氏との出会いによって“すべての人に、最高の帽子を届ける”をミッションに、新しい帽子文化の創出と次世代の帽子デザイナーの育成を目的としたデザインコンテストを開催している」と、帽子のコンテストを開催するに至った経緯を説明する。「今年度から日本帽子協会にも後援してもらうことになった。今後も、作り手を支援する場作りとモノ作りを通じて、サステナブルな未来に貢献していく」と、今年度は「KAI Hat & Head piece Competition 2023」として開催すると発表した。
遠藤社長は、日爪ノブキ氏について「日爪氏はフランスで日本の人間国宝に相当する、“M.O.F”を受賞した、世界で活躍する帽子デザイナーの一人。エルメスやクリスチャン・ディオール、ロエベなどからコレクションの帽子製作の依頼が入るなど、若くして世界の名だたるラグジュアリーブランドから才能を認められ、現在も第一線で活躍している。さらに、世界の名だたるセレブリティー向けにも帽子を製作している」と紹介。日爪氏は、「今年は昨年を大幅に上回る応募があったことを嬉しく思う。そして、2回目の開催になるが海外からの応募もあり、コンテストが大きくなっていっていること、そしてグローバル化してきていることを感じた」と、応募作品を見た感想について語ってくれた。
さらに、特別審査員として高橋ひかるさんに、涼し気な浴衣×帽子の素敵な装いで登壇してもらい、特別審査員に就任した時の心境などを聞いた。「特別審査員の打診を受けた時は審査員として選んでもらえたことに対する喜び半分、あまり経験したことがない役割に対する不安半分という気持ちだった。しかし、応募した人々の想いに正面から向き合うことで、重みを感じながらみんなの発想や着眼点を楽しく拝見した。元々、貝印の商品を使っているので、身近な存在の貝印が主催するコンペティションの審査員として選んでもらえたことはとても嬉しかった」と語っていた。また貝印の商品を普段から使用しており、「最近は“KOBAKO“をよく使っている。コンパクトミラーに拡大鏡とLEDライトがついているので、暗いところでも使うことができ、とても使いやすくて毎日持ち歩いている。その他にもヘアブラシも使っている。優しく頭皮の血流を流してくれて、男女問わず使えるデザインになっているのでぜひ使ってほしい」と述べていた。
高橋ひかるさんに帽子選びのこだわりについて聞いた。「普段、何気ない日常とかに外出する際にワンポイントアクセントを入れるために被ったりする。こだわりポイントは自分の顔の形に合うものを探して、自分の持ち合わせている服やアイテムとの相性を考えながら選ぶ」と話していた。
次に、今回のコンテストのテーマである「COME OUT OF YOUR SHELL」にかけて、自身が、殻を破ったなと感じた瞬間のエピソードを聞いた。遠藤社長は、「“Blue Ocean Wave(ブルーオーシャンウェーブ)”、110周年の社員旅行でハワイに行った際に実施した副社長就任時のプレゼンテーションについて、約800人の前で未来に向けたプレゼンテーションを行ったことが、自分の殻を破った瞬間になった」と回想していた。
日爪氏は、「“エルメスの帽子製作”だった」とのこと。「パリコレクションの作品制作を行ったが、見えない部分を縫う工程があり、魔法の領域だった。裏側が見えていないなかイメージをすることで縫うことができ、人間のポテンシャルを感じた経験になった」と制作工程で苦労した点など語っていた。高橋ひかるさんは、「“脱!美少女コンプレックス”」だとか。「芸能界に入るきっかけが美少女コンテストのグランプリ受賞ですごく名誉でありがたいことなのだが、“美少女コンテストグランプリの高橋ひかるさん”と紹介されることが多くなってしまい、自分が何者かと考えることがあった。その時に自分のやりたいこと、ありのままの姿でどんどん変わっていいんだと思い、美少女コンテストの時から成長している姿を見せたいと思うようになった」と述べていた。
