セントマティック、「SPORTS×KAORIUMプロジェクト」に参画する見延和靖選手と宮田成華選手がスポーツにおける香りの重要性を語る

　嗅覚のデジタライゼーションによって新たな顧客体験を提案するSCENTMATIC（以下、セントマティック）は、昨年からスポーツ領域において、香りを言語化するAIツール「KAORIUM（カオリウム）」を活用し、アスリートのパフォーマンス最大化を目指す「SPORTS×KAORIUMプロジェクト」を進行している。10月21日に行われたオンライン発表会では、「SPORTS×KAORIUMプロジェクト」の概要について紹介した他、同プロジェクトに参画するフェンシングエペ日本代表の見延和靖選手とプロゴルファーの宮田成華選手が登壇し、「KAORIUM」を使ったオリジナルアロマブレンドの開発秘話やスポーツにおける香りの重要性など語ってくれた。

　「当社は、“香りのDX”を目指し、香りを言葉で表現できるAIツール『KAORIUM』を開発。同ツールが生み出す新たなユーザーエクスペリエンスを、香りの購買や消費シーンなどの顧客体験にデザイン・実装することで、顧客体験の向上と共に、新たな事業価値を生み出す取り組みを行っている」と、セントマティックの栗栖俊治代表取締役が挨拶。「『KAORIUM』は、世界最高峰の言語エンジンとユーザー体験を学習するAIによって、曖昧で捉えにくい香りの印象を言葉で可視化し、その言葉に紐づく香りを導き出すことができる。当社では、この『KAORIUM』を中核として、香水売場や日本酒売場、食品、学校など、様々な領域に取り組みを広げている。例えば、フレグランス専門店『NOSE SHOP』の実証実験では、『KAORIUM』の導入により、集客効果・売上効果ともに大幅アップを記録した」と、様々な領域で「KAORIUM」の導入効果が認められつつあるのだと訴えた。

　「そして、スポーツ領域において昨年から新たに展開しているのが、『KAORIUM』を活用してアスリートのパフォーマンス最大化を目指す『SPORTS×KAORIUMプロジェクト』となる。試合時のパフォーマンスを最大化するためには、身体面だけでなく精神面もしっかり整え、リラックスさせることが重要になる。そこで、同プロジェクトでは、アスリートの選手たちに、香りがどのようなリラックス効果を与え、パフォーマンス向上につながるかを実証していく」と、「SPORTS×KAORIUMプロジェクト」の概要について説明。「昨年5月に、第1弾パートナーとして、フェンシングエペ日本代表の見延和靖選手が当社Chief Sports Officer（CSO）に就任してもらった。『KAORIUM』を活用して見延選手の香りや好みを解析し、求めるリラックス効果を具現化して、見延選手が自宅で過ごす際やオフの時間にリラックスできるオリジナルの香りを開発した」と、見延選手との取り組みを紹介した。

　「プロジェクトの第2弾では、スポーツ分野における『KAORIUM』の活用領域を広げるべく、今年5月にプロゴルファーの宮田成華選手をアロマブレンドパートナーとして迎え、パートナーシップを締結した。メンタルが非常に重要視されるゴルフにおいて、香りがどのような影響を与えるか、ゴルフ界からも『SPORTS×KAORIUMプロジェクト』を発信してもらう」とのこと。「さらに第3弾として、8月には、スケートボーダーの中山楓奈選手とパートナーシップを締結した。若者を中心に注目を集めるスケートボード界からも同プロジェクトを発信することで、より多くの人へ香りの魅力を伝えていく」と、今後も様々なスポーツにおける香りの可能性を広く世の中に発信していく考えを示した。

　ここで、「SPORTS×KAORIUMプロジェクト」に参画しているフェンシングエペ日本代表の見延和靖選手とプロゴルファーの宮田成華選手をゲストに迎え、トークショーが行われた。以前から数多くの香りを試してきたが、なかなか自分のイメージに合った香りに出会えなかったという見延選手。「今回のプロジェクトでは、ただリラックスできるだけでなく、試合に向けたほどよい緊張感もある香りを作りたいと思っていた。『KAORIUM』を使って香りを開発していく中で、フェンシングはもともと貴族のスポーツであり、それを日本のイメージと重ね合わせていたら『雅やかな』という言葉が浮かんできた。この言葉をきっかけに、自分の求めている香りにたどり着くことができた」と、オリジナルアロマブレンドの開発秘話を教えてくれた。

　香りが大好きという宮田選手は、普段から香水やハンドクリームなどで自分の好きな香りを持ち歩いているが、香りの系統がバラバラになってしまい、シチュエーションによって数種類の香りを使い分けていたという。「今回は、『KAORIUM』を使って、私にとって最高の香りを作ることを目指した。香りを言語化するのは初めての経験で、最初はなかなか言葉が出てこなかったが、回数を重ねるうちに少しずつ香りのイメージを伝えられるようになった。オリジナルアロマブレンドの開発では、試合前だけでなく、試合中も使えて、気持ちが『落ち着ける』香りを目指して試行錯誤を繰り返し、最終的にスッキリしつつ温かみのある香りを作ることができた」と、満足度の高い香りが完成したと目を細めていた。

　実際に、見延選手と宮田選手が開発したオリジナルアロマブレンドを、それぞれ交換して香りを嗅いでもらうと、宮田選手は、「自分の作った香りと全然違う。とてもいい香りで、和っぽさを感じる」と、雅やかな香りのイメージを感じとった様子。見延選手は、「リラックスできる香りだと思う。自分の求めるイメージとは違うが、香りとしてはすごく好き」と、リラックスしたいときに使いたいと感想を述べていた。

　「フェンシングは、年間たくさんの試合があり、海外のホテルを拠点に気候や環境が変わる中でも、同じパフォーマンスを発揮しなくてはならない。そのために、自分にとって香りは非常に大切な要素になっている。現在は、ホテルの部屋に入るとすぐに換気を行い、今回開発したオリジナルアロマブレンドを使って自宅と同じ香りにして、コンディションを整えている」と、実際にオリジナルアロマブレンドを活用して、最高のパフォーマンスを引き出していると語る見延選手。一方、宮田選手は、「私もシーズンのほとんどがホテル生活になるので、各ホテルの部屋の環境をいかに整えるかが大事になる。特に、眠りが浅いと、試合のパフォーマンスに大きな影響が出てしまう。今回『KAORIUM』で作ったオリジナルアロマブレンドは、まだ完成したばかりだが、これから遠征先のホテルの部屋で枕に吹きかけるなど、積極的に活用していきたいと思っている。部屋の中では気持ちをリラックスさせ、試合では気分を高め、最高のパフォーマンスを発揮していきたい」と、ゴルフを通じて香りの魅力を発信していくと意欲をみせていた。

セントマティック＝https://scentmatic.co.jp/