- Health&Medical2023/11/22 20:20
第四回「胃の不調」に関する実態調査、胃の不調を感じている人は55.9%で過去最高、アフターコロナも3年連続前年超え
生活者の“健康と暮らし”に関する情報を発信するポータルサイト「マイライフニュース」を運営するヒューマン・データ・ラボラトリは、12月11日(いに・いい)「胃腸の日」 に合わせて、“胃の不調”の実情や変化を知るため、全国の男女2000名を対象にアンケート調査を行った(実施時期:10月23日~24日)。「胃の不調に関する実態調査」は、2020年10月から毎年実施しており、今回で第四回目となる。
新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の感染症法上の分類が、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行し、本格的な“アフターコロナ”を迎えた今年、胃の不調を感じている人は55.9%となった。昨年から4.9ポイント上昇し、調査開始以来、3年連続で前年を上回った。コロナ禍が収束する中でも、胃の不調を訴える人は増え続けていることから、胃の不調は日本人の新たな「国民病」になりつつあるかもしれない。年代別にみると、20~30代の若い世代ほど胃の不調を訴える傾向にあることがわかった。特に女性20代は、調査以来最高値となる72.0%に達しており、最も胃の不調を感じていることが浮き彫りになった。また、胃の不調とも関連が深いストレスの調査では、世代別で抱えるストレス原因に差があることが伺える結果となった。
調査ではまず、現在どの程度ストレスを感じているのかを聞いたところ、「とても感じている」が17.9%、「感じている」が24.5%、「やや感じている」が32.0%となり、合わせて74.4%の人が「ストレスを感じている」と回答した。7割を超える人が日々の生活の中でストレスを抱えていることが明らかになった。ストレスを感じている人を年代別にみると、40代の割合が最も高く79.2%となった。男女別では、男性の69.7%に対して女性は79.1%と、女性の割合が約10ポイントも高く、特に女性40代は性年代別で最高値となる85.0%に達した。女性40代は更年期症状が出始める時期でもあるといわれていることから、更年期によるストレスの可能性も考えられる。
現在ストレスを感じていると回答した人に、その原因について聞いてみると、TOP3は「将来・人生」(44.2%)、「家計・経済的なこと」(40.9%)、「仕事」(31.9%)の順となった。また、この結果を性年代別でクロス集計し、各世代で全体平均を上回る数値を抽出したところ、世代によって抱えているストレス原因に差があることが浮き彫りになった。注目ポイントとして、20代では「将来への不安や対人関係」、30代では「暮らしや家計・経済的な不安」が大きなストレス原因になっていることがうかがえる。40~50代をみると、男性では「職場の人間関係への不安や、職責・仕事に対するプレッシャー、将来への不安」と仕事関連のストレスを感じている一方で、女性では「家事・夫婦・親子関係」と家庭内のストレスを抱える傾向にあり、男女でストレス原因に明確な差が出ていた。60代以上では、「一緒に暮らしている配偶者と自身の健康不安」がストレス原因になっていることが示唆された。このように世代別でストレス原因が多様化している背景には、SNSの普及による対人関係の変化、アフターコロナにともなう職場や学校の現場回帰、急激な物価高騰、ジェンダーレス化の進展、老々介護など、昨今の世相も影響を及ぼしているものと考えられる。
今年に入って、胃に負担を感じる生活になったかを聞いてみると、半数近い47.4%の人が「なったと思う」(「とてもなったと思う」6.7%+「なったと思う」19.1%+「ややなったと思う」21.7%)と回答した。今年は、アフターコロナにともなう生活環境の変化や、記録的な猛暑、頻発する自然災害、値上げラッシュによる家計の不安、長引くウクライナ情勢やパレスチナ自治区ガザ地区における武力衝突への不安などの影響で、胃に負担を感じるようになった人も多いと思われる。
今年に入ってから、胃の不調を感じることがあるかを聞いたところ、55.9%の人が「胃の不調を感じている」と回答し、前年調査の51.0%から5ポイント近くも上昇した。これで、2020年の調査開始から3年連続で前年を上回り、過去最高をさらに更新する結果となった。コロナ禍が収束へと向かう中でも、依然として胃の不調を感じる人は増加傾向にある。胃の不調は、日本の新たな「国民病」になりつつあるといえるのかもしれない。
胃の不調を感じている人を男女別にみると、男性の49.2%に対して女性は62.6%と、女性の割合がさらに上昇し、今年は6割を超えた。年代別では、20代63.2%、30代60.7%、40代56.7%、50代54.5%、60代以上44.2%となった。20~30代で、胃の不調を感じる人の割合が6割を上回っており、前年から引き続き、若い世代ほど胃の不調を訴える傾向にあるようだ。特に今回は、女性20代の割合が72.0%と、過去最高値を記録しており、性年代別で最も胃の不調を感じていることが明らかになった。
胃の不調を感じている人に、過去(コロナ禍)と比較して、どの程度胃の不調を感じているかを聞いたところ、「とても重い」7.2%、「重い」18.1%、「やや重い」42.9%と合計68.2%の人が「胃の不調が重くなった」と回答した。「軽い」と答えた人は約3割にとどまり、アフターコロナとなった現在のほうが、胃の不調の程度が重くなっていることが示唆されました。
現在胃の不調を感じている原因として考えられるものについて聞くと、最も多かったのは「ストレス」で55.2%となった。多くの人が胃の不調の原因の一つにストレスを挙げていることがわかった。また、「食べ過ぎ」も48.0%と、多くの人が不調の原因の一つと回答していた。そのほか、「飲み過ぎ」18.9%、「過度な空腹」10.2%の順となっている。
さらに、「ストレスによる胃の不調」と回答した人に、胃の不調の原因に当てはまるストレスの種類を聞いたところ、「疲労」(51.1%)、「人間関係のトラブル」(41.3%)、「気象(湿度・気温・気圧)変化」(37.0%)がTOP3となった。「疲労」と「人間関係のトラブル」については、コロナ禍が明けたことによるさまざまな生活環境の変化が影響を及ぼしているものと推察される。また、「気象(湿度・気温・気圧)変化」については、真夏日・猛暑日が連日続いた今年の夏の暑さが心身への大きなストレスになったと考えられる。この他には、「経済状況や家計状況など」(35.3%)、「多忙」(28.0%)、「不規則な生活」(23.5%)、「出社」(19.3%)が上位に挙がった。
胃に負担を感じる生活になったと回答した人に、胃に負担がかからないよう、どのような対策を行っているのかを聞くと、TOP3は「食べ過ぎない」44.9%、「十分な睡眠をとる」36.4%、「乳酸菌をとる」32.0%の順となった。生活習慣の改善に加えて、「乳酸菌をとる」ことが胃の負担対策として定着化しつつあることがうかがえる。最近では、小型サイズのヨーグルトや乳酸菌飲料がコンビニなどで手軽に買えるようになり、いつでも乳酸菌が摂取しやすくなったことも背景にあると推察される。【PR】
[調査概要]
調査名:第四回「胃の不調実態調査」
調査目的:コロナ禍の在宅生活の影響により、胃の不調を抱える人の割合や症状の程度、各々の対処法など、実態を調査
調査対象者:
全国の20歳~60歳以上男女 2000人
性別、年代(10歳刻み)、就業有無による均等割付
調査手法:インターネット調査
調査時期:2023年10月23日(月)~10月24日(火)
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示している。このため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合がある
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