身体に効果的なチョコレートの食べ方とは? 食物繊維が豊富な高カカオチョコレートは食後摂取でも太りにくい身体に

昨年6月1日の終値で1tあたり3008ドルだった価格が、今年4月1日終値で1万120ドルとなり、金属の「銅」の約9000ドルを上回ったことでも話題となったカカオ豆の価格高騰は、カカオ豆を原料とするチョコレートの価格や供給量に大きく影響すると考えられる。今すぐにではないが、数ヵ月後には、高カカオチョコレート製品の価格が値上がりしたり、品薄になる可能性もある。今後、貴重な食べ物になるかもしれないチョコレートだが、実は近年、身体にプラスになる食べ方が注目されているという。そこで今回、管理栄養士で「大人のダイエット研究所」代表理事の岸村康代氏に、身体に効果的なチョコレートの摂取方法について聞いた。

「人の体では食後に血糖値が上がり、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌される。インスリンには、余ったエネルギーを脂肪として蓄えようとする働きがあるので、太りにくくするには、血糖値をできるだけ上昇させないことが重要になる」と、岸村氏は、血糖値を急激に上げないことが太りにくい身体づくりや健康につながると指摘する。「食物繊維を多く含む食べ物を食前に食べると、糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待されることは知られているが、『大人のダイエット研究所』では、食物繊維たっぷりの高カカオチョコレートを、食後に食べても、血糖値の上昇がゆるやかになる試験結果を発表している」と、高カカオチョコレートは食後に摂取しても効果的であることが明らかになったという。

「大人のダイエット研究所」代表理事の岸村康代氏

「『大人のダイエット研究所』は、ストレスなく手軽に始められる生活習慣改善や、身近な食材を活用した健康アドバイス、栄養バランスの良い弁当や総菜・レストランメニュー監修などを行っている。その中で、糖尿病予防の一つとして定着しつつあるベジタブルファーストなどの“食べる順番の工夫”による食後高血糖の抑制に着目。高カカオチョコレートを、食前ではなく『食後』に摂取した場合でも、血糖値上昇抑制効果が得られるかをヒト試験で検証した」とのこと。

試験方法は、健康な20~50代男性18名に、(A)カップラーメン(1個)を摂取、(B)カップラーメン(1個)を摂取した15分後に、高カカオチョコレート(3個)を摂取--の2パターンの食事を規定の時間で食べてもらい、食後の血糖値を経時的に測定し、血糖値(平均値)の時間経過による変化を調べた。なお、使用したのは、市販のカップラーメンと高カカオチョコレート(86%)。SOUKEN社に依頼し、倫理委員会申請・承認後、試験を実施した。

「試験の結果、カップラーメンだけを食べた時に比べ、食後に高カカオチョコレートを食べた時のほうが血糖値の上昇を抑えることができた。つまり、食後に高カカオチョコレートを3つほど食べるだけで、食後血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できることが判明した。また、高カカオチョコレートには、ごぼうの約3倍ほどの食物繊維が含まれるため、便秘予防や脂質の排出を助ける働きも期待できる」と、食物繊維が豊富な高カカオチョコレートには、血糖値上昇抑制の他にも様々な健康効果が期待されているのだと教えてくれた。

最後に岸村氏は、「高カカオチョコレートは、食前だけでなく、デザート感覚の食後でも大丈夫。高カカオチョコレートを3つ程度摂取することで、血糖値の上昇をゆるやかにし、食物繊維も手軽に補給できるので、太りにくい身体づくりに役立ててほしい」とアドバイスしてくれた。

一般社団法人大人のダイエット研究所=https://otona-diet.jp/


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