続いて、高橋ひかるさん自身がつくってみたい帽子について聞くと「パーツ着脱でデイリー&ドレッシー」と回答。「レースなど着脱可能で、気分やその日のファッションに応じてアレンジできる、自分らしいファッションを表現できる帽子を作ってみたい」と想像を膨らましていた。
「KAI Hat & Head piece Competition」は、グローバル刃物メーカーであり、縫製ハサミの開発・製造においても長年の歴史を誇る貝印が主催し、「すべての人に、最高の帽子を届ける」というミッションならびに「新しい帽子文化の創出」「帽子を作るデザイナーの育成」を目的に掲げている。2年目を迎える今年は「COME OUT OF YOUR SHELL」をテーマに、本当の自己をさらけ出す、心を開く、打ち解けるといった成句から発想を得た自由なデザインを募集する帽子(帽子にはハットおよびヘッドピース全般を含む)デザインコンテストを開催した。
フランス国家最優秀職人章の称号を持つ、Hat & Head-piece designer 日爪ノブキ氏、日本有数の老舗帽子メーカー栗原の栗原亮社長を審査員に招き、昨年を大幅に上回る応募デザインのなかから、優秀賞として15作品を選定、同イベントで発表を行った。さらに、女優の高橋ひかるさんにも登壇してもらい、優秀賞15作品のうち1作品を特別賞「高橋ひかる賞」として発表、帽子に関する話や自身がつくってみたい帽子デザインを考えてもらうなどのトークセッションを行った。
同イベントで優秀賞として選ばれた15作品はこれから制作に入り、11月8日開催予定の「いい刃の日」イベント会場で展示され、イベント当日に優秀賞作品のなかから最優秀賞作品を発表する。
「KAI Hat & Head-piece Competition 2023」授賞式では、優秀賞15作品と、そのなかから選ばれた特別賞「高橋ひかる賞」1作品を発表した。ステージには遠藤社長をはじめ、特別審査員の高橋ひかるさん、審査員の日爪ノブキ氏、さらに栗原の栗原亮社長にも加わってもらった。
まず、優秀賞15作品の発表を行い、受賞作品を見た4名の登壇者にそれぞれ感想を聞いた。
高橋ひかるさんは、「デザインから個性が溢れていて、作品コンセプトを聞くとわくわくする。しめ縄など日本の工芸品が使われていたり、リボンを解く瞬間など、なかなか着目できないシーンにも注目していて驚いた」とコメントしていた。栗原社長は、「既存の帽子の枠を打ち破る作品が多いと感じた」と話していた。最後に日爪氏は、「前回から大変多くの応募があり、明らかに全体のレベルが上がっている。このデザインが出来上がったときのことを想像するととてもわくわくする。受賞作品の完成品を見ることを楽しみにしている」と述べていた。遠藤社長は、「多くの応募に感謝している。デザインからの実制作も非常に大変かと思うが、11月のイベントでのお披露目もみんなと一緒に楽しみにしたいと思う」と語っていた。
優秀賞受賞者には貝印の縫製ハサミを贈呈、さらに優秀賞に選ばれた15作品は、デザインした帽子を実際に制作してもらい、11月8日の「いい刃の日」イベント当日において、最優秀賞作品の発表をする。最優秀賞に選ばれた1名にはパリ・ファッションデザイン研修を贈呈する。なお、優秀賞作品の制作に関しては、1作品につき最大2万円までの制作費用を負担するという。
そして、優秀賞作品の発表後、そのなかから特別審査員の高橋ひかるさんが選んだ「高橋ひかる賞」を発表した。高橋ひかるさんは、山口空叶夢さんの作品「OVER DRIVE」を選定。「繭の中で自分だけのインスピレーションを育てて孵化を待つ“何か”にすごく惹かれる。使う素材も環境に優しく、またデザインイメージにぴったりな、アイデアや発想が詰まった古紙を使われる点も素敵だなと思った。この作品の力で、自分の隠し持つ才能や魅力と向き合い解き放つための気づきとなってくれる素敵なデザインだと思う。実際の完成した作品が楽しみ」とコメントしていた。
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