SCENTMATICが「嗅覚」に特化した感性教育プログラムを沖縄県名護市安和小学校で実施、シークァーサーを用いた「香りの授業」を

 五感の一つである「嗅覚」に着目し、「香り」を活かした様々な取り組みを行っているSCENTMATIC(以下、セントマティック)は10月13日、沖縄県名護市立安和小学校において、シークァーサーを用いた「香りの授業」を実施した。当日は、生徒達が自ら収穫したシークァーサーの香りを嗅ぎ、そこから思い描かれたイメージ、言葉をもとに、小学生ならではのユニークな発想のオリジナル絵本が作られた。

 「香りの授業」を提供しているベンチャー企業セントマティックは、これまでも「香り」を活かし、人の心や社会を豊かにするための活動を行っており、地域の特産品を使った感性教育イベントは、昨年には高知県高知市(ゆず)、今年には大分県別府市(かぼす)、広島県尾道市(レモン)にある小学校で開催している。

 この感性教育イベント実施背景には、セントマティックとしては、子どもたちにとって「楽しい」「面白い」という発見こそが学びの原点、未来を創造するエネルギーになると考えており、「香りによって嗅覚を刺激し、香りを言語化する体験を通じ、子どもたちに新たな発見の機会を提供したい」という狙いがあると説明する。

 114年の歴史がある安和小学校は、キャリア教育の一環として、以前からシークァーサーを用いた取り組みを行っており、シークァーサーの新たな活用方法を提示している安和小学校と、地域の特産品を用い、香りに焦点を当て、子どもたちに新たな気付きを与えたいというセントマティックの意向が合致し、今回の企画が実現した。

 「目を閉じて、果実の香りを思いっきり吸い込んでみよう。どんな色やイメージ、言葉が浮かんでくるかな・・・?」学校給食のメニューにも導入されるなど、沖縄県民にとっては身近なシークァーサー。しかし、その「香り」だけに意識を向けるのは、生徒のみんなにとっては初めての経験となる。爪先で皮を引っかいてみると、なんともいえない良い香りが教室中に広がり、子どもたちから歓声が上がる中、「香りの授業」が実施された。

 授業の主な流れは、まずシークァーサーの香りを嗅ぐ、そして感じた内容を書き出す、好きな言葉を選んで物語を作り、発表し合う。最初は緊張していても、「どんな言葉やイメージも正解」だと知り、子どもたちの創造力が徐々に溢れ出てくる様子がうかがえた。シークァーサーの香りに意識を集中させると、言葉やイメージが浮かんでくる。「香り」から連想された物語とは・・・?みんな次第に創作活動に熱中していった。

 4年1組の児童は、「シークァーサーの香りから、鳥とお嬢様のイメージが浮かんできて、自分がまさかこんな物語を作れるなんて思わなかった。みんなの物語を聞くのも面白かったので、またやりたい」という意見の他、「家で一人で物語を作ったときは、ありきたりな話になってしまった。今日はシークァーサーの香りを嗅いで、みんなで作ったほうが、植物が歌ったり踊ったり、ライオンに羽があって、目がシークァーサーの形だったり、現実にないような面白い考えがたくさん思いついてびっくりした」と発想力が高まったと話す。

 「講師の美羽先生の話がすっごくわかりやすくて、とても楽しかった。私がつくったのは、独りぼっちのシークァーサーの子どもの物語だった」と授業自体が楽しかったとのこと。「講師の美羽先生が優しかったから、楽しくできた。シークァーサーの実を食べた男の人が、次の日の朝起きたら、顔の形がシークァーサーになってしまう物語を作った」と楽しめたという。「最初は緊張したけど、どんどん慣れてきて楽しくなった。シークァーサーの香りを嗅いで一番最初に思い浮かんだ言葉は『夏休み』だった」と、夏の記憶が甦ってきたと語っていた。

 名護市立安和小学校の岸本五穂子校長は、「安和小学校では、キャリア教育の一環として、シークァーサーの栽培から収穫、ジュースやジュレ、ラベルづくりなどの商品化、市役所などでの販売にわたるまで、全児童でシークァーサーへの愛着が深まるような取り組みを行っている。一方で、『香り』という観点から、シークァーサーと児童の関わりを考えるのは初めてだったので、学校の取り組みとはまた異なる視点で感性を高める良い機会になるのではと思った。講師の先生の見事な指導で、子どもたちの目がみるみる輝いていく様子には驚きだった。日頃はおとなしく見える子も、内側では豊かな想像力を膨らませていることもわかった。今回の授業を通じて、児童のシークァーサーへの愛着がさらに深まり、彼らの想像力が将来さまざまな場面でアイデアとして発揮されていくのではないかと楽しみになった」とコメントしていた。

 セントマティックの渡辺晋取締役は、「人間には『五感』が備わっているが、現代人はスマホなどで『視覚』や『聴覚』をよく使う一方で、『嗅覚』を意識する機会は少ないと感じている。当社の取り組みの一つである感性教育は、香りを通じて子どもたちの嗅覚を刺激し、創造力を目覚めさせることで、新たな気づきが得られる機会を提供したいという想いで続けてきた。安和小学校の4年生にとって、シークァーサーは非常に身近な存在だが、『香り』から言葉やイメージを膨らませることの面白さを初めて発見してくれたようで、教室中に笑顔と歓声が溢れた瞬間には、こちらも嬉しい気持ちになった。また、香りを通じて得た感覚に、『不正解』はない。たとえ同じ空間で、同じ香りに触れたとしても、思い浮かぶイメージや紡ぎ出す物語は一人ひとり異なり、すべて『正解』なのだ。人それぞれ感性が異なり、それこそが『個性』だということを、仲間とともに体感的に学べるこの授業は、子どもたちの多様性への理解を深めることにつながるのではと感じている」と述べていた。

 セントマティックは、香りを言語化するAIシステム「KAORIUM(カオリウム)」を用いて、あらゆるものに“情緒的な体験価値”をプラスできる香りのビジネスデザイン集団として、2019年に設立された。現在、生活の木 原宿表参道店において、「KAORIUM(カオリウム)」の無料体験サービスを実施中(12月9日まで)。データベースとAIを介して「香り」を「言葉」によって可視化し、求める香りのイメージを掘り下げていくことで、自分好みの香りが見つかるという新感覚の体験が、若い女性を中心に話題を集めている。これまでにも、資生堂グローバルイノベーションセンターやノーズショップ大阪をはじめ、さまざまな企業や店舗との共創型プロジェクトを実施し、「香り」の新たな体験感覚を人々に提供してきた。

SCENTMATIC=https://scentmatic.co.jp/


